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がんになっても地球旅行

病気には無縁と思ってた元バックパッカー、タイの大学で日本語教師をしていた2019年4月バンコクで肺腺癌(1A)手術。2022年6月に日本に帰国後もタイをメインに地球旅行に出かけています。

2021年03月

社会保険が使える病院


 社会保険カードの再発行を申し込んだ後、一度使ってみようと病院へ行くことにした。社会保険が使える病院は、本来個人が登録するのだが、私たちはもう大学側が決めていて、全員同じ病院だった。サパーンタクシン駅からも歩いていける範囲にある大きな病院で、Google マップの星は3.3のルートシン病院というところだ。基本的にはタイ人ばかりで、外国人の患者はほとんどいない。

 社会保険カードはないものの、保険番号はわかっているので、パスポートを持って出かけた。入り口で社会保険を使いたいというと、専用の窓口を教えてくれた。そこで、社会保険カードはないが番号はわかっていると話すと、社会保険事務所に行って書類を取ってくるようにと言われた。その書類の見本も見せてくれて、「写真に取って事務所で見せて、もらってきて」とのことで、シーロムの社会保険事務所へ。バイクで来ていたので、それほど時間はかからない。

 社会保険事務所の入り口の案内の人に、写真を見せながら「この書類が欲しい」と言うと、前回と同じ2階へ行くように言われた。2階のカウンターで、また写真を見せると、「これはあなたの名前じゃないよ。」
そりゃそうです、見本なんだから。そこには見ず知らずの欧米人らしい人の名前が載っていた。
「社会保険カードを失くして、再発行の手続き中です。だからカードの代わりの証明がいるのだと思います。」

 実は、病院もこの社会保険事務所も、ほとんどタイ語しか通じないのだ。だから説明も大変。でもようやく理解してもらえて、その書類を受け取った。(ちなみに無料)

 再び病院へ戻る。また同じ窓口へ行き、パスポートともらった書類を渡す。途中で呼ばれて、写真を撮る。そして待つこと20分、ようやく病院の診察券とカルテのファイルを受け取った。そして反対側にある受付にファイルを出すように言われた。

 受付の前には椅子が並んでいるが、半分くらいは空いている。実はこれは12月末のことで、この時すでにサムットサーコーンの市場のクラスターが発生していたため、病院の患者は少なめだったと思う。それでも1時間ほど待ち、ようやく中に呼ばれた。診察室らしき部屋が3つほどあり、またその前で人が待っている。そこで気が付いたが、ここは社会保険を使う患者の専用の診察場所のようだ。

 名前を呼ばれて中にはいる。若い女性の医師だった。「ドライアイがひどいんですけど」と言うと、目の様子を見てくれて、「他に症状は?」と聞かれた。「多分、目の使いすぎで、偏頭痛が時々あります。」「ドライアイだけだと思うから、目薬を出しますね。」と診察は5分ほどで終わった。
 最後の薬のところも20分ほど待っただけですんだ。やっぱりこの日は患者が少なめだったのだろう。社会保険の書類を出して登録をしてから、2時間半ほどかかったけれど、以前同僚は3、4時間かかったと言っていたから。

 受け取った薬を見てびっくり。涙成分の目薬は当然だけど、何と鎮痛薬であるパラセタモール(タイではお馴染みの痛み止め)まで出されていた。確かに偏頭痛がするとは言ったけれど(!)

 そして社会保険を使うと言うことは、これが全て無料だと言うことだ。まあこれまでは、クレジットカードの海外旅行保険で対応してきたけれど、ドライアイ程度であれば、この病院でも問題なかったのかもしれない。ただし待ち時間は多いし、ほぼタイ語しか通じないので大変だとは思う。

 社会保険事務所の方によると、退職後6ヶ月間は社会保険が使えるそうだ。ただし、民間と政府系(私は国立大学だったので、こちらになる)はちょっと違うかもしれないし、この情報は正確かどうか自信はない。6月までにまだドライアイがひどくなったら行ってみようかなと思う。



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タイの社会保険カードを再発行


 退職してからこれを書くのは何かなあと思うけれど、最後に利用させてもらったので、書いておこうと思う。

 タイで働いている人は全員タイの社会保険に加入することになっている。個人負担は給料の5%で最高750バーツなので、現地採用の方でもその750バーツを払っているはずだ。本来なら入社時に社会保険が使える病院を選ぶらしいが、私の大学はタイ人も日本人も同じ病院に決められていた。

 社会保険が使える病院だと、診察も投薬も無料。ただしいつも満員で、ほとんどタイ語しか使えないと聞いていた。これまでクレジットカードの海外旅行保険を使っていたので、必要を感じなかった。だからろくに調べなかったのだ。

 それともう一つ使えなかった大きな理由がある。実は、タイに来て一度だけ財布をなくしたことがある。確か来た年の終わり頃だったと思う。その財布の中に、社会保険カードが入っていたのだ。他のカードや免許証は、すぐ手続きをして再発行した。でも社会保険カードは使わないからいいかと思っていたのだ。

 でも退職すると使えなくなるし、経験しないまま終わるのも残念だと思い、再発行をしてもらおうと決めた。たまたま社会保険事務所が、シーロムにあるとわかったので、ネットでもHPを検索して再発行の書類もダウンロードした。ただしほとんどタイ語だったので、かなりの部分はGoogle翻訳のお世話になった。

 行ったのは、12月中旬。バンコク銀行本店の近くで、バイクも駐める場所があった。BTSサラデーンからもチョンノンシーからも歩いていける距離だ。
 
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 受付の女性は少し英語が話せた。おかげでタイ語英語まじりの会話で言いたいことも通じ、しかも2階へ連れていってくれて、説明もしてくれた。待つこと数分でカウンターの男性に再発行の書類を渡し、すると奥で費用を払ってくるように言われ(たった10バーツ)「2週間くらいで届くから」とあっさり終わった。

 あれから3ヶ月、結局社会保険カードは手にしていない。というのは、12月下旬に大学がロックダウンに入ってしまい、そのまま退職となり、1月4日時点(ワークパーミットを返却した日)にも届いていなかったのだ。

 タイだとあるあるの話なんだが、私の社会保険カードは一体どこへ行ったんだろう。



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ミャンマーの政変

 
 今週もテストに追われ、ブログを書こうという気になれなかった。でもずっと気になっていることがある。それは2月1日に起こったミャンマーのクーデターだ。確か昨日のニュースで、自宅にいた幼い女の子が、父親の膝の上で、軍人に撃たれて亡くなったとのこと。あまりにも痛ましい。

 私が初めてミャンマーを訪れたのは、もうずいぶん昔のことだ。ミャンマーは1962年に軍事クーデターが起こり、以後50年間はずっと軍事政権だった。私が訪れた1980年代は、まだ日本人観光客は少なく、当時はビザも1週間だけで、日本からの直行便はなかった。タイから飛んだのだが、バンコクと比べるとあまりにも貧しいヤンゴンに衝撃を受けた。そしてマンダレーとパガンへ行ったのだが、インフラが整っておらず、本当に不便だったが人々は優しかった。

 タイに来た年に、一人でヤンゴンへ2泊3日の旅をした。もうすっかり都会になってしまっていたが、やはり人々は優しかった。そして2年前の年末にも、娘と待ち合わせパガンやゴールデンロックのあるチャイティヨーへ行ったのだが、この時も親切なミャンマー人に何度か助けられた。

 そんな優しいミャンマー人たちが、苦しんでいる。あの50年間続いた軍事政権下に戻りたくないと声を上げている。

 EUやアメリカはかなり厳しい態度をミャンマーの軍事政権に向けているが、ニュースで見る限り、日本やタイはあまり積極的に動いていない。ただ、タイのニュースで読んだのだが、在ミャンマー日本大使館の丸山大使が、軍事政権に対して積極的に抗議したそうだ。でもこのことは、私が見た限り、日本語のネットニュースの中にはなかった。

 タイ政府もASEANの全会一致の原則に従うとのことで、タイ政府としては大きな動きはない。でもバンコク内では、ミャンマー人の抗議行動が起こっている。

 日本政府は軍事政権ともアウンサンスーチーさん率いるNLDともパイプを持っているいて、何かしらの動きができるのではないかと期待されていると、ある記事には書いてあった。でも今のところ、現地にいる日本人を早く帰国させようとしているというニュースしか見ていない。

 世界中がコロナで苦しんでいる中、アジアの途上国のことまで考えるゆとりもないと言いたいのだろうか。目の前のオリンピックを、なんとか成功させたいと思っているのだろうか。でもミャンマーは、日本にとってかなり大きな生産拠点となっており、今後も関係が続くはずなのだ。これ以上、罪もない人が亡くならないよう、日本としても何かをして欲しいと思う。


 
 
 
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(世界肺癌学会議 IASLCの指針を参考に作成)

1) どのようにがんの診療をすべきか?

  • 通常の時と同様に、病理診断、病期診断、および点滴治療が必要な患者さんは入院あるいは外来で診療を行う。現在治療している患者さんは、そのまま継続を試みるが、長期経過観察中やがんサバイバーの方の診察は延期を考慮される。
  • 抗がん薬の点滴による治療は継続する。点滴の投与スケジュールを変更(毎週投与から3週毎への投与、3週毎の投与から4~5週毎への投与)し、外来受診の回数を減らすことも考慮する。病勢が安定していれば、1サイクル分の休薬期間を設けることも考慮する。画像評価を少し延期することも可能である。血液検査は、近医にて施行することを考慮する。

2) 肺がん疑いの患者への検査は?

  • 前もって電話で、あるいは診察室に入る前にCOVID-19に関する症状スクリーニングを行う。
  • CTガイド下針生検が困難になる重大な合併症がなければ、CTガイド下針生検で病理診断を行う(日本ではまず気管支鏡を行うことが多いが、COVID-19流行地域では気管支鏡の施行自体が医療者の曝露リスクが高い)。
  • 気管支鏡やEBUSは、マスクと透明なプラスチック・シールドなどの個人防護具(PPE)を用いて行う。症例により異なるが、緊急性のない検査なら2~4週の延期は可能である(特に病院内にCOVID-19患者が急増しているとき)。

3) 肺がんの疑われる、高齢者や基礎疾患のある患者への生検は?

  • 肺がんが疑われた場合には、COVID-19流行前と同様に、病理診断や病期診断の検査を行う。
  • 経胸壁(CTガイド下あるいはエコー下)針生検による確定診断が望ましい。
  • 症例により異なるが、気管支鏡検査は2~4週の延期を考慮できる。

4) 新しく診断されたがん患者に対する手術は?

  • 術前治療がすでに終了している場合、あるいは新しく診断されたsolid-typeの結節影の場合は、遅延無く手術が行われるべきである。
  • 肺がん部位のsolid componentの程度、PETでのSUV値、solid部分の大きさ、あるいは肺野条件でのすりガラス部分の縦隔条件での消失割合など総合的な判断に基づき手術延期が可能か否かを決定するが、極めて難しい判断となる。
  • 低リスクの早期がん病変、CT画像で微少浸潤腺がん、50%未満のsolid component、3 cm以下の原発巣など比較的早期のがんでは、4週間の手術延期は可能と考える。腫瘍量が大きい場合(例えば4 cm以上、N1陽性、明らかなN2陽性)には、腫瘍内科医は術前の化学療法や化学放射線療法を推奨する。

5) 高齢や基礎疾患を有する患者に対する手術は?

  • 体幹部定位放射線治療(SBRT)などの有効な局所療法が可能な施設が近くにあればそこでの治療が適切であると思われるが、遠距離を移動することは避けたほうが良い。
  • 高齢者や基礎疾患を有する患者であっても、外科手術の対象となるか否かはCOVID-19流行前と同じ基準で判断するのが望ましい。
  • 高齢者や基礎疾患を有する患者の手術適応の判断が難しい場合は、SBRTの可能施設か腫瘍内科へ紹介する。

6)術後化学療法は?

  • 術後再発リスクの高い患者(T3/4 or N2)で、65歳未満で全身状態が良ければ、化学療法が行われるべきである。
  • 再発リスクが中等度の患者(T2b-T3N0 or N1)では、個々の症例のリスクとベネフィット (年齢、基礎疾患の有無、全身状態、副作用など)を考慮するが、治療することが望ましい。
  • 再発リスクが低い患者(T1A-T2bN0)では、個々の症例における化学療法のリスクとベネフィットを考え、治療のメリットが低ければ治療の延期を考慮する。
  • 術後6~12週後の化学療法開始も許容される。
  • 高齢者(年齢≥70歳)や基礎疾患のある患者では、中止も考慮する。
  • 発熱性好中球減少症のリスクが10-15%<のレジメンでは、G-CSF投与を考慮する。
  • 術前・術後療法の適応は、COVID-19流行前と同じ基準で行う。
  • 切除可能なcStage III症例では、術前化学療法を行うべきである。

7)化学放射線療法は続ける?どうして?

  • 限局型小細胞癌、切除不能非小細胞肺癌 (stage III)では同時化学放射線療法を行うべきである。
  • 化学放射線療法は、通常がんの根治を目指して行っているので、既に治療が開始されている場合には完遂するべきである。
  • 切除不能非小細胞肺癌 (stage II)の治療オプションとして、化学放射線療法を考慮することができる。
  • 上大静脈症候群、喀血、脊髄圧迫、骨転移による疼痛、他の生命を脅かすようなOncology emergencyに対して放射線照射を行うべきである。

8)新規化学療法の導入は?

新しく診断された患者には、通常化学療法が行われるべきである。患者がCOVID-19に罹患している場合は、肺炎の状態を考慮して治療を少し遅らせるべきかどうかを慎重に判断する。

9)化学療法は続けるべき?

  • 一般に、切除不能肺癌に対する化学療法は続けるべきである。
  • 治療プロトコールを2週間に1回から3週間に1回のものに変更する、可能であれば点滴治療から内服薬に変更する、など受診回数を減らすことが考慮される。
  • 適切な用量調整にもかかわらず発熱性好中球減少症のリスクが10%<の場合には、G-CSFの一次的予防投与を考慮する。
  • 採血検査を近医で行うことも考慮する。
  • 化学放射線療法後の限局型小細胞肺癌に対する予防的全脳照射(PCI)は行うべきである。

10) 維持療法は続けるべき?

  • 続けることが望ましい。
  • 3から4週の休薬期間または治療と治療の間隔を延長することは考慮しても良い。

11) 新規治療は導入すべき?

新しく診断された転移のあるがん患者に対して治療の種類に関わらず標準的治療を提供し、疾患を制御し、生活の質を維持し、より良いPSを維持または達成すべきである。

12) 分子標的治療薬・免疫チェックポイント阻害薬の治療は?

  • 分子標的治療は行うべきである。経過観察の期間は個人の状況により6週から12週程度まで延長しても良い。
  • 抗PD- (L) 1抗体薬の投与では、例えば2-3週サイクルから4-6週サイクルの治療に変更または遅らせることを考慮する。
  • 局所進行非小細胞肺癌の放射線化学療法後の地固め療法としてDurvalumabの適応がある場合は、行うべきである。
  • 抗PD-(L)1抗体薬を12あるいは18ヶ月以上投与している症例では、次サイクルを遅らせる、サ イクル数を減らす、あるいは全体に治療間隔を長くすることを考慮しても良い。

※Content 4 was written referring to the guideline of The International Association for the Study of Lung Cancer (IASLC) with permission of IALC.
以上の内容は世界肺癌学会議の了承を得て、IALCの指針を参考に記載しました。

※各がん腫に対する治療方針の詳細はESMOの診療指針を参照 (ESMOの了解取得済み):
https://www.esmo.org/guidelines/cancer-patient-management-during-the-covid-19-pandemi



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飲茶で一息


 あっという間に3月も後半に入った。実は今月1日からIntensive Thai 6というコースが始まって、毎日勉強に追われている。オンラインのクラスメートは私よりずっと若い人ばかりで、記憶力の悪さを勉強時間でカバーすべく頑張っている。そのため今週は全くブログに手をつけられなかった。

 ちょうど半分が過ぎ、小テストやプレゼン、作文なども半分終えたので、今日は久しぶりに贅沢をすることにした。ジャルンクルン通りというチャオプラヤー川の東を走る道路は、かなり古くからあり、タイ人に人気の名店が多い。観光客にとっては交通の便は悪いが、とその通りにかなり有名な飲茶のお店がある。小さな店だが、シェフは元五つ星ホテルで働いておられたとか。

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 Thuan Dim Sum
 2029 9 Charoen Krung Rd
 毎日7:00-16:00(月曜日は休み)








 今日は10時半ごろに行ったのだが、外にはかなりの人だかり。でも持ち帰りは、注文して10分ほど待つだけで受け取ることができた。

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 エビが大好きなので、エビづくし。ハーカウ(エビ餃子)、エビ焼売、エビの蒸し春巻きみたいなもの、焼き豚の蒸し春巻き、上海ショウロンパオ。これで合計400バーツだったので、かなりお買い得。まだ数回しか行ったことがないけれど、いつも一人なので持ち帰り。でも大抵3つ入りなので、誰かと三人で来て、お店の中でお腹いっぱい食べてみたいなあ。
 
 家で食べながら、ふと娘たちを思った。というのは数年前にマラッカへ長女と行き、有名な飲茶の店に行ったのだが、まだ換金していなかったために、たくさん食べられず悔しい思いをしたのだ。ただもちろん後日リベンジに行って、好きなものをたくさん食べたけれど。
やっぱり飲茶は誰かと一緒に食べたいなあ。

 
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(世界肺癌学会議 IASLCの指針を参考に作成)

1) どのようにがんの診療をすべきか?

  • 通常の時と同様に、病理診断、病期診断、および点滴治療が必要な患者さんは入院あるいは外来で診療を行う。現在治療している患者さんは、そのまま継続を試みるが、長期経過観察中やがんサバイバーの方の診察は延期を考慮される。
  • 抗がん薬の点滴による治療は継続する。点滴の投与スケジュールを変更(毎週投与から3週毎への投与、3週毎の投与から4~5週毎への投与)し、外来受診の回数を減らすことも考慮する。病勢が安定していれば、1サイクル分の休薬期間を設けることも考慮する。画像評価を少し延期することも可能である。血液検査は、近医にて施行することを考慮する。

2) 肺がん疑いの患者への検査は?

  • 前もって電話で、あるいは診察室に入る前にCOVID-19に関する症状スクリーニングを行う。
  • CTガイド下針生検が困難になる重大な合併症がなければ、CTガイド下針生検で病理診断を行う(日本ではまず気管支鏡を行うことが多いが、COVID-19流行地域では気管支鏡の施行自体が医療者の曝露リスクが高い)。
  • 気管支鏡やEBUSは、マスクと透明なプラスチック・シールドなどの個人防護具(PPE)を用いて行う。症例により異なるが、緊急性のない検査なら2~4週の延期は可能である(特に病院内にCOVID-19患者が急増しているとき)。

3) 肺がんの疑われる、高齢者や基礎疾患のある患者への生検は?

  • 肺がんが疑われた場合には、COVID-19流行前と同様に、病理診断や病期診断の検査を行う。
  • 経胸壁(CTガイド下あるいはエコー下)針生検による確定診断が望ましい。
  • 症例により異なるが、気管支鏡検査は2~4週の延期を考慮できる。

4) 新しく診断されたがん患者に対する手術は?

  • 術前治療がすでに終了している場合、あるいは新しく診断されたsolid-typeの結節影の場合は、遅延無く手術が行われるべきである。
  • 肺がん部位のsolid componentの程度、PETでのSUV値、solid部分の大きさ、あるいは肺野条件でのすりガラス部分の縦隔条件での消失割合など総合的な判断に基づき手術延期が可能か否かを決定するが、極めて難しい判断となる。
  • 低リスクの早期がん病変、CT画像で微少浸潤腺がん、50%未満のsolid component、3 cm以下の原発巣など比較的早期のがんでは、4週間の手術延期は可能と考える。腫瘍量が大きい場合(例えば4 cm以上、N1陽性、明らかなN2陽性)には、腫瘍内科医は術前の化学療法や化学放射線療法を推奨する。

5) 高齢や基礎疾患を有する患者に対する手術は?

  • 体幹部定位放射線治療(SBRT)などの有効な局所療法が可能な施設が近くにあればそこでの治療が適切であると思われるが、遠距離を移動することは避けたほうが良い。
  • 高齢者や基礎疾患を有する患者であっても、外科手術の対象となるか否かはCOVID-19流行前と同じ基準で判断するのが望ましい。
  • 高齢者や基礎疾患を有する患者の手術適応の判断が難しい場合は、SBRTの可能施設か腫瘍内科へ紹介する。

6)術後化学療法は?

  • 術後再発リスクの高い患者(T3/4 or N2)で、65歳未満で全身状態が良ければ、化学療法が行われるべきである。
  • 再発リスクが中等度の患者(T2b-T3N0 or N1)では、個々の症例のリスクとベネフィット (年齢、基礎疾患の有無、全身状態、副作用など)を考慮するが、治療することが望ましい。
  • 再発リスクが低い患者(T1A-T2bN0)では、個々の症例における化学療法のリスクとベネフィットを考え、治療のメリットが低ければ治療の延期を考慮する。
  • 術後6~12週後の化学療法開始も許容される。
  • 高齢者(年齢≥70歳)や基礎疾患のある患者では、中止も考慮する。
  • 発熱性好中球減少症のリスクが10-15%<のレジメンでは、G-CSF投与を考慮する。
  • 術前・術後療法の適応は、COVID-19流行前と同じ基準で行う。
  • 切除可能なcStage III症例では、術前化学療法を行うべきである。

7)化学放射線療法は続ける?どうして?

  • 限局型小細胞癌、切除不能非小細胞肺癌 (stage III)では同時化学放射線療法を行うべきである。
  • 化学放射線療法は、通常がんの根治を目指して行っているので、既に治療が開始されている場合には完遂するべきである。
  • 切除不能非小細胞肺癌 (stage II)の治療オプションとして、化学放射線療法を考慮することができる。
  • 上大静脈症候群、喀血、脊髄圧迫、骨転移による疼痛、他の生命を脅かすようなOncology emergencyに対して放射線照射を行うべきである。

8)新規化学療法の導入は?

新しく診断された患者には、通常化学療法が行われるべきである。患者がCOVID-19に罹患している場合は、肺炎の状態を考慮して治療を少し遅らせるべきかどうかを慎重に判断する。

9)化学療法は続けるべき?

  • 一般に、切除不能肺癌に対する化学療法は続けるべきである。
  • 治療プロトコールを2週間に1回から3週間に1回のものに変更する、可能であれば点滴治療から内服薬に変更する、など受診回数を減らすことが考慮される。
  • 適切な用量調整にもかかわらず発熱性好中球減少症のリスクが10%<の場合には、G-CSFの一次的予防投与を考慮する。
  • 採血検査を近医で行うことも考慮する。
  • 化学放射線療法後の限局型小細胞肺癌に対する予防的全脳照射(PCI)は行うべきである。

10) 維持療法は続けるべき?

  • 続けることが望ましい。
  • 3から4週の休薬期間または治療と治療の間隔を延長することは考慮しても良い。

11) 新規治療は導入すべき?

新しく診断された転移のあるがん患者に対して治療の種類に関わらず標準的治療を提供し、疾患を制御し、生活の質を維持し、より良いPSを維持または達成すべきである。

12) 分子標的治療薬・免疫チェックポイント阻害薬の治療は?

  • 分子標的治療は行うべきである。経過観察の期間は個人の状況により6週から12週程度まで延長しても良い。
  • 抗PD- (L) 1抗体薬の投与では、例えば2-3週サイクルから4-6週サイクルの治療に変更または遅らせることを考慮する。
  • 局所進行非小細胞肺癌の放射線化学療法後の地固め療法としてDurvalumabの適応がある場合は、行うべきである。
  • 抗PD-(L)1抗体薬を12あるいは18ヶ月以上投与している症例では、次サイクルを遅らせる、サ イクル数を減らす、あるいは全体に治療間隔を長くすることを考慮しても良い。

※Content 4 was written referring to the guideline of The International Association for the Study of Lung Cancer (IASLC) with permission of IALC.
以上の内容は世界肺癌学会議の了承を得て、IALCの指針を参考に記載しました。

※各がん腫に対する治療方針の詳細はESMOの診療指針を参照 (ESMOの了解取得済み):
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2011年の自然災害

 
 日本にいなくても、3.11のニュースや特番もYoutubeで見ることができるし、毎日ネットでニュースも読んでいるから、この数日はあの大震災のことを考えることが多かった。その上、ちょうどチュラー大学のIntensive Thai 6の教材はニュースで、テーマも自然災害について学んだばかりだった。

 タイは地震はほとんどない国なので、自然災害と言えば干ばつか洪水が多い。タイのこれまでの最大の自然災害は、2011年7月末から2012年1月まで続いた、全国的に被害が出た洪水だった。当時、日本の企業もたくさん進出しているアユタヤ工場団地も完全に水に浸かり、工場も中止に陥った。これは日本でも割と大きなニュースとして取り上げられていたと思う。

 そしてこの2011年2月には、ニュージーランドのクライストチャーチでも地震があり、日本人留学生も犠牲になった。実はこの年から次女はニュージーランドへ留学したので、この年の8月に娘のところへ行った後、災害傷跡の残るクライストチャーチも訪れた。

 つまり2011年2月、クライストチャーチの地震、3月東北大震災、8−12月タイ洪水と自然災害が起こったのだ。また世界銀行の統計によると、震災による経済的被害が一番大きいのは、東北大震災、二番目が阪神淡路大震災、三番目がハリケーンカトリーナ、四番目がタイ洪水だということだ。4件のうち2件が2011年に起こっている。

 2011年、日本で教師をしていた。そして3月11日は偶然、東京にいた。いつも通り大阪にいれば、あの騒ぎの中で品川駅で新幹線再開を待ち続けることはなかっただろうに、不思議な経験だ。

 タイとニュージーランドは、私にとっては特別な国であり、日本も含めて3カ国で同じ2011年に自然災害に襲われたのは、何故なんだろう。

 毎年大学の授業で、「旅行中に地震になった時どうするか」ということを教えてきた。今は授業で教えることはないが、自分が受けているレッスンで地震を取り上げ、プレゼンテーションをした。そこで外国人クラスメートに
日本の二つの大地震の経験を話し、対処の仕方を説明した。

 3.11のニュースの中で、防災訓練や被害や怖さを伝える取り組みをしている人たちの姿を見た。私も誰かに話すことで、少しでも人の役に立てればいいなと思う。
 
 
 
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(世界肺癌学会議 IASLCの指針を参考に作成)

1) どのようにがんの診療をすべきか?

  • 通常の時と同様に、病理診断、病期診断、および点滴治療が必要な患者さんは入院あるいは外来で診療を行う。現在治療している患者さんは、そのまま継続を試みるが、長期経過観察中やがんサバイバーの方の診察は延期を考慮される。
  • 抗がん薬の点滴による治療は継続する。点滴の投与スケジュールを変更(毎週投与から3週毎への投与、3週毎の投与から4~5週毎への投与)し、外来受診の回数を減らすことも考慮する。病勢が安定していれば、1サイクル分の休薬期間を設けることも考慮する。画像評価を少し延期することも可能である。血液検査は、近医にて施行することを考慮する。

2) 肺がん疑いの患者への検査は?

  • 前もって電話で、あるいは診察室に入る前にCOVID-19に関する症状スクリーニングを行う。
  • CTガイド下針生検が困難になる重大な合併症がなければ、CTガイド下針生検で病理診断を行う(日本ではまず気管支鏡を行うことが多いが、COVID-19流行地域では気管支鏡の施行自体が医療者の曝露リスクが高い)。
  • 気管支鏡やEBUSは、マスクと透明なプラスチック・シールドなどの個人防護具(PPE)を用いて行う。症例により異なるが、緊急性のない検査なら2~4週の延期は可能である(特に病院内にCOVID-19患者が急増しているとき)。

3) 肺がんの疑われる、高齢者や基礎疾患のある患者への生検は?

  • 肺がんが疑われた場合には、COVID-19流行前と同様に、病理診断や病期診断の検査を行う。
  • 経胸壁(CTガイド下あるいはエコー下)針生検による確定診断が望ましい。
  • 症例により異なるが、気管支鏡検査は2~4週の延期を考慮できる。

4) 新しく診断されたがん患者に対する手術は?

  • 術前治療がすでに終了している場合、あるいは新しく診断されたsolid-typeの結節影の場合は、遅延無く手術が行われるべきである。
  • 肺がん部位のsolid componentの程度、PETでのSUV値、solid部分の大きさ、あるいは肺野条件でのすりガラス部分の縦隔条件での消失割合など総合的な判断に基づき手術延期が可能か否かを決定するが、極めて難しい判断となる。
  • 低リスクの早期がん病変、CT画像で微少浸潤腺がん、50%未満のsolid component、3 cm以下の原発巣など比較的早期のがんでは、4週間の手術延期は可能と考える。腫瘍量が大きい場合(例えば4 cm以上、N1陽性、明らかなN2陽性)には、腫瘍内科医は術前の化学療法や化学放射線療法を推奨する。

5) 高齢や基礎疾患を有する患者に対する手術は?

  • 体幹部定位放射線治療(SBRT)などの有効な局所療法が可能な施設が近くにあればそこでの治療が適切であると思われるが、遠距離を移動することは避けたほうが良い。
  • 高齢者や基礎疾患を有する患者であっても、外科手術の対象となるか否かはCOVID-19流行前と同じ基準で判断するのが望ましい。
  • 高齢者や基礎疾患を有する患者の手術適応の判断が難しい場合は、SBRTの可能施設か腫瘍内科へ紹介する。

6)術後化学療法は?

  • 術後再発リスクの高い患者(T3/4 or N2)で、65歳未満で全身状態が良ければ、化学療法が行われるべきである。
  • 再発リスクが中等度の患者(T2b-T3N0 or N1)では、個々の症例のリスクとベネフィット (年齢、基礎疾患の有無、全身状態、副作用など)を考慮するが、治療することが望ましい。
  • 再発リスクが低い患者(T1A-T2bN0)では、個々の症例における化学療法のリスクとベネフィットを考え、治療のメリットが低ければ治療の延期を考慮する。
  • 術後6~12週後の化学療法開始も許容される。
  • 高齢者(年齢≥70歳)や基礎疾患のある患者では、中止も考慮する。
  • 発熱性好中球減少症のリスクが10-15%<のレジメンでは、G-CSF投与を考慮する。
  • 術前・術後療法の適応は、COVID-19流行前と同じ基準で行う。
  • 切除可能なcStage III症例では、術前化学療法を行うべきである。

7)化学放射線療法は続ける?どうして?

  • 限局型小細胞癌、切除不能非小細胞肺癌 (stage III)では同時化学放射線療法を行うべきである。
  • 化学放射線療法は、通常がんの根治を目指して行っているので、既に治療が開始されている場合には完遂するべきである。
  • 切除不能非小細胞肺癌 (stage II)の治療オプションとして、化学放射線療法を考慮することができる。
  • 上大静脈症候群、喀血、脊髄圧迫、骨転移による疼痛、他の生命を脅かすようなOncology emergencyに対して放射線照射を行うべきである。

8)新規化学療法の導入は?

新しく診断された患者には、通常化学療法が行われるべきである。患者がCOVID-19に罹患している場合は、肺炎の状態を考慮して治療を少し遅らせるべきかどうかを慎重に判断する。

9)化学療法は続けるべき?

  • 一般に、切除不能肺癌に対する化学療法は続けるべきである。
  • 治療プロトコールを2週間に1回から3週間に1回のものに変更する、可能であれば点滴治療から内服薬に変更する、など受診回数を減らすことが考慮される。
  • 適切な用量調整にもかかわらず発熱性好中球減少症のリスクが10%<の場合には、G-CSFの一次的予防投与を考慮する。
  • 採血検査を近医で行うことも考慮する。
  • 化学放射線療法後の限局型小細胞肺癌に対する予防的全脳照射(PCI)は行うべきである。

10) 維持療法は続けるべき?

  • 続けることが望ましい。
  • 3から4週の休薬期間または治療と治療の間隔を延長することは考慮しても良い。

11) 新規治療は導入すべき?

新しく診断された転移のあるがん患者に対して治療の種類に関わらず標準的治療を提供し、疾患を制御し、生活の質を維持し、より良いPSを維持または達成すべきである。

12) 分子標的治療薬・免疫チェックポイント阻害薬の治療は?

  • 分子標的治療は行うべきである。経過観察の期間は個人の状況により6週から12週程度まで延長しても良い。
  • 抗PD- (L) 1抗体薬の投与では、例えば2-3週サイクルから4-6週サイクルの治療に変更または遅らせることを考慮する。
  • 局所進行非小細胞肺癌の放射線化学療法後の地固め療法としてDurvalumabの適応がある場合は、行うべきである。
  • 抗PD-(L)1抗体薬を12あるいは18ヶ月以上投与している症例では、次サイクルを遅らせる、サ イクル数を減らす、あるいは全体に治療間隔を長くすることを考慮しても良い。

※Content 4 was written referring to the guideline of The International Association for the Study of Lung Cancer (IASLC) with permission of IALC.
以上の内容は世界肺癌学会議の了承を得て、IALCの指針を参考に記載しました。

※各がん腫に対する治療方針の詳細はESMOの診療指針を参照 (ESMOの了解取得済み):
https://www.esmo.org/guidelines/cancer-patient-management-during-the-covid-19-pandemi



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61歳誕生日に思う

友人がトムヤムクンヌードルの有名店から、自ら宅配してくれました! 
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 あっという間の一年だった。昨年の誕生日のブログを読み返してみると、まだタイで非常事態宣言が出る前だったので、コロナの深刻さがあまり伝わってこなかった。あの頃は、まだ日本へ一時帰国できるかもしれないとか、チェンマイに引っ越そうと考えていた。でも実際は、ずっとバンコクの同じところに住んでいる。

 コロナ禍では日本に帰ることはいい考えとは思えなかったし、帰れないのであればかかりつけ病院から離れるのも得策ではない。そして無給になった今、このコンドはちょっと贅沢なのだが、やはり場所の便利さや住み心地の良さを思うともう1年契約を伸ばした。

 朝起きるとニュージーランドの次女がHappy birthday ラインをくれていた。時差の関係でタイだと今日になってすぐだった。午前中にも友人からラインをもらって、お昼前にはバンコクで一番親しい友人が「ピーオー」のトムヤムクンヌードルを届けてくれた。ここは、ずいぶん前に「幸せボンビーガール」で取り上げられたり、他のメディアにも出ている有名店。といっても敷居が高い店ではなく、適正な価格で本当においしいトムヤムクンヌードルが食べられる。

 61歳の私の現在の生活は、朝から夕方まで勉強に追われている。1月からチュラロンコン大学のIntensive Thaiをオンラインで受けているので、午前中は予習復習、午後は3時間の授業だ。以前大学に通った時も大変だったが、オンラインの方が課題が多いような気がする。そのため、土日も出かけることもできず、宿題に追われている。クラスメートはどう見ても20代か30代なので、私はかなり不利だ。単語を覚えたと思っても、すぐ忘れてしまう。

 がんになって3回目の誕生日を、普通に過ごせていることは本当にうれしい。2年前にレントゲンで異常を見つけてくれた見ず知らずの技師の方には、感謝してもしきれない。直接お礼をいうこともできないけれど。

 2年前には、私は70歳まで生きられるのだろうかと不安に思ったが、両親ともに長命の家系なので、平均寿命位までは大丈夫かなと思えるようになった。だからこそ心身ともに元気な60代を、悔いなく過ごさなくてはならない。

 普通に暮らせているとはいえ、このコロナ禍は悔しい。このブログのタイトルにしているように、もっといろいろなところへ旅行したい。タイに来て以来1週間を超える一人旅はしていない。だから体力も落ちている今、荷物を持って移動するような旅行ができるのか、少し不安だ。

 タイ国内でもコロナの状況は予想できない。11月には普通に旅行できたのに、12月末にいきなりロックダウン状態になったのだ。だからあまり先の計画はできないが、4月のソンクラーン明けくらいには、ちょっと長めの旅行をしてみたいと思う。

 今日一日の終わりには、今の生活をさせてもらえていることを、家族に感謝しながら61歳を実感しよう。

 
 
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(世界肺癌学会議 IASLCの指針を参考に作成)

1) どのようにがんの診療をすべきか?

  • 通常の時と同様に、病理診断、病期診断、および点滴治療が必要な患者さんは入院あるいは外来で診療を行う。現在治療している患者さんは、そのまま継続を試みるが、長期経過観察中やがんサバイバーの方の診察は延期を考慮される。
  • 抗がん薬の点滴による治療は継続する。点滴の投与スケジュールを変更(毎週投与から3週毎への投与、3週毎の投与から4~5週毎への投与)し、外来受診の回数を減らすことも考慮する。病勢が安定していれば、1サイクル分の休薬期間を設けることも考慮する。画像評価を少し延期することも可能である。血液検査は、近医にて施行することを考慮する。

2) 肺がん疑いの患者への検査は?

  • 前もって電話で、あるいは診察室に入る前にCOVID-19に関する症状スクリーニングを行う。
  • CTガイド下針生検が困難になる重大な合併症がなければ、CTガイド下針生検で病理診断を行う(日本ではまず気管支鏡を行うことが多いが、COVID-19流行地域では気管支鏡の施行自体が医療者の曝露リスクが高い)。
  • 気管支鏡やEBUSは、マスクと透明なプラスチック・シールドなどの個人防護具(PPE)を用いて行う。症例により異なるが、緊急性のない検査なら2~4週の延期は可能である(特に病院内にCOVID-19患者が急増しているとき)。

3) 肺がんの疑われる、高齢者や基礎疾患のある患者への生検は?

  • 肺がんが疑われた場合には、COVID-19流行前と同様に、病理診断や病期診断の検査を行う。
  • 経胸壁(CTガイド下あるいはエコー下)針生検による確定診断が望ましい。
  • 症例により異なるが、気管支鏡検査は2~4週の延期を考慮できる。

4) 新しく診断されたがん患者に対する手術は?

  • 術前治療がすでに終了している場合、あるいは新しく診断されたsolid-typeの結節影の場合は、遅延無く手術が行われるべきである。
  • 肺がん部位のsolid componentの程度、PETでのSUV値、solid部分の大きさ、あるいは肺野条件でのすりガラス部分の縦隔条件での消失割合など総合的な判断に基づき手術延期が可能か否かを決定するが、極めて難しい判断となる。
  • 低リスクの早期がん病変、CT画像で微少浸潤腺がん、50%未満のsolid component、3 cm以下の原発巣など比較的早期のがんでは、4週間の手術延期は可能と考える。腫瘍量が大きい場合(例えば4 cm以上、N1陽性、明らかなN2陽性)には、腫瘍内科医は術前の化学療法や化学放射線療法を推奨する。

5) 高齢や基礎疾患を有する患者に対する手術は?

  • 体幹部定位放射線治療(SBRT)などの有効な局所療法が可能な施設が近くにあればそこでの治療が適切であると思われるが、遠距離を移動することは避けたほうが良い。
  • 高齢者や基礎疾患を有する患者であっても、外科手術の対象となるか否かはCOVID-19流行前と同じ基準で判断するのが望ましい。
  • 高齢者や基礎疾患を有する患者の手術適応の判断が難しい場合は、SBRTの可能施設か腫瘍内科へ紹介する。

6)術後化学療法は?

  • 術後再発リスクの高い患者(T3/4 or N2)で、65歳未満で全身状態が良ければ、化学療法が行われるべきである。
  • 再発リスクが中等度の患者(T2b-T3N0 or N1)では、個々の症例のリスクとベネフィット (年齢、基礎疾患の有無、全身状態、副作用など)を考慮するが、治療することが望ましい。
  • 再発リスクが低い患者(T1A-T2bN0)では、個々の症例における化学療法のリスクとベネフィットを考え、治療のメリットが低ければ治療の延期を考慮する。
  • 術後6~12週後の化学療法開始も許容される。
  • 高齢者(年齢≥70歳)や基礎疾患のある患者では、中止も考慮する。
  • 発熱性好中球減少症のリスクが10-15%<のレジメンでは、G-CSF投与を考慮する。
  • 術前・術後療法の適応は、COVID-19流行前と同じ基準で行う。
  • 切除可能なcStage III症例では、術前化学療法を行うべきである。

7)化学放射線療法は続ける?どうして?

  • 限局型小細胞癌、切除不能非小細胞肺癌 (stage III)では同時化学放射線療法を行うべきである。
  • 化学放射線療法は、通常がんの根治を目指して行っているので、既に治療が開始されている場合には完遂するべきである。
  • 切除不能非小細胞肺癌 (stage II)の治療オプションとして、化学放射線療法を考慮することができる。
  • 上大静脈症候群、喀血、脊髄圧迫、骨転移による疼痛、他の生命を脅かすようなOncology emergencyに対して放射線照射を行うべきである。

8)新規化学療法の導入は?

新しく診断された患者には、通常化学療法が行われるべきである。患者がCOVID-19に罹患している場合は、肺炎の状態を考慮して治療を少し遅らせるべきかどうかを慎重に判断する。

9)化学療法は続けるべき?

  • 一般に、切除不能肺癌に対する化学療法は続けるべきである。
  • 治療プロトコールを2週間に1回から3週間に1回のものに変更する、可能であれば点滴治療から内服薬に変更する、など受診回数を減らすことが考慮される。
  • 適切な用量調整にもかかわらず発熱性好中球減少症のリスクが10%<の場合には、G-CSFの一次的予防投与を考慮する。
  • 採血検査を近医で行うことも考慮する。
  • 化学放射線療法後の限局型小細胞肺癌に対する予防的全脳照射(PCI)は行うべきである。

10) 維持療法は続けるべき?

  • 続けることが望ましい。
  • 3から4週の休薬期間または治療と治療の間隔を延長することは考慮しても良い。

11) 新規治療は導入すべき?

新しく診断された転移のあるがん患者に対して治療の種類に関わらず標準的治療を提供し、疾患を制御し、生活の質を維持し、より良いPSを維持または達成すべきである。

12) 分子標的治療薬・免疫チェックポイント阻害薬の治療は?

  • 分子標的治療は行うべきである。経過観察の期間は個人の状況により6週から12週程度まで延長しても良い。
  • 抗PD- (L) 1抗体薬の投与では、例えば2-3週サイクルから4-6週サイクルの治療に変更または遅らせることを考慮する。
  • 局所進行非小細胞肺癌の放射線化学療法後の地固め療法としてDurvