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がんになっても地球旅行

病気には無縁と思ってた元バックパッカー、タイの大学で日本語教師をしていた2019年4月バンコクで肺腺癌(1A)手術。2022年6月に日本に帰国後もタイをメインに地球旅行に出かけています。

2019年05月

術後3日目 [2019/04/06]

   朝はいつも6時ごろに検温がある。個室なので、起きるとすぐテレビをつけて一日中NHKを見ている。といっても真剣に見てるのはその一部だが。でもテレビがなかったら暇すぎてどうしようもなかったろうなあ。見ているうちに、うつらうつらということもよくあった。

   7時ごろに朝食。もう注文はせずに、買ってきてもらったパンとヨーグルトを食べる。この時間ぐらいに食べておかないと、看護師さんが薬を持ってきてくれるし、8時を過ぎると、また看護師さんが身体を拭いて、新しい寝巻きに着替えさせてくれる。シーツも毎日変えてくれる。

   8時半ごろ、外科医のW先生が来られた。「もう1本のドレーンを抜くよ。昨日より痛くないからね」とニコニコしながら言われるが、昨日、他の方のブログを読んで、抜くときに息を吐くと痛くないとあったので、試してみると本当に痛くなかった。といっても先生のやり方は昨日と同じで、グッと押さえつけてズボッ。 W先生は本当に明るくておおらか。細かいことは気にしないという感じだ。これは、タイ人によくあるタイプ。

   身体に付いているものが全てなくなって、すごく身軽になった。先生は何も言わないが、なるべく歩いた方がいいはずなので、廊下フロアをゆっくり歩いた。そろりそろりと5分間。息は切れないが、足元は宙に浮いているような感じだ。

   夕食は夫が私のお気に入りの店のカオパット(焼き飯)を買って来てくれた。エビ入りを頼んだけど、全部を食べられなかった。やはり油っこさを感じると食べられない。それに入院してずっと便秘状態なのが気になる。

   夜に2人の学生からラインが入った。また留学の相談で、すぐに返事を書く。タイ人の先生に確認することもあり、1時間くらいラインでやりとりを続けた。仕事をしていると一切痛みも感じず、時間が過ぎるのも早い。病室に戻った日にiPadも持ってきてもらったので、痛みがあっても入力が楽だ。

   タイの病院は、決められた就寝時間もないようだ。今夜も夫は泊まってくれるので、二人「そろそろ寝ようか」と電気を消した。夜中に1度トイレに行ったが、夫を起こすこともないかと、一人で済ませた。もうかなりの事ができると自信がついた。



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術後2日目 [2019/04/05]

   夜中に何度か起きたけど、痛みはそれほどひどくなかった。他の人のブログを見ると、数日間は痛みがひどいと書いてある方が多かったので、想像しながら覚悟はしていた。でも私は痛みに鈍感なのか、もうベッドをあげて座っていても、ひどい痛みは感じない。

   6時にベッドの上でレントゲン。8時ごろ豚肉入りお粥を食べようとしたが、2、3口食べだけで、なんか気持ちが悪くなり食べられなかった。油っこさを感じると無理なようだ。その後、看護師さんが二人がかりで身体を拭いたり洗ったりしてくれた。着替えもさせてくれて、至れり尽くせり。本当に気持ちが良くてありがたかった。

   もちろん個室のお金は払うわけだが、もし日本で手術を受けていたら、希望しても個室なんて無理じゃないだろうか。ホテルのような病室で、当然テレビもあるので、日頃は見れないNHKをずっとつけっぱなし。ただ身体にはまだ左脇下にドレーン2本、尿管、右手の甲の点滴は入ったままでほとんど動けない。

   11時40分、内科のM先生の回診。トライボールが2個上がったというと、褒めてくださった。昼食はメニューを見ても食べたいと思わなかったので、夫に食パンとヨーグルトを買いに行ってもらい、アップルジュースも飲んだ。部屋の水は、朝掃除をする人がペットボトルを補充してくれる。だから夫もそれを飲んでいる。

   13時40分、外科のW先生が来られて「ドレーンを1本外すよ。ちょっと痛いけどがまんして」と、いきなり思いっきり押さえつけられて、ズボッという感じで抜かれた。でもその瞬間かなり力が入り、首すじから胸にかけて筋肉がつったようになり、激痛で動けなくなった。看護師さんに枕を取ってもらって、肩の下に入れると少しましになった。

   他の方のブログには、ドレーンを抜くのはあまり痛くないと書かれていたのに、私はこの1本目のドレーンを抜く時が一番痛みを感じた。でも尿管を抜く時は全く痛みも感じず、その後看護師さんに支えられて立ってみた。少しふらついたが、一歩二歩と歩くと足元がしっかりしてきた。そのままトイレにいく。これも部屋にあるので、それほど大変ではなかった。

