google-site-verification=O9h17fJGk1A5FQlfgyImCO5Z6jWMmyfZS9djnrInQjI

がんになっても地球旅行

病気には無縁と思ってた元バックパッカー、タイの大学で日本語教師をしていた2019年4月バンコクで肺腺癌(1A)手術。2022年6月に日本に帰国後もタイをメインに地球旅行に出かけています。

2020年09月

誰かの役に立つということ

 2回連続でがんになった方へというテーマを考えた。結局言いたかったことは、もし仕事をしていたら辞めるべきではない、病気と闘うために生きる目標を作ること、そのためにも体力をつけることだった。

 でももし仕事を辞めたいと思っていたら、どうだろう。それは、病気と闘うための目標となりえないかもしれない。私自身、昨年度後半は大学の制度が変わったために、ちょっとやる気をなくし辞めることも考えていた。それがコロナで動けなくなり、またロックダウン生活が4ヶ月近くも続いた後は、人と接することで仕事をするのが楽しくなった。

 教師という仕事は、本当にありがたい仕事だと思う。絶えず感謝されたり、必要とされていることを実感できるからだ。実は海外の日本語教師という仕事は、給与的にはかなり低く、若い人の定着率は低い。

 タイは、日本人の最低賃金というものがあり、企業などであれば50,000バーツ以上となっている。その中でコールセンターと教師は別扱いなのだ。タイの国立大学の給与はどこも同じで20000バーツちょっと、それに住居手当がつくだけなので、30,000バーツに満たない。つまり日本円だと10万円ほどだ。

 それで生活できるのかと言われると、私のようにタイ料理が大好きで、料理を作ることも好きで、お酒も飲まなければ、なんとか生活はできる。でも外食で日本料理を食べたいと思うと、かなり苦しい。

 その収入でも日本語教師をしている海外の多くの日本人教師は、その国の日本語学習者の役に立ちたくて、必要とされることを感じて、教師を続けている。

 ほんの些細なことであっても、人の役に立ち感謝されることは、生きる喜びだ。3日ほど前、珍しく西洋人がバイクタクシーにスマホの地図を見せながら、困っている様子だった。するとバイクタクシーの運転手が私に手招きをした。

 行き先はドイツ大使館で、私も知っている場所だったので、下手なタイ語でもわかってもらえた。そのドイツ人(だと思う)も、にこにことサンキューと言ってバイクにまたがった。たったそれだけのことでも、朝からちょっと嬉しくなった。

 そうなのだ。やはり人と関わらなければ、人の役に立てないし、感謝されることもない。コロナで人との関わりが減った母は、本当にノイローゼになりそうと言っている。

 早くコロナ禍が終わり、また以前のように人との関わりが増える世界に戻ってほしい。小さな親切をして、ありがとうと言ってもらえて、自分も誰かにありがとうと言える世界。その積み重ねが生きていく目標にもなるはずだから。

 
にほんブログ村 海外生活ブログ タイ情報へ
にほんブログ村  

(世界肺癌学会議 IASLCの指針を参考に作成)

1) どのようにがんの診療をすべきか?

  • 通常の時と同様に、病理診断、病期診断、および点滴治療が必要な患者さんは入院あるいは外来で診療を行う。現在治療している患者さんは、そのまま継続を試みるが、長期経過観察中やがんサバイバーの方の診察は延期を考慮される。
  • 抗がん薬の点滴による治療は継続する。点滴の投与スケジュールを変更(毎週投与から3週毎への投与、3週毎の投与から4~5週毎への投与)し、外来受診の回数を減らすことも考慮する。病勢が安定していれば、1サイクル分の休薬期間を設けることも考慮する。画像評価を少し延期することも可能である。血液検査は、近医にて施行することを考慮する。

2) 肺がん疑いの患者への検査は?

  • 前もって電話で、あるいは診察室に入る前にCOVID-19に関する症状スクリーニングを行う。
  • CTガイド下針生検が困難になる重大な合併症がなければ、CTガイド下針生検で病理診断を行う(日本ではまず気管支鏡を行うことが多いが、COVID-19流行地域では気管支鏡の施行自体が医療者の曝露リスクが高い)。
  • 気管支鏡やEBUSは、マスクと透明なプラスチック・シールドなどの個人防護具(PPE)を用いて行う。症例により異なるが、緊急性のない検査なら2~4週の延期は可能である(特に病院内にCOVID-19患者が急増しているとき)。

3) 肺がんの疑われる、高齢者や基礎疾患のある患者への生検は?

  • 肺がんが疑われた場合には、COVID-19流行前と同様に、病理診断や病期診断の検査を行う。
  • 経胸壁(CTガイド下あるいはエコー下)針生検による確定診断が望ましい。
  • 症例により異なるが、気管支鏡検査は2~4週の延期を考慮できる。

4) 新しく診断されたがん患者に対する手術は?

  • 術前治療がすでに終了している場合、あるいは新しく診断されたsolid-typeの結節影の場合は、遅延無く手術が行われるべきである。
  • 肺がん部位のsolid componentの程度、PETでのSUV値、solid部分の大きさ、あるいは肺野条件でのすりガラス部分の縦隔条件での消失割合など総合的な判断に基づき手術延期が可能か否かを決定するが、極めて難しい判断となる。
  • 低リスクの早期がん病変、CT画像で微少浸潤腺がん、50%未満のsolid component、3 cm以下の原発巣など比較的早期のがんでは、4週間の手術延期は可能と考える。腫瘍量が大きい場合(例えば4 cm以上、N1陽性、明らかなN2陽性)には、腫瘍内科医は術前の化学療法や化学放射線療法を推奨する。

5) 高齢や基礎疾患を有する患者に対する手術は?

  • 体幹部定位放射線治療(SBRT)などの有効な局所療法が可能な施設が近くにあればそこでの治療が適切であると思われるが、遠距離を移動することは避けたほうが良い。
  • 高齢者や基礎疾患を有する患者であっても、外科手術の対象となるか否かはCOVID-19流行前と同じ基準で判断するのが望ましい。
  • 高齢者や基礎疾患を有する患者の手術適応の判断が難しい場合は、SBRTの可能施設か腫瘍内科へ紹介する。

6)術後化学療法は?

  • 術後再発リスクの高い患者(T3/4 or N2)で、65歳未満で全身状態が良ければ、化学療法が行われるべきである。
  • 再発リスクが中等度の患者(T2b-T3N0 or N1)では、個々の症例のリスクとベネフィット (年齢、基礎疾患の有無、全身状態、副作用など)を考慮するが、治療することが望ましい。
  • 再発リスクが低い患者(T1A-T2bN0)では、個々の症例における化学療法のリスクとベネフィットを考え、治療のメリットが低ければ治療の延期を考慮する。
  • 術後6~12週後の化学療法開始も許容される。
  • 高齢者(年齢≥70歳)や基礎疾患のある患者では、中止も考慮する。
  • 発熱性好中球減少症のリスクが10-15%<のレジメンでは、G-CSF投与を考慮する。
  • 術前・術後療法の適応は、COVID-19流行前と同じ基準で行う。
  • 切除可能なcStage III症例では、術前化学療法を行うべきである。

7)化学放射線療法は続ける?どうして?

  • 限局型小細胞癌、切除不能非小細胞肺癌 (stage III)では同時化学放射線療法を行うべきである。
  • 化学放射線療法は、通常がんの根治を目指して行っているので、既に治療が開始されている場合には完遂するべきである。
  • 切除不能非小細胞肺癌 (stage II)の治療オプションとして、化学放射線療法を考慮することができる。
  • 上大静脈症候群、喀血、脊髄圧迫、骨転移による疼痛、他の生命を脅かすようなOncology emergencyに対して放射線照射を行うべきである。

8)新規化学療法の導入は?

新しく診断された患者には、通常化学療法が行われるべきである。患者がCOVID-19に罹患している場合は、肺炎の状態を考慮して治療を少し遅らせるべきかどうかを慎重に判断する。

9)化学療法は続けるべき?

  • 一般に、切除不能肺癌に対する化学療法は続けるべきである。
  • 治療プロトコールを2週間に1回から3週間に1回のものに変更する、可能であれば点滴治療から内服薬に変更する、など受診回数を減らすことが考慮される。
  • 適切な用量調整にもかかわらず発熱性好中球減少症のリスクが10%<の場合には、G-CSFの一次的予防投与を考慮する。
  • 採血検査を近医で行うことも考慮する。
  • 化学放射線療法後の限局型小細胞肺癌に対する予防的全脳照射(PCI)は行うべきである。

10) 維持療法は続けるべき?

  • 続けることが望ましい。
  • 3から4週の休薬期間または治療と治療の間隔を延長することは考慮しても良い。

11) 新規治療は導入すべき?

新しく診断された転移のあるがん患者に対して治療の種類に関わらず標準的治療を提供し、疾患を制御し、生活の質を維持し、より良いPSを維持または達成すべきである。

12) 分子標的治療薬・免疫チェックポイント阻害薬の治療は?

  • 分子標的治療は行うべきである。経過観察の期間は個人の状況により6週から12週程度まで延長しても良い。
  • 抗PD- (L) 1抗体薬の投与では、例えば2-3週サイクルから4-6週サイクルの治療に変更または遅らせることを考慮する。
  • 局所進行非小細胞肺癌の放射線化学療法後の地固め療法としてDurvalumabの適応がある場合は、行うべきである。
  • 抗PD-(L)1抗体薬を12あるいは18ヶ月以上投与している症例では、次サイクルを遅らせる、サ イクル数を減らす、あるいは全体に治療間隔を長くすることを考慮しても良い。

※Content 4 was written referring to the guideline of The International Association for the Study of Lung Cancer (IASLC) with permission of IALC.
以上の内容は世界肺癌学会議の了承を得て、IALCの指針を参考に記載しました。

※各がん腫に対する治療方針の詳細はESMOの診療指針を参照 (ESMOの了解取得済み):
https://www.esmo.org/guidelines/cancer-patient-management-during-the-covid-19-pandemi



肺がんランキング 

にほんブログ村 病気ブログ 肺がんへ
にほんブログ村 

 

アラ還でがんになった方へ

 前回は自分が10年前だったらと想像しながら書いた。でも今回は、自分の体験を思い出しながら書こうと思う。

 もし日本で働き続けていたら、私は停年までを1年残した段階でがん患者となった。毎年1月から2月ごろに人間ドッグを受けていたので、タイと同じ時期にX線検査も受けていたはずだが、果たしてレントゲンで小さなガンを見つけてもらえていたかどうか。

 本論に戻ろう。私は公立学校に勤めていたので、病気休職は簡単に取れただろうし、手術後の復帰も保証されていたと思う。停年まであと1年であっても、授業だけでなく担任や部活動の仕事もあっただろうと思う。

 そして周りの同僚にも自分の病気のことは、打ち明けただろう。ただそれは、ステージ1Aで、手術後特に治療が必要がない状況だからかもしれない。そして手術後は、タイで周りに気づかれず仕事に復帰したように、3ヶ月後くらいには仕事に戻ったと思う。

 昨年、手術後1ヶ月で帰国し、普通に日本で友人に会い、2ヶ月半で完全にタイの教員生活に戻った。私は、かなり回復が早いほうだったと思う。その1番の理由は、私ががん以外は健康で、年齢以上の体力があったおかげだと思っている。

 30代半ばの頃にランニングを始め、フルマラソンも何回か走った。40代になってからは忙しく毎日走ることはできなかったが、運動部の顧問をしていたので、週3、4回は指導のため体育館で動き、真夏の体感40度になる日でも4時間体育館にいても平気だった。

 タイに来てからも週1回はジムで1時間ランニングを続けていた。手術を受ける直前に、ネパールへトレッキングに行く計画を立てていたので、その前の2、3ヶ月はもっと走っていた。これがよかったのだと思う。

 手術後、2週間で一人暮らしになったため、室内の家事は全て自分でこなさなければならなかった。体力を戻すために、退院後は毎日炎天下の中、日傘をさして歩いた。その成果で、術後1ヶ月で家の中の行動は何でもできるようになり、2ヶ月で家の外でもいつもの生活ができるようになった。

 還暦前後の人は、個人で体力差は大きいと思う。でもがんの告知を受けてからでも、病気の症状が出ていない人であれば、その日からでも体力をつける努力はできると思うのだ。私も告知から手術まで1ヶ月あった。その間に、トレッキングのためでもあるが、かなり走り込んだのだ。日頃から運動をしない人であれば、毎日、少し早めの速度で1時間歩くだけでも違ってくると思う。家で毎日スクワットだってできる。

 抗がん剤や放射線治療を受ける方でも、やはり体力が必要だ。私には想像しかできないが、副作用でかなり苦しい思いをされている方も多いし、食事も取れないほど消耗してしまうこともあると聞く。

 そしてもしまだ働いているのなら、やはり仕事をやめない方法を模索されるべきだと思う。タイの今の仕事は1年契約で更新していくのだが、ちょうど4月末で更新だ。手術と言われたとき、仕事を続けたいと思い、タイで手術をすることを選んだ。そして6月中旬に始まる新学期に合わせて、体調を戻す努力をした。それがリハビリを頑張る動機になったのだ。

 結局、50代でも60代でも、自分のやらなくてはならないこと、やりたいことを持つことが、一番大切なのだと思う。それが仕事でなくても、人と関わり、自分が何かができるという実感が持てるのであれば。それががんに打ち勝つための、大きな力となるはずだから。

 
にほんブログ村 海外生活ブログ タイ情報へ
にほんブログ村  

(世界肺癌学会議 IASLCの指針を参考に作成)

1) どのようにがんの診療をすべきか?

  • 通常の時と同様に、病理診断、病期診断、および点滴治療が必要な患者さんは入院あるいは外来で診療を行う。現在治療している患者さんは、そのまま継続を試みるが、長期経過観察中やがんサバイバーの方の診察は延期を考慮される。
  • 抗がん薬の点滴による治療は継続する。点滴の投与スケジュールを変更(毎週投与から3週毎への投与、3週毎の投与から4~5週毎への投与)し、外来受診の回数を減らすことも考慮する。病勢が安定していれば、1サイクル分の休薬期間を設けることも考慮する。画像評価を少し延期することも可能である。血液検査は、近医にて施行することを考慮する。

2) 肺がん疑いの患者への検査は?

  • 前もって電話で、あるいは診察室に入る前にCOVID-19に関する症状スクリーニングを行う。
  • CTガイド下針生検が困難になる重大な合併症がなければ、CTガイド下針生検で病理診断を行う(日本ではまず気管支鏡を行うことが多いが、COVID-19流行地域では気管支鏡の施行自体が医療者の曝露リスクが高い)。
  • 気管支鏡やEBUSは、マスクと透明なプラスチック・シールドなどの個人防護具(PPE)を用いて行う。症例により異なるが、緊急性のない検査なら2~4週の延期は可能である(特に病院内にCOVID-19患者が急増しているとき)。

3) 肺がんの疑われる、高齢者や基礎疾患のある患者への生検は?

  • 肺がんが疑われた場合には、COVID-19流行前と同様に、病理診断や病期診断の検査を行う。
  • 経胸壁(CTガイド下あるいはエコー下)針生検による確定診断が望ましい。
  • 症例により異なるが、気管支鏡検査は2~4週の延期を考慮できる。

4) 新しく診断されたがん患者に対する手術は?

  • 術前治療がすでに終了している場合、あるいは新しく診断されたsolid-typeの結節影の場合は、遅延無く手術が行われるべきである。
  • 肺がん部位のsolid componentの程度、PETでのSUV値、solid部分の大きさ、あるいは肺野条件でのすりガラス部分の縦隔条件での消失割合など総合的な判断に基づき手術延期が可能か否かを決定するが、極めて難しい判断となる。
  • 低リスクの早期がん病変、CT画像で微少浸潤腺がん、50%未満のsolid component、3 cm以下の原発巣など比較的早期のがんでは、4週間の手術延期は可能と考える。腫瘍量が大きい場合(例えば4 cm以上、N1陽性、明らかなN2陽性)には、腫瘍内科医は術前の化学療法や化学放射線療法を推奨する。

5) 高齢や基礎疾患を有する患者に対する手術は?

  • 体幹部定位放射線治療(SBRT)などの有効な局所療法が可能な施設が近くにあればそこでの治療が適切であると思われるが、遠距離を移動することは避けたほうが良い。
  • 高齢者や基礎疾患を有する患者であっても、外科手術の対象となるか否かはCOVID-19流行前と同じ基準で判断するのが望ましい。
  • 高齢者や基礎疾患を有する患者の手術適応の判断が難しい場合は、SBRTの可能施設か腫瘍内科へ紹介する。

6)術後化学療法は?

  • 術後再発リスクの高い患者(T3/4 or N2)で、65歳未満で全身状態が良ければ、化学療法が行われるべきである。
  • 再発リスクが中等度の患者(T2b-T3N0 or N1)では、個々の症例のリスクとベネフィット (年齢、基礎疾患の有無、全身状態、副作用など)を考慮するが、治療することが望ましい。
  • 再発リスクが低い患者(T1A-T2bN0)では、個々の症例における化学療法のリスクとベネフィットを考え、治療のメリットが低ければ治療の延期を考慮する。
  • 術後6~12週後の化学療法開始も許容される。
  • 高齢者(年齢≥70歳)や基礎疾患のある患者では、中止も考慮する。
  • 発熱性好中球減少症のリスクが10-15%<のレジメンでは、G-CSF投与を考慮する。
  • 術前・術後療法の適応は、COVID-19流行前と同じ基準で行う。
  • 切除可能なcStage III症例では、術前化学療法を行うべきである。

7)化学放射線療法は続ける?どうして?

  • 限局型小細胞癌、切除不能非小細胞肺癌 (stage III)では同時化学放射線療法を行うべきである。
  • 化学放射線療法は、通常がんの根治を目指して行っているので、既に治療が開始されている場合には完遂するべきである。
  • 切除不能非小細胞肺癌 (stage II)の治療オプションとして、化学放射線療法を考慮することができる。
  • 上大静脈症候群、喀血、脊髄圧迫、骨転移による疼痛、他の生命を脅かすようなOncology emergencyに対して放射線照射を行うべきである。

8)新規化学療法の導入は?

新しく診断された患者には、通常化学療法が行われるべきである。患者がCOVID-19に罹患している場合は、肺炎の状態を考慮して治療を少し遅らせるべきかどうかを慎重に判断する。

9)化学療法は続けるべき?

  • 一般に、切除不能肺癌に対する化学療法は続けるべきである。
  • 治療プロトコールを2週間に1回から3週間に1回のものに変更する、可能であれば点滴治療から内服薬に変更する、など受診回数を減らすことが考慮される。
  • 適切な用量調整にもかかわらず発熱性好中球減少症のリスクが10%<の場合には、G-CSFの一次的予防投与を考慮する。
  • 採血検査を近医で行うことも考慮する。
  • 化学放射線療法後の限局型小細胞肺癌に対する予防的全脳照射(PCI)は行うべきである。

10) 維持療法は続けるべき?

  • 続けることが望ましい。
  • 3から4週の休薬期間または治療と治療の間隔を延長することは考慮しても良い。

11) 新規治療は導入すべき?

新しく診断された転移のあるがん患者に対して治療の種類に関わらず標準的治療を提供し、疾患を制御し、生活の質を維持し、より良いPSを維持または達成すべきである。

12) 分子標的治療薬・免疫チェックポイント阻害薬の治療は?

  • 分子標的治療は行うべきである。経過観察の期間は個人の状況により6週から12週程度まで延長しても良い。
  • 抗PD- (L) 1抗体薬の投与では、例えば2-3週サイクルから4-6週サイクルの治療に変更または遅らせることを考慮する。
  • 局所進行非小細胞肺癌の放射線化学療法後の地固め療法としてDurvalumabの適応がある場合は、行うべきである。
  • 抗PD-(L)1抗体薬を12あるいは18ヶ月以上投与している症例では、次サイクルを遅らせる、サ イクル数を減らす、あるいは全体に治療間隔を長くすることを考慮しても良い。

※Content 4 was written referring to the guideline of The International Association for the Study of Lung Cancer (IASLC) with permission of IALC.
以上の内容は世界肺癌学会議の了承を得て、IALCの指針を参考に記載しました。

※各がん腫に対する治療方針の詳細はESMOの診療指針を参照 (ESMOの了解取得済み):
https://www.esmo.org/guidelines/cancer-patient-management-during-the-covid-19-pandemi



肺がんランキング 

にほんブログ村 病気ブログ 肺がんへ
にほんブログ村 

 

アラフィフ(50歳前後)でがんになった方へ

 先日ホテルでサウナやお風呂にはいってボーっとしていると、いろいろなことが頭に浮かんできた。がんになってもうすぐ1年半、幸い生活が大きく変わったわけではないが、考える事はちがってきた。

 私は59歳になる数週間前に、がんを宣告された。でもステージ1Aという早期発見で、告知から一か月後には切除手術を受けることができ、その後は普通の生活にもどることができた。でもそれまでは、自分自身ががんになることは夢にも思わなかった。お酒もたばこも縁はなく、健康には気をつかっていたし、定期的に運動もしていた。

 時々、思う。もしこれがタイに来る前で、日本で働いているときだったら、どうだったのだろうかと。定年までまだ10年近く残る50歳の頃だったら、どうだったろう。

 私は公立学校の教師だったので、病欠で休み、仕事に復帰することも可能だったと思う。これまでにも、同僚にはがんの手術を受け復帰した人、放射線治療の後復帰した人、そして復帰された後に、また再発して亡くなられた人。がんは身近なところでも聞く病気だった。

 それでも二人に一人というわけではないし、実際、病気を隠しておられた方もいた。だから、私も親しい同僚からがんだと打ち明けられた時、知識のなさと、自分の心の準備ができていなくて、動揺してしまったことを覚えている。

 10年前、「私は定年まで生きていないかもしれない」と言っていた同僚は、治療のために休職したものの、この春、定年を迎えた。

 結局、彼女がどのステージだったかは、怖くて聞けなかったままだが、彼女はがんと闘い、今も普通の生活を送っている。他の方のブログにも、「余命宣告を受けたが、生き延びている」、「ステージ4から生還した」など、多くのがん患者を励ますような話がたくさんある。

 私の状況は、日本で普通に働いている方たちとは違うが、この1年半に学んだこと、感じたことから、50代でがんになってしまった方に、申し上げたい。もちろん意見の異なる方はたくさんおられるかもしれないので、不快に思う方がおられたら申し訳ないけれど、これは単に個人の意見なので、読み流していただければと思う。

 まず、仕事はやめるべきではないということ。働き先によっては、病気休暇を取れず、離職に追い込まれる場合もあるかもしれないが、でも病気休暇の権利はあるはずなので、なんとか相談して続けてほしい。

 そのために、病気のことは隠さず周りに伝えたほうがいいと思う。私も友人知人に打ち明けたが、「がんは珍しい事ではない」と感じたし、知って理解してもらう方が大切だと思った。

 もちろん抗がん剤治療や放射線治療を受けながら、仕事を続けるのは大変だろうと思う。でもその病気との戦いに勝てたとき、するべきことがあるのは大切だ。そして苦しい戦いの間も、何のために戦うのかという目標にもなるはずだから。

 そして病気とお金の話は分けて考えられない。一旦仕事をやめて収入が途絶えたら、治療費のことを考えるだけで、病気と闘う気力がなくなるかもしれない。50歳の親の子どもは、まだ学生の可能性も高い。だから絶対に仕事にしがみつくべきなのだ。

 がん患者をそのまま雇い続けてくれない会社も多いかもしれない。2人に1人ががんになると言われる社会であれば、がん患者が仕事を失わなくてもいい社会であってほしいと思う。

 
にほんブログ村 海外生活ブログ タイ情報へ
にほんブログ村  

(世界肺癌学会議 IASLCの指針を参考に作成)

1) どのようにがんの診療をすべきか?

  • 通常の時と同様に、病理診断、病期診断、および点滴治療が必要な患者さんは入院あるいは外来で診療を行う。現在治療している患者さんは、そのまま継続を試みるが、長期経過観察中やがんサバイバーの方の診察は延期を考慮される。
  • 抗がん薬の点滴による治療は継続する。点滴の投与スケジュールを変更(毎週投与から3週毎への投与、3週毎の投与から4~5週毎への投与)し、外来受診の回数を減らすことも考慮する。病勢が安定していれば、1サイクル分の休薬期間を設けることも考慮する。画像評価を少し延期することも可能である。血液検査は、近医にて施行することを考慮する。

2) 肺がん疑いの患者への検査は?

  • 前もって電話で、あるいは診察室に入る前にCOVID-19に関する症状スクリーニングを行う。
  • CTガイド下針生検が困難になる重大な合併症がなければ、CTガイド下針生検で病理診断を行う(日本ではまず気管支鏡を行うことが多いが、COVID-19流行地域では気管支鏡の施行自体が医療者の曝露リスクが高い)。
  • 気管支鏡やEBUSは、マスクと透明なプラスチック・シールドなどの個人防護具(PPE)を用いて行う。症例により異なるが、緊急性のない検査なら2~4週の延期は可能である(特に病院内にCOVID-19患者が急増しているとき)。

3) 肺がんの疑われる、高齢者や基礎疾患のある患者への生検は?

  • 肺がんが疑われた場合には、COVID-19流行前と同様に、病理診断や病期診断の検査を行う。
  • 経胸壁(CTガイド下あるいはエコー下)針生検による確定診断が望ましい。
  • 症例により異なるが、気管支鏡検査は2~4週の延期を考慮できる。

4) 新しく診断されたがん患者に対する手術は?

  • 術前治療がすでに終了している場合、あるいは新しく診断されたsolid-typeの結節影の場合は、遅延無く手術が行われるべきである。
  • 肺がん部位のsolid componentの程度、PETでのSUV値、solid部分の大きさ、あるいは肺野条件でのすりガラス部分の縦隔条件での消失割合など総合的な判断に基づき手術延期が可能か否かを決定するが、極めて難しい判断となる。
  • 低リスクの早期がん病変、CT画像で微少浸潤腺がん、50%未満のsolid component、3 cm以下の原発巣など比較的早期のがんでは、4週間の手術延期は可能と考える。腫瘍量が大きい場合(例えば4 cm以上、N1陽性、明らかなN2陽性)には、腫瘍内科医は術前の化学療法や化学放射線療法を推奨する。

5) 高齢や基礎疾患を有する患者に対する手術は?

  • 体幹部定位放射線治療(SBRT)などの有効な局所療法が可能な施設が近くにあればそこでの治療が適切であると思われるが、遠距離を移動することは避けたほうが良い。
  • 高齢者や基礎疾患を有する患者であっても、外科手術の対象となるか否かはCOVID-19流行前と同じ基準で判断するのが望ましい。
  • 高齢者や基礎疾患を有する患者の手術適応の判断が難しい場合は、SBRTの可能施設か腫瘍内科へ紹介する。

6)術後化学療法は?

  • 術後再発リスクの高い患者(T3/4 or N2)で、65歳未満で全身状態が良ければ、化学療法が行われるべきである。
  • 再発リスクが中等度の患者(T2b-T3N0 or N1)では、個々の症例のリスクとベネフィット (年齢、基礎疾患の有無、全身状態、副作用など)を考慮するが、治療することが望ましい。
  • 再発リスクが低い患者(T1A-T2bN0)では、個々の症例における化学療法のリスクとベネフィットを考え、治療のメリットが低ければ治療の延期を考慮する。
  • 術後6~12週後の化学療法開始も許容される。
  • 高齢者(年齢≥70歳)や基礎疾患のある患者では、中止も考慮する。
  • 発熱性好中球減少症のリスクが10-15%<のレジメンでは、G-CSF投与を考慮する。
  • 術前・術後療法の適応は、COVID-19流行前と同じ基準で行う。
  • 切除可能なcStage III症例では、術前化学療法を行うべきである。

7)化学放射線療法は続ける?どうして?

  • 限局型小細胞癌、切除不能非小細胞肺癌 (stage III)では同時化学放射線療法を行うべきである。
  • 化学放射線療法は、通常がんの根治を目指して行っているので、既に治療が開始されている場合には完遂するべきである。
  • 切除不能非小細胞肺癌 (stage II)の治療オプションとして、化学放射線療法を考慮することができる。
  • 上大静脈症候群、喀血、脊髄圧迫、骨転移による疼痛、他の生命を脅かすようなOncology emergencyに対して放射線照射を行うべきである。

8)新規化学療法の導入は?

新しく診断された患者には、通常化学療法が行われるべきである。患者がCOVID-19に罹患している場合は、肺炎の状態を考慮して治療を少し遅らせるべきかどうかを慎重に判断する。

9)化学療法は続けるべき?

  • 一般に、切除不能肺癌に対する化学療法は続けるべきである。
  • 治療プロトコールを2週間に1回から3週間に1回のものに変更する、可能であれば点滴治療から内服薬に変更する、など受診回数を減らすことが考慮される。
  • 適切な用量調整にもかかわらず発熱性好中球減少症のリスクが10%<の場合には、G-CSFの一次的予防投与を考慮する。
  • 採血検査を近医で行うことも考慮する。
  • 化学放射線療法後の限局型小細胞肺癌に対する予防的全脳照射(PCI)は行うべきである。

10) 維持療法は続けるべき?

  • 続けることが望ましい。
  • 3から4週の休薬期間または治療と治療の間隔を延長することは考慮しても良い。

11) 新規治療は導入すべき?

新しく診断された転移のあるがん患者に対して治療の種類に関わらず標準的治療を提供し、疾患を制御し、生活の質を維持し、より良いPSを維持または達成すべきである。

12) 分子標的治療薬・免疫チェックポイント阻害薬の治療は?

  • 分子標的治療は行うべきである。経過観察の期間は個人の状況により6週から12週程度まで延長しても良い。
  • 抗PD- (L) 1抗体薬の投与では、例えば2-3週サイクルから4-6週サイクルの治療に変更または遅らせることを考慮する。
  • 局所進行非小細胞肺癌の放射線化学療法後の地固め療法としてDurvalumabの適応がある場合は、行うべきである。
  • 抗PD-(L)1抗体薬を12あるいは18ヶ月以上投与している症例では、次サイクルを遅らせる、サ イクル数を減らす、あるいは全体に治療間隔を長くすることを考慮しても良い。

※Content 4 was written referring to the guideline of The International Association for the Study of Lung Cancer (IASLC) with permission of IALC.
以上の内容は世界肺癌学会議の了承を得て、IALCの指針を参考に記載しました。

※各がん腫に対する治療方針の詳細はESMOの診療指針を参照 (ESMOの了解取得済み):
https://www.esmo.org/guidelines/cancer-patient-management-during-the-covid-19-pandemi



肺がんランキング 

にほんブログ村 病気ブログ 肺がんへ
にほんブログ村 

 

タイ政府が特別観光ビザ(最長270日)承認

 この前から話題になっていた特別観光ビザが政府に承認されたとバンコクポストの記事で読んだ。最初は90日のビザだが、タイ国内で2回の延長が可能で、合計270日間の滞在が可能だということだ。

 ただし現在タイは、2週間の隔離生活が強制される。タイ国籍があれば、無料で政府の施設で2週間を過ごすのだが、外国人は、政府が指定したホテルの中から選び、最低でも15万円近くを払わなければならない。しかも航空運賃も10万円ほどするらしいし、PCR検査やいろいろな書類を用意すると、4、50万円近くすると、Youtubeで説明されている方がいた。

 だからこのビザは本当に富裕層だけに来てほしいというタイの本音だろう。記事によるとこのビザによる観光客を週に100人から300人、1ヶ月に1200人ほどを予定しているそうだ。それによって1ヶ月に一億バーツの観光収入があると見積もられている。

 でもほとんどの日本人には関係ない話だ。2週間の隔離生活を含めて何ヶ月も休みをタイで過ごそうとする人が、一体どれほどいるというのだろう。

 それよりも、リタイヤメントビザの方の再入国を認めてあげてほしいと思う。私の知人にも、3月初旬に一時帰国し、4月後半に戻ってくる予定だった方が、ずっと日本に足止めになっておられる。

 現在、タイ入国が認められるのは、ワークパーミットを持っている人、その配偶者や家族、政府認可校の学生、医療行為目的の人(かなり高額の病院しか無理)なので、リタイヤメントビザでは戻ってくることができないのだ。

 3月4月は日本に一時帰国する人が多いので、実際どれくらいの人が日本から戻ってこれないのかはわからないが、もう半年以上も、コンドミニアムの家賃や電気代も払っておられるのだと思う。日本との二重生活で、経済的にも大変ではないだろうか。

 リタイアメント保持者は、タイでは仕事はできないので、お金を使うだけだ。でも私たち在住者も同じだが、少しはタイの経済を回すために、レストランへ行ったり、マッサージやスパに行ったりすると思う。どうしてタイ政府はそこに気づいてくれないのだろう。
 
 私も本当は4月に仕事を辞めてリタイヤメントビザに変えようかと思っていた。でもコロナ禍で不安定な状況の中で、生活の基盤を変えるのに不安を感じ、もう1年の契約更新をした。このまま来年の4月になっても、日本との行き来が自由にできないとしたら、どうしたらいいのだろうと不安になる。
 
 でもどれほど考えても、自分でどうにかなるものでもない。この制限のある生活で、何ができるかを考えるしかないのだなと思う。


にほんブログ村 海外生活ブログ タイ情報へ
にほんブログ村  

(世界肺癌学会議 IASLCの指針を参考に作成)

1) どのようにがんの診療をすべきか?

  • 通常の時と同様に、病理診断、病期診断、および点滴治療が必要な患者さんは入院あるいは外来で診療を行う。現在治療している患者さんは、そのまま継続を試みるが、長期経過観察中やがんサバイバーの方の診察は延期を考慮される。
  • 抗がん薬の点滴による治療は継続する。点滴の投与スケジュールを変更(毎週投与から3週毎への投与、3週毎の投与から4~5週毎への投与)し、外来受診の回数を減らすことも考慮する。病勢が安定していれば、1サイクル分の休薬期間を設けることも考慮する。画像評価を少し延期することも可能である。血液検査は、近医にて施行することを考慮する。

2) 肺がん疑いの患者への検査は?

  • 前もって電話で、あるいは診察室に入る前にCOVID-19に関する症状スクリーニングを行う。
  • CTガイド下針生検が困難になる重大な合併症がなければ、CTガイド下針生検で病理診断を行う(日本ではまず気管支鏡を行うことが多いが、COVID-19流行地域では気管支鏡の施行自体が医療者の曝露リスクが高い)。
  • 気管支鏡やEBUSは、マスクと透明なプラスチック・シールドなどの個人防護具(PPE)を用いて行う。症例により異なるが、緊急性のない検査なら2~4週の延期は可能である(特に病院内にCOVID-19患者が急増しているとき)。

3) 肺がんの疑われる、高齢者や基礎疾患のある患者への生検は?

  • 肺がんが疑われた場合には、COVID-19流行前と同様に、病理診断や病期診断の検査を行う。
  • 経胸壁(CTガイド下あるいはエコー下)針生検による確定診断が望ましい。
  • 症例により異なるが、気管支鏡検査は2~4週の延期を考慮できる。

4) 新しく診断されたがん患者に対する手術は?

  • 術前治療がすでに終了している場合、あるいは新しく診断されたsolid-typeの結節影の場合は、遅延無く手術が行われるべきである。
  • 肺がん部位のsolid componentの程度、PETでのSUV値、solid部分の大きさ、あるいは肺野条件でのすりガラス部分の縦隔条件での消失割合など総合的な判断に基づき手術延期が可能か否かを決定するが、極めて難しい判断となる。
  • 低リスクの早期がん病変、CT画像で微少浸潤腺がん、50%未満のsolid component、3 cm以下の原発巣など比較的早期のがんでは、4週間の手術延期は可能と考える。腫瘍量が大きい場合(例えば4 cm以上、N1陽性、明らかなN2陽性)には、腫瘍内科医は術前の化学療法や化学放射線療法を推奨する。

5) 高齢や基礎疾患を有する患者に対する手術は?

  • 体幹部定位放射線治療(SBRT)などの有効な局所療法が可能な施設が近くにあればそこでの治療が適切であると思われるが、遠距離を移動することは避けたほうが良い。
  • 高齢者や基礎疾患を有する患者であっても、外科手術の対象となるか否かはCOVID-19流行前と同じ基準で判断するのが望ましい。
  • 高齢者や基礎疾患を有する患者の手術適応の判断が難しい場合は、SBRTの可能施設か腫瘍内科へ紹介する。

6)術後化学療法は?

  • 術後再発リスクの高い患者(T3/4 or N2)で、65歳未満で全身状態が良ければ、化学療法が行われるべきである。
  • 再発リスクが中等度の患者(T2b-T3N0 or N1)では、個々の症例のリスクとベネフィット (年齢、基礎疾患の有無、全身状態、副作用など)を考慮するが、治療することが望ましい。
  • 再発リスクが低い患者(T1A-T2bN0)では、個々の症例における化学療法のリスクとベネフィットを考え、治療のメリットが低ければ治療の延期を考慮する。
  • 術後6~12週後の化学療法開始も許容される。
  • 高齢者(年齢≥70歳)や基礎疾患のある患者では、中止も考慮する。
  • 発熱性好中球減少症のリスクが10-15%<のレジメンでは、G-CSF投与を考慮する。
  • 術前・術後療法の適応は、COVID-19流行前と同じ基準で行う。
  • 切除可能なcStage III症例では、術前化学療法を行うべきである。

7)化学放射線療法は続ける?どうして?

  • 限局型小細胞癌、切除不能非小細胞肺癌 (stage III)では同時化学放射線療法を行うべきである。
  • 化学放射線療法は、通常がんの根治を目指して行っているので、既に治療が開始されている場合には完遂するべきである。
  • 切除不能非小細胞肺癌 (stage II)の治療オプションとして、化学放射線療法を考慮することができる。
  • 上大静脈症候群、喀血、脊髄圧迫、骨転移による疼痛、他の生命を脅かすようなOncology emergencyに対して放射線照射を行うべきである。

8)新規化学療法の導入は?

新しく診断された患者には、通常化学療法が行われるべきである。患者がCOVID-19に罹患している場合は、肺炎の状態を考慮して治療を少し遅らせるべきかどうかを慎重に判断する。

9)化学療法は続けるべき?

  • 一般に、切除不能肺癌に対する化学療法は続けるべきである。
  • 治療プロトコールを2週間に1回から3週間に1回のものに変更する、可能であれば点滴治療から内服薬に変更する、など受診回数を減らすことが考慮される。
  • 適切な用量調整にもかかわらず発熱性好中球減少症のリスクが10%<の場合には、G-CSFの一次的予防投与を考慮する。
  • 採血検査を近医で行うことも考慮する。
  • 化学放射線療法後の限局型小細胞肺癌に対する予防的全脳照射(PCI)は行うべきである。

10) 維持療法は続けるべき?

  • 続けることが望ましい。
  • 3から4週の休薬期間または治療と治療の間隔を延長することは考慮しても良い。

11) 新規治療は導入すべき?

新しく診断された転移のあるがん患者に対して治療の種類に関わらず標準的治療を提供し、疾患を制御し、生活の質を維持し、より良いPSを維持または達成すべきである。

12) 分子標的治療薬・免疫チェックポイント阻害薬の治療は?

  • 分子標的治療は行うべきである。経過観察の期間は個人の状況により6週から12週程度まで延長しても良い。
  • 抗PD- (L) 1抗体薬の投与では、例えば2-3週サイクルから4-6週サイクルの治療に変更または遅らせることを考慮する。
  • 局所進行非小細胞肺癌の放射線化学療法後の地固め療法としてDurvalumabの適応がある場合は、行うべきである。
  • 抗PD-(L)1抗体薬を12あるいは18ヶ月以上投与している症例では、次サイクルを遅らせる、サ イクル数を減らす、あるいは全体に治療間隔を長くすることを考慮しても良い。

※Content 4 was written referring to the guideline of The International Association for the Study of Lung Cancer (IASLC) with permission of IALC.
以上の内容は世界肺癌学会議の了承を得て、IALCの指針を参考に記載しました。

※各がん腫に対する治療方針の詳細はESMOの診療指針を参照 (ESMOの了解取得済み):
https://www.esmo.org/guidelines/cancer-patient-management-during-the-covid-19-pandemi



肺がんランキング 

にほんブログ村 病気ブログ 肺がんへ
にほんブログ村 

 

ワイクルー(先生に敬意を表す行事)

 コロナのせいで大学もいろいろと影響を受けているが、日本の大学に比べるとずっと「普通の大学生活」を送れている。先日、新入生のための「ワイクルー」という行事が行われた。

 小中高大学とすべての学校で行われる行事だそうだが、昨年までは日本語学科だけで行ってきた。しかし今年は教養学部全体で行うとのことで、かなり大掛かりな行事となった。ワイクルーを直訳すると「先生にワイ(合掌)をする」で、「先生に敬意を表すための行事」である。

 手元の辞書によると「学年始めの木曜日に、生徒はろうそく、花、線香を持って登校し、先生にそれをささげてワイをする。何か習い事を始めるのも、木曜日がいい。タイの国技ムエタイの前に、選手たちが踊りを披露するのもワイクルーである」とあった。

AEB0D843-84D1-40AA-85F0-FA649243D22A

28852B01-EAC9-4EAC-BC6E-9327EB1F41A9

 大学ではホールに学生たちが座り、壇上には学長を始め各学科からの教員が並んだ。東北地方の踊りが披露されて、学生たちが壇上に作られた祠に花をささげ、それからひとりひとり壇上で先生から手にひもを結んでもらう。日本語学科から、私ともう一人のタイ人教員が参列したが、見たところ外国人は私だけのようだ。

57560280-FF1F-46AA-9D6E-52F6F6F6E391 私の前にも学生たちが来る。他のタイ人の先生方は、きっといろいろな励ましの言葉をかけておられるのだろうが、私には限界がある。

 「私は日本人です。あまり話せなくてごめんなさい。がんばって勉強してくださいね。」

 もうこれだけ言うのが精いっぱい。でも日本人だと言うと、日本語学科でないのに、「日本好きです」とか「ありがとう」とか言ってくれる学生がいて、ちょっと嬉しくなった。やはりアニメなど少し知っているのだろうと思う。


 教員は、全員が白いロープを羽織っている。これはタイの国立大学の学生が卒業式に着るロープだそうだ。私も借りて着たが、写真も撮ってもらってうれしくなった。コロナの影響で全体行事になったのか、それとも今後はこのやり方なのかわからない。でも私にとって、ちょっと素敵な思い出となった。

にほんブログ村 海外生活ブログ タイ情報へ
にほんブログ村  

(世界肺癌学会議 IASLCの指針を参考に作成)

1) どのようにがんの診療をすべきか?

  • 通常の時と同様に、病理診断、病期診断、および点滴治療が必要な患者さんは入院あるいは外来で診療を行う。現在治療している患者さんは、そのまま継続を試みるが、長期経過観察中やがんサバイバーの方の診察は延期を考慮される。
  • 抗がん薬の点滴による治療は継続する。点滴の投与スケジュールを変更(毎週投与から3週毎への投与、3週毎の投与から4~5週毎への投与)し、外来受診の回数を減らすことも考慮する。病勢が安定していれば、1サイクル分の休薬期間を設けることも考慮する。画像評価を少し延期することも可能である。血液検査は、近医にて施行することを考慮する。

2) 肺がん疑いの患者への検査は?

  • 前もって電話で、あるいは診察室に入る前にCOVID-19に関する症状スクリーニングを行う。
  • CTガイド下針生検が困難になる重大な合併症がなければ、CTガイド下針生検で病理診断を行う(日本ではまず気管支鏡を行うことが多いが、COVID-19流行地域では気管支鏡の施行自体が医療者の曝露リスクが高い)。
  • 気管支鏡やEBUSは、マスクと透明なプラスチック・シールドなどの個人防護具(PPE)を用いて行う。症例により異なるが、緊急性のない検査なら2~4週の延期は可能である(特に病院内にCOVID-19患者が急増しているとき)。

3) 肺がんの疑われる、高齢者や基礎疾患のある患者への生検は?

  • 肺がんが疑われた場合には、COVID-19流行前と同様に、病理診断や病期診断の検査を行う。
  • 経胸壁(CTガイド下あるいはエコー下)針生検による確定診断が望ましい。
  • 症例により異なるが、気管支鏡検査は2~4週の延期を考慮できる。

4) 新しく診断されたがん患者に対する手術は?

  • 術前治療がすでに終了している場合、あるいは新しく診断されたsolid-typeの結節影の場合は、遅延無く手術が行われるべきである。
  • 肺がん部位のsolid componentの程度、PETでのSUV値、solid部分の大きさ、あるいは肺野条件でのすりガラス部分の縦隔条件での消失割合など総合的な判断に基づき手術延期が可能か否かを決定するが、極めて難しい判断となる。
  • 低リスクの早期がん病変、CT画像で微少浸潤腺がん、50%未満のsolid component、3 cm以下の原発巣など比較的早期のがんでは、4週間の手術延期は可能と考える。腫瘍量が大きい場合(例えば4 cm以上、N1陽性、明らかなN2陽性)には、腫瘍内科医は術前の化学療法や化学放射線療法を推奨する。

5) 高齢や基礎疾患を有する患者に対する手術は?

  • 体幹部定位放射線治療(SBRT)などの有効な局所療法が可能な施設が近くにあればそこでの治療が適切であると思われるが、遠距離を移動することは避けたほうが良い。
  • 高齢者や基礎疾患を有する患者であっても、外科手術の対象となるか否かはCOVID-19流行前と同じ基準で判断するのが望ましい。
  • 高齢者や基礎疾患を有する患者の手術適応の判断が難しい場合は、SBRTの可能施設か腫瘍内科へ紹介する。

6)術後化学療法は?

  • 術後再発リスクの高い患者(T3/4 or N2)で、65歳未満で全身状態が良ければ、化学療法が行われるべきである。
  • 再発リスクが中等度の患者(T2b-T3N0 or N1)では、個々の症例のリスクとベネフィット (年齢、基礎疾患の有無、全身状態、副作用など)を考慮するが、治療することが望ましい。
  • 再発リスクが低い患者(T1A-T2bN0)では、個々の症例における化学療法のリスクとベネフィットを考え、治療のメリットが低ければ治療の延期を考慮する。
  • 術後6~12週後の化学療法開始も許容される。
  • 高齢者(年齢≥70歳)や基礎疾患のある患者では、中止も考慮する。
  • 発熱性好中球減少症のリスクが10-15%<のレジメンでは、G-CSF投与を考慮する。
  • 術前・術後療法の適応は、COVID-19流行前と同じ基準で行う。
  • 切除可能なcStage III症例では、術前化学療法を行うべきである。

7)化学放射線療法は続ける?どうして?

  • 限局型小細胞癌、切除不能非小細胞肺癌 (stage III)では同時化学放射線療法を行うべきである。
  • 化学放射線療法は、通常がんの根治を目指して行っているので、既に治療が開始されている場合には完遂するべきである。
  • 切除不能非小細胞肺癌 (stage II)の治療オプションとして、化学放射線療法を考慮することができる。
  • 上大静脈症候群、喀血、脊髄圧迫、骨転移による疼痛、他の生命を脅かすようなOncology emergencyに対して放射線照射を行うべきである。

8)新規化学療法の導入は?

新しく診断された患者には、通常化学療法が行われるべきである。患者がCOVID-19に罹患している場合は、肺炎の状態を考慮して治療を少し遅らせるべきかどうかを慎重に判断する。

9)化学療法は続けるべき?

  • 一般に、切除不能肺癌に対する化学療法は続けるべきである。
  • 治療プロトコールを2週間に1回から3週間に1回のものに変更する、可能であれば点滴治療から内服薬に変更する、など受診回数を減らすことが考慮される。
  • 適切な用量調整にもかかわらず発熱性好中球減少症のリスクが10%<の場合には、G-CSFの一次的予防投与を考慮する。
  • 採血検査を近医で行うことも考慮する。
  • 化学放射線療法後の限局型小細胞肺癌に対する予防的全脳照射(PCI)は行うべきである。

10) 維持療法は続けるべき?

  • 続けることが望ましい。
  • 3から4週の休薬期間または治療と治療の間隔を延長することは考慮しても良い。

11) 新規治療は導入すべき?

新しく診断された転移のあるがん患者に対して治療の種類に関わらず標準的治療を提供し、疾患を制御し、生活の質を維持し、より良いPSを維持または達成すべきである。

12) 分子標的治療薬・免疫チェックポイント阻害薬の治療は?

  • 分子標的治療は行うべきである。経過観察の期間は個人の状況により6週から12週程度まで延長しても良い。
  • 抗PD- (L) 1抗体薬の投与では、例えば2-3週サイクルから4-6週サイクルの治療に変更または遅らせることを考慮する。
  • 局所進行非小細胞肺癌の放射線化学療法後の地固め療法としてDurvalumabの適応がある場合は、行うべきである。
  • 抗PD-(L)1抗体薬を12あるいは18ヶ月以上投与している症例では、次サイクルを遅らせる、サ イクル数を減らす、あるいは全体に治療間隔を長くすることを考慮しても良い。

※Content 4 was written referring to the guideline of The International Association for the Study of Lung Cancer (IASLC) with permission of IALC.
以上の内容は世界肺癌学会議の了承を得て、IALCの指針を参考に記載しました。

※各がん腫に対する治療方針の詳細はESMOの診療指針を参照 (ESMOの了解取得済み):
https://www.esmo.org/guidelines/cancer-patient-management-during-the-covid-19-pandemi



肺がんランキング 

にほんブログ村 病気ブログ 肺がんへ
にほんブログ村 

 

旅行気分で高級ホテルに一泊②

 タイは年中暑いので、暖かい布団から出たくないと思う日なんて絶対にこない。雨季の今は暑さはマシになっているけれど、今も室温は29度だ。それでも暑さに慣れてきたのか、エアコンがなくても、扇風機だけで過ごすこともある。実はエアコンが効きすぎて、寒くなってしまうことも多いからだ。

 ホテルの空調は素晴らしい。26度に設定し、フカフカの布団をかぶって寝ると、暑くもなく寒くもなく、ぐっすり眠れた。いつも夜中に2、3度目が覚めてしまうのに、1度しか起きなかったのはいつ以来だろう。

 朝食はビュッフェだった。先日、同僚たちとあるホテルへランチビュッフェに行ったのだが、客はラインの外側にいて、スタッフが料理をお皿に入れてくれるスタイルだった。これだと多すぎたり少なすぎたりと、ちょっと嬉しくなかった。

6B9B3509-5DA8-423D-AFA7-8350075965AE

 でもここは、マスクさえしていれば自分で取りに行くことができた。前に泊まったのがもう4年ほど前なので、詳しいことは覚えていないが、料理の品数も同じくらいあったと思う。周りのお客さんは、ほとんどタイ人だった。これも不思議な気がする。これまでなら、必ず日本語が聞こえてきたし、中国語や英語も聞こえて、タイ人客の方が少なかったと思う。

4ACE8504-7963-469E-95AC-EA234FEC1F1E
冷たいものと温かいものをたっぷりお皿にもって、ゆっくり食べた。この写真の後に、焼売と小さなケーキを2個も食べた。(ちょっとあさましかったかも・・・)

 コーヒーも頼めばカプチーノを持ってきてもらえたので、本当に大満足の食事だった。


 今回の一番安いプランには、朝食はついていない。でも実は私はヒルトンのHhonorsゴールドメンバーなので、部屋も一つ上にアップグレードしてもらったし、朝食もついてきた。ヒルトンを選んだのは、これが一番大きな理由だ。

 なぜゴールドメンバーなのかというわけは、「裏ワザを使っているから」である。実は、三井住友が提携しているゴールドカードには、Hhonorsゴールドステイタスがついてくるのだ。私はそれだけのために、毎年ゴールドカードの会費を払っている。でも年2、3泊するのなら、絶対に価値があると思う。そしてこのメンバー特典にはレイトチェックアウトもあるので、食後にそれを頼みに行って、12時のところを午後2時のチェックアウトに変えてもらった。

 0BDFCF2A-8E33-4AB3-8106-ABDB070CEDC9部屋に戻って、日頃は見れないNHKを見て、もう1度ゆっくりバスタブにつかりながら持ってきた文庫本を読み終えた。

 そして最後にサービスドリンクをチャオプラヤー川に面したカフェで飲みながら、優雅な時間を楽しんだ。

 帰りはまたアイコンサイアムの無料ボートでサパーンタクシンに戻った。

 連休最後の日、時間はまだ午後3時前だったので、ボートはガラガラだった。たぶんタイ人しかいない。

 人が少ないのは、気楽な面も多いけれど、やはりバンコクらしくない。いつになったら、以前のバンコクに戻れるのだろう。いつになったら、友人や家族がバンコクを訪れてくれるようになるのだろう。早くそんな日が戻ってきて、また家族や友人とヒルトンに泊まってみたい。



にほんブログ村 海外生活ブログ タイ情報へ
にほんブログ村  

(世界肺癌学会議 IASLCの指針を参考に作成)

1) どのようにがんの診療をすべきか?

  • 通常の時と同様に、病理診断、病期診断、および点滴治療が必要な患者さんは入院あるいは外来で診療を行う。現在治療している患者さんは、そのまま継続を試みるが、長期経過観察中やがんサバイバーの方の診察は延期を考慮される。
  • 抗がん薬の点滴による治療は継続する。点滴の投与スケジュールを変更(毎週投与から3週毎への投与、3週毎の投与から4~5週毎への投与)し、外来受診の回数を減らすことも考慮する。病勢が安定していれば、1サイクル分の休薬期間を設けることも考慮する。画像評価を少し延期することも可能である。血液検査は、近医にて施行することを考慮する。

2) 肺がん疑いの患者への検査は?

  • 前もって電話で、あるいは診察室に入る前にCOVID-19に関する症状スクリーニングを行う。
  • CTガイド下針生検が困難になる重大な合併症がなければ、CTガイド下針生検で病理診断を行う(日本ではまず気管支鏡を行うことが多いが、COVID-19流行地域では気管支鏡の施行自体が医療者の曝露リスクが高い)。
  • 気管支鏡やEBUSは、マスクと透明なプラスチック・シールドなどの個人防護具(PPE)を用いて行う。症例により異なるが、緊急性のない検査なら2~4週の延期は可能である(特に病院内にCOVID-19患者が急増しているとき)。

3) 肺がんの疑われる、高齢者や基礎疾患のある患者への生検は?

  • 肺がんが疑われた場合には、COVID-19流行前と同様に、病理診断や病期診断の検査を行う。
  • 経胸壁(CTガイド下あるいはエコー下)針生検による確定診断が望ましい。
  • 症例により異なるが、気管支鏡検査は2~4週の延期を考慮できる。

4) 新しく診断されたがん患者に対する手術は?

  • 術前治療がすでに終了している場合、あるいは新しく診断されたsolid-typeの結節影の場合は、遅延無く手術が行われるべきである。
  • 肺がん部位のsolid componentの程度、PETでのSUV値、solid部分の大きさ、あるいは肺野条件でのすりガラス部分の縦隔条件での消失割合など総合的な判断に基づき手術延期が可能か否かを決定するが、極めて難しい判断となる。
  • 低リスクの早期がん病変、CT画像で微少浸潤腺がん、50%未満のsolid component、3 cm以下の原発巣など比較的早期のがんでは、4週間の手術延期は可能と考える。腫瘍量が大きい場合(例えば4 cm以上、N1陽性、明らかなN2陽性)には、腫瘍内科医は術前の化学療法や化学放射線療法を推奨する。

5) 高齢や基礎疾患を有する患者に対する手術は?

  • 体幹部定位放射線治療(SBRT)などの有効な局所療法が可能な施設が近くにあればそこでの治療が適切であると思われるが、遠距離を移動することは避けたほうが良い。
  • 高齢者や基礎疾患を有する患者であっても、外科手術の対象となるか否かはCOVID-19流行前と同じ基準で判断するのが望ましい。
  • 高齢者や基礎疾患を有する患者の手術適応の判断が難しい場合は、SBRTの可能施設か腫瘍内科へ紹介する。

6)術後化学療法は?

  • 術後再発リスクの高い患者(T3/4 or N2)で、65歳未満で全身状態が良ければ、化学療法が行われるべきである。
  • 再発リスクが中等度の患者(T2b-T3N0 or N1)では、個々の症例のリスクとベネフィット (年齢、基礎疾患の有無、全身状態、副作用など)を考慮するが、治療することが望ましい。
  • 再発リスクが低い患者(T1A-T2bN0)では、個々の症例における化学療法のリスクとベネフィットを考え、治療のメリットが低ければ治療の延期を考慮する。
  • 術後6~12週後の化学療法開始も許容される。
  • 高齢者(年齢≥70歳)や基礎疾患のある患者では、中止も考慮する。
  • 発熱性好中球減少症のリスクが10-15%<のレジメンでは、G-CSF投与を考慮する。
  • 術前・術後療法の適応は、COVID-19流行前と同じ基準で行う。
  • 切除可能なcStage III症例では、術前化学療法を行うべきである。

7)化学放射線療法は続ける?どうして?

  • 限局型小細胞癌、切除不能非小細胞肺癌 (stage III)では同時化学放射線療法を行うべきである。
  • 化学放射線療法は、通常がんの根治を目指して行っているので、既に治療が開始されている場合には完遂するべきである。
  • 切除不能非小細胞肺癌 (stage II)の治療オプションとして、化学放射線療法を考慮することができる。
  • 上大静脈症候群、喀血、脊髄圧迫、骨転移による疼痛、他の生命を脅かすようなOncology emergencyに対して放射線照射を行うべきである。

8)新規化学療法の導入は?

新しく診断された患者には、通常化学療法が行われるべきである。患者がCOVID-19に罹患している場合は、肺炎の状態を考慮して治療を少し遅らせるべきかどうかを慎重に判断する。

9)化学療法は続けるべき?

  • 一般に、切除不能肺癌に対する化学療法は続けるべきである。
  • 治療プロトコールを2週間に1回から3週間に1回のものに変更する、可能であれば点滴治療から内服薬に変更する、など受診回数を減らすことが考慮される。
  • 適切な用量調整にもかかわらず発熱性好中球減少症のリスクが10%<の場合には、G-CSFの一次的予防投与を考慮する。
  • 採血検査を近医で行うことも考慮する。
  • 化学放射線療法後の限局型小細胞肺癌に対する予防的全脳照射(PCI)は行うべきである。

10) 維持療法は続けるべき?

  • 続けることが望ましい。
  • 3から4週の休薬期間または治療と治療の間隔を延長することは考慮しても良い。

11) 新規治療は導入すべき?

新しく診断された転移のあるがん患者に対して治療の種類に関わらず標準的治療を提供し、疾患を制御し、生活の質を維持し、より良いPSを維持または達成すべきである。

12) 分子標的治療薬・免疫チェックポイント阻害薬の治療は?

  • 分子標的治療は行うべきである。経過観察の期間は個人の状況により6週から12週程度まで延長しても良い。
  • 抗PD- (L) 1抗体薬の投与では、例えば2-3週サイクルから4-6週サイクルの治療に変更または遅らせることを考慮する。
  • 局所進行非小細胞肺癌の放射線化学療法後の地固め療法としてDurvalumabの適応がある場合は、行うべきである。
  • 抗PD-(L)1抗体薬を12あるいは18ヶ月以上投与している症例では、次サイクルを遅らせる、サ イクル数を減らす、あるいは全体に治療間隔を長くすることを考慮しても良い。

※Content 4 was written referring to the guideline of The International Association for the Study of Lung Cancer (IASLC) with permission of IALC.
以上の内容は世界肺癌学会議の了承を得て、IALCの指針を参考に記載しました。

※各がん腫に対する治療方針の詳細はESMOの診療指針を参照 (ESMOの了解取得済み):
https://www.esmo.org/guidelines/cancer-patient-management-during-the-covid-19-pandemi



肺がんランキング 

にほんブログ村 病気ブログ 肺がんへ
にほんブログ村 

 

旅行気分で高級ホテルに一泊①

 タイは、4月のソンクラーン休みを9月4日と6日にしたため、4連休になった。大学もちょうど中間試験が終わり、7日から後半の授業が始まる。一泊でどこかへと考えたものの、バスはなるべく使わず飛行機でという次女の「言いつけ」があるので、一泊で行きたいところを見つけられなかった。

 そこでバンコク内の高級ホテルに泊まることにした。ということで、実は今「ミレニアムヒルトン」でこれを書いている。ちょうど授業の教材のためにホテルをチェックしていたら、いつもなら4000バーツほどするこのヒルトンが、2400バーツ(約8500円)ほどで泊まることができると分かったのだ。

 ヒルトンへはサパーンタクシンにある船着場から専用の船が出ている。(現在は出ていないことが判明)  でも今日はまずアイコンサイアムの無料ボートに乗った。確かオープンして間もない頃に来ただけで、その時は船も満員だった。でも今日は3分の2ほどの席しか埋まっていない。アイコンサイアムもがらんとしている。本当にこんな状態で、経営は成り立つのだろうか。
 
 先にここへ来たのは、高島屋に入っている「中島水産」でお寿司を買おうと思ったからだ。ずいぶん前にネットで見たのだが、バラ売りの握り寿司があるらしい。家まで持って帰るには保冷剤が欲しいが、隣のヒルトンなら問題ない。

78FDD192-083C-4A24-9B9A-7A575328B928黄色いシールがあれば20バーツ(70円)、なければ10バーツらしい。 9貫買って、醤油とわさび(別売り)も入れて、156バーツだった。

他にもっと美味しそうなセットもあったが、今回はまずこの安いお寿司で味見だ。


 ホテルにチェックイン、まだ11時だけど部屋は用意してくれた。一息ついて、お茶を入れて、さあ食べよう。タイの市場には、よくこんな感じでお寿司が売っているのだが、すし飯じゃないことも多いらしい。でもここのはちゃんとすし飯だったし、ネタも値段の割に美味しかった。久しぶりにお寿司を食べる私には十分だった。

 午後はプールへ。私の他には親子が2組いるだけ。もう貸し切り状態だ。少し泳いでチェアーに寝転びながらYoutubeを見ていると寝そうになってしまった。1時間ほどプールにいて次はサウナへ。

 ここはサウナ、スチームサウナ、ジェットバスがある。以前にも何度か泊まったことがあり、いつもこのサウナを満喫していた。ただジェットバスは使用不可だった。

229DE7BB-1408-4E5F-9B31-15B297FA0738

4CC38D24-1E45-49F6-B4CD-54821364CBEDE136905E-BFF9-4CAB-95DD-9E0059030F93











 この二つのサウナは使用可。外に給水器もあるので、水分補給をしながら、何度か出入りを繰り返した。でもその間も誰も来ず、完全に私の貸し切り状態だった。

 夕食は、外のローカルな食堂で食べた。ヒルトンの両サイドはなんだか不思議で、左に行くとマンダリンレジデンス、そしてアイコンサイアムと高級感あふれる感じ。でも右に行くと、船着き場につながる市場がある。このあたりの人にとって、アイコンサイアムができたことで、ずいぶん雰囲気が変わってしまっただろうなと思った。

 食後も、友人がくれた入浴剤をバスタブに入れて、本を読みながら1時間ほど入っていた。お風呂に入るのは、去年の10月の帰国以来だ。これだけでもホテルに泊まる価値がある。さすがにサウナ、お風呂で疲れて、10時ごろには眠くなってしまった。
*長くなったので、後半に続きます。

にほんブログ村 海外生活ブログ タイ情報へ
にほんブログ村  

(世界肺癌学会議 IASLCの指針を参考に作成)

1) どのようにがんの診療をすべきか?

  • 通常の時と同様に、病理診断、病期診断、および点滴治療が必要な患者さんは入院あるいは外来で診療を行う。現在治療している患者さんは、そのまま継続を試みるが、長期経過観察中やがんサバイバーの方の診察は延期を考慮される。
  • 抗がん薬の点滴による治療は継続する。点滴の投与スケジュールを変更(毎週投与から3週毎への投与、3週毎の投与から4~5週毎への投与)し、外来受診の回数を減らすことも考慮する。病勢が安定していれば、1サイクル分の休薬期間を設けることも考慮する。画像評価を少し延期することも可能である。血液検査は、近医にて施行することを考慮する。

2) 肺がん疑いの患者への検査は?

  • 前もって電話で、あるいは診察室に入る前にCOVID-19に関する症状スクリーニングを行う。
  • CTガイド下針生検が困難になる重大な合併症がなければ、CTガイド下針生検で病理診断を行う(日本ではまず気管支鏡を行うことが多いが、COVID-19流行地域では気管支鏡の施行自体が医療者の曝露リスクが高い)。
  • 気管支鏡やEBUSは、マスクと透明なプラスチック・シールドなどの個人防護具(PPE)を用いて行う。症例により異なるが、緊急性のない検査なら2~4週の延期は可能である(特に病院内にCOVID-19患者が急増しているとき)。

3) 肺がんの疑われる、高齢者や基礎疾患のある患者への生検は?

  • 肺がんが疑われた場合には、COVID-19流行前と同様に、病理診断や病期診断の検査を行う。
  • 経胸壁(CTガイド下あるいはエコー下)針生検による確定診断が望ましい。
  • 症例により異なるが、気管支鏡検査は2~4週の延期を考慮できる。

4) 新しく診断されたがん患者に対する手術は?

  • 術前治療がすでに終了している場合、あるいは新しく診断されたsolid-typeの結節影の場合は、遅延無く手術が行われるべきである。
  • 肺がん部位のsolid componentの程度、PETでのSUV値、solid部分の大きさ、あるいは肺野条件でのすりガラス部分の縦隔条件での消失割合など総合的な判断に基づき手術延期が可能か否かを決定するが、極めて難しい判断となる。
  • 低リスクの早期がん病変、CT画像で微少浸潤腺がん、50%未満のsolid component、3 cm以下の原発巣など比較的早期のがんでは、4週間の手術延期は可能と考える。腫瘍量が大きい場合(例えば4 cm以上、N1陽性、明らかなN2陽性)には、腫瘍内科医は術前の化学療法や化学放射線療法を推奨する。

5) 高齢や基礎疾患を有する患者に対する手術は?

  • 体幹部定位放射線治療(SBRT)などの有効な局所療法が可能な施設が近くにあればそこでの治療が適切であると思われるが、遠距離を移動することは避けたほうが良い。
  • 高齢者や基礎疾患を有する患者であっても、外科手術の対象となるか否かはCOVID-19流行前と同じ基準で判断するのが望ましい。
  • 高齢者や基礎疾患を有する患者の手術適応の判断が難しい場合は、SBRTの可能施設か腫瘍内科へ紹介する。

6)術後化学療法は?

  • 術後再発リスクの高い患者(T3/4 or N2)で、65歳未満で全身状態が良ければ、化学療法が行われるべきである。
  • 再発リスクが中等度の患者(T2b-T3N0 or N1)では、個々の症例のリスクとベネフィット (年齢、基礎疾患の有無、全身状態、副作用など)を考慮するが、治療することが望ましい。
  • 再発リスクが低い患者(T1A-T2bN0)では、個々の症例における化学療法のリスクとベネフィットを考え、治療のメリットが低ければ治療の延期を考慮する。
  • 術後6~12週後の化学療法開始も許容される。
  • 高齢者(年齢≥70歳)や基礎疾患のある患者では、中止も考慮する。
  • 発熱性好中球減少症のリスクが10-15%<のレジメンでは、G-CSF投与を考慮する。
  • 術前・術後療法の適応は、COVID-19流行前と同じ基準で行う。
  • 切除可能なcStage III症例では、術前化学療法を行うべきである。

7)化学放射線療法は続ける?どうして?

  • 限局型小細胞癌、切除不能非小細胞肺癌 (stage III)では同時化学放射線療法を行うべきである。
  • 化学放射線療法は、通常がんの根治を目指して行っているので、既に治療が開始されている場合には完遂するべきである。
  • 切除不能非小細胞肺癌 (stage II)の治療オプションとして、化学放射線療法を考慮することができる。
  • 上大静脈症候群、喀血、脊髄圧迫、骨転移による疼痛、他の生命を脅かすようなOncology emergencyに対して放射線照射を行うべきである。

8)新規化学療法の導入は?

新しく診断された患者には、通常化学療法が行われるべきである。患者がCOVID-19に罹患している場合は、肺炎の状態を考慮して治療を少し遅らせるべきかどうかを慎重に判断する。

9)化学療法は続けるべき?

  • 一般に、切除不能肺癌に対する化学療法は続けるべきである。
  • 治療プロトコールを2週間に1回から3週間に1回のものに変更する、可能であれば点滴治療から内服薬に変更する、など受診回数を減らすことが考慮される。
  • 適切な用量調整にもかかわらず発熱性好中球減少症のリスクが10%<の場合には、G-CSFの一次的予防投与を考慮する。
  • 採血検査を近医で行うことも考慮する。
  • 化学放射線療法後の限局型小細胞肺癌に対する予防的全脳照射(PCI)は行うべきである。

10) 維持療法は続けるべき?

  • 続けることが望ましい。
  • 3から4週の休薬期間または治療と治療の間隔を延長することは考慮しても良い。

11) 新規治療は導入すべき?

新しく診断された転移のあるがん患者に対して治療の種類に関わらず標準的治療を提供し、疾患を制御し、生活の質を維持し、より良いPSを維持または達成すべきである。

12) 分子標的治療薬・免疫チェックポイント阻害薬の治療は?

  • 分子標的治療は行うべきである。経過観察の期間は個人の状況により6週から12週程度まで延長しても良い。
  • 抗PD- (L) 1抗体薬の投与では、例えば2-3週サイクルから4-6週サイクルの治療に変更または遅らせることを考慮する。
  • 局所進行非小細胞肺癌の放射線化学療法後の地固め療法としてDurvalumabの適応がある場合は、行うべきである。
  • 抗PD-(L)1抗体薬を12あるいは18ヶ月以上投与している症例では、次サイクルを遅らせる、サ イクル数を減らす、あるいは全体に治療間隔を長くすることを考慮しても良い。

※Content 4 was written referring to the guideline of The International Association for the Study of Lung Cancer (IASLC) with permission of IALC.
以上の内容は世界肺癌学会議の了承を得て、IALCの指針を参考に記載しました。

※各がん腫に対する治療方針の詳細はESMOの診療指針を参照 (ESMOの了解取得済み):
https://www.esmo.org/guidelines/cancer-patient-management-during-the-covid-19-pandemi



肺がんランキング 

にほんブログ村 病気ブログ 肺がんへ
にほんブログ村 

 
プロフィール

nakko

アクセスカウンター
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

記事検索
読者登録
LINE読者登録QRコード