   夕食は夫に外のコンビニで、おにぎりを買ってきてもらった。実はこれまでタイではおにぎりを買ったことも食べたこともなかった。でも他に食べれそうと思えるものがなく、実際おにぎりは1個半くらい食べることができた。とにかく食べないと薬が飲めない。

   日中だけでなく寝る前と夜中にも検温がある。タイでは平熱が高めなので、37.3度くらいでも、ノーマルと言ってもらえる。夜中のトイレも、必ずナースコールをと言われていたので、一度来ていただいた。寝ているうちにつったような痛みもだんだんましになった。



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手術翌日 [2019/04/04]

   いつ目を覚ましたのかはっきりしないが、気づくと外は明るくなっていた。何度か水が欲しいと、看護師に飲ませてもらった。部屋は空調がきいているので適温が保たれているが、なぜか冷や汗がでる。痛みはずっと続いているが、我慢できないこともない。朝の検温の時、看護師に「痛みは10のうちどれくらい?」と聞かれたが、どんな基準で答えてよいかわからず、「6か7くらい」と答えた。

   9時半過ぎに夫が来てくれた。看護師から何かを食べた方がいいと言われ、メニューからポタージュスープを選んだ。丸1日何も食べていないがあまり食欲もおきない。それでもスープは全部食べた。 その食事だが、病院に調理システムはなく、病院に入っている外部のレストランに注文する。病室の名札の下には食事制限があるかどうかも記載されており、私は制限なしなので、手術翌日でも何を食べてもかまわないと言われた。前もって注文すると、食事時間に部屋まで届けられる。でも他の時間でも、しばらくすると届けてくれる。ただ好きなものを注文して栄養バランスはどうなんだと疑問に思う。

   午後、学生の一人から留学についての質問のラインが入った。私が病院にいるなんて夢にも思わないだろうなあ。詳しい書類は来週にメールで送ると返事をしておいた。

1449BDD5-ECF7-4F77-B53D-CCB8754A5AD116時ごろ、内科のM先生の回診。状態は良いので病棟に戻っていいと言われた。そしてトライボールという呼吸練習機をもらった。思いっきり吸おうとしても途中で引っかかる感じだ。ボールは一つしか上がらなかった。「初めてにしては、上出来。朝昼晩とやってみてね」と励ましてくださった。

夫が試しにやってみると、最初は2個だったけど、2回目には3個のボールが上がった。やっぱり今は全然ダメなんだと実感。あくびをしようとすると、できない。鼻からも息がちゃんと入っていかない感じがする。まあとにかく練習するしかないなあ。

   17時半、病室へ移動。心電図と鼻からの酸素はなくなったけど、点滴や足のマッサージもつけたまま。まだ歩いていないので、ストレッチャーに乗せられての移動だった。

   夕食は鶏団子入りのお粥を注文した。いつもなら大好きなお粥なのに、鶏団子がなぜか気持ち悪くて食べれない。まあずっと寝ているだけだから、お腹も空かないからいいや。食後は化膿止めと痛み止めを服用。熱は今のところない。今夜は付き添いが必要と言われ、夫もソファで寝てくれることになった。
 



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手術当日② [2019/04/03]

   病室からストレッチャーに乗せられ、そのままエレベーターで別の階へ、そして手術室に入った。普通に動ける私はストレッチャーから手術台へ自分で移動した。すぐに麻酔医が横に来て、「今から点滴のラインから麻酔薬を入れますね。」「あれっ?吸入で全身麻酔じゃないのかなあ」と思っているうちに意識がなくなった。

   夫によると18時30分にICU(集中治療室)に戻ってきて、すぐに意識を取り戻したそうだ。手術自体は2時間ほどしかかからなかったことになる。身体にはドレーン2本、尿管カテーテル、鼻腔カヌラ(酸素吸入)、右手に点滴、心電図もつながれている。日本だと手術後T字帯を つけるそうだが、私は下着も胸帯もつけていなかった。それと日本だと「硬膜外麻酔」を行うそうだが、この病院ではなかった。

   最初に思ったことは、「なんか痛い。」看護師さんに「大丈夫ですか?」と聞かれて、「水が欲しいです」と答えると、ペットボトルにストローを入れて飲ませてくれた。「痛かったら手元のボタンを押せば、点滴で麻酔が入りますからね」「いつでもこちらのナースコールで、呼んでくださいね」と優しく声をかけてくれる。でも通訳は付いてもらえなかったようで、全て自分で聞いて理解しなければならない。

   だんだん痛みがひどくなるようで、とにかく気をそらしたい。夫に「何でもいいから、何か話してよ!」と叫ぶが、元々口数の少ない夫はなんだかしどろもどろ。痛みをそらす方法を、もっと考えておけばよかった。そしてICUなので夫は8時過ぎに帰っていった。

   いろいろなものがつながれているから、身体を横に向けることは出来ず、あおむけのまま。でも足には定期的マッサージをしてくれる装置が巻かれていて、それがとても気持ちがいい。夜中に何度も目を覚ましたけれど、激痛のためというより、動けなくて目が覚めたようだ。もちろんずっと痛みはあった。何度か麻酔薬のボタンをを押したような気もするが、それもあまり覚えていなかった。




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手術当日① [2019/04/03]

   いよいよ手術の日だ。でも朝、どうしても学校に行く用事があったので、それを済ませた。幸い家から10分くらいなのでたいしたことはない。家に戻って9時ごろ浣腸にチャレンジ。10分ほどは我慢したけれど、朝ちゃんと便通もあったので、なんだか薬だけが出た感じだ。

   日本の病院は「入院案内」のようなパンフレットがあって、持参するものも細かく書いてある。昔、出産した時も 、旅行カバンにいろいろなものを詰め込んだ記憶がある。手術を決めた日以来病院に行く必要もなく、その時に看護師さんに持参物を尋ねると、「特になにも、いつも使ってる基礎化粧品くらいですね」と言われただけだった。一応カバンに下着4枚、タオル1枚、iPhone、充電器、基礎化粧品を入れた。

12時前に内科の受付へ。まずいつも通り体重、血圧測定と検温。
12時15分頃、内科のM先生の診察。昨日受けた検査は全て正常値だったと言ってもらえ、少しホッとする。
12時半頃、病棟へ。 
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   まるでホテルのような病室。部屋代はいくらなんだろう、何日入院しなきゃいけないんだろうと、ちょっと心配になる。

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   ベッドの横にはソファがあって、その横には小さなダイニングテーブルとイスがふたつ。シンク、冷蔵庫、電子レンジもある。
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   その向かいのドアを開けると、左手にシャワー、右手にトイレ。どちらも手すりがある。洗面所には、寝巻きやタオルが置かれていた。



   看護師二人 が説明に来てくれた。入院手続き書、手術の同意書、麻酔使用の同意書にサインしたが、全て私のサインのみで、夫のサインは必要なかった。日本だと、入院には保証人が必要で、他の書類もサイン押印が要求されるのが普通なのに、タイでは自己責任だけでいいらしい。

13時半シャワーを浴びて、下着をつけずに手術着を着る。 日本だと弾性ストッキングを履くらしいが、それもないようだ。シャワーの後で看護師さんが胸全体の毛剃りをしてくれた。まだまだ時間はあるようだ。

15時40分、点滴のラインを右手の甲へ。でも最初の看護師は上手く入れられなかったようで、すごく謝ってくれ、ベテランの看護師さんを呼びに行ってくれた。その人は一発で入れてくれ、痛みもあまりなかった。

16時、手術室へ向かう。病室で夫には「じゃあ行ってくるね」笑顔を向けた。本当は心の中は不安だったけれど。 




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手術前日 [2019/04/02]

   予約は8時だったので5分ほど前に到着。まずいつも通り体重、血圧、体温測定。今日は血圧もいつも通りだった。その後、採血と検尿を同じ内科で済ませると、看護師がこちらへと違う階まで連れて行ってくれた。そこで心電図を取り、なぜかその場所で大きなパッドを渡された。看護師が説明してくれたが、最初ピンと来ず、もう一度聞き直してようやく浣腸のためだとわかった。それからまたX線の検査室まで連れていかれ  (もうこの時には、ひとりでも行けたのに)、この日は診察もなく会計をして終わり。1時間ちょっとしかかからなかった。

  C6B9DBF4-A88F-4475-B072-DD3A3DE4F8EC 「明日手術を受けたら、当分美味しいものを食べに行けないかもしれないよね」と夫を誘って、前から気になっていたトンローにあるカフェにランチへ出かけた。サラダとパスタ、デザートとカフェオレ。こんな風にのんびりとランチを楽しめるのは、次はいつになるんだろう。




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手術2日前 [2019/04/01]

   日本では、手術の2、3日前から入院して、いろいろな説明を聞いたり検査をするようだ。私が手術を受けるバンコクの病院では、当日朝に入院し、夕方に手術と言われた。しかも最初の診断の日(2月27日)に肺活量検査をしただけで、それ以来病院に行っていない。

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   それどころか2日前の朝、私は夫とネパールの首都カトマンズにいた。3月末、5泊6日のアンナプルナへのトレッキングをした。その後、カトマンズでのんびり2日間を過ごし、午後の便でバンコクへ戻ることになっていた。
   手術を担当してくださるW医師にそのことを話すと、「No problem」 「前日の朝、いくつか検査するだけだから」と気楽なお返事だった。

   飛行機がスワンナプーム空港に着いたのは、定刻より少し遅れて6時半ごろ。スマホの電源を入れると翌日の予約確認メッセージが届いていた。 家に戻ると8時。荷物を片付けて洗濯を終えると、もう11時前になってしまった。でも忙しくて手術のことも考える暇もなく、そのままベッドに倒れこんで寝てしまったのはよかったのだと思う。


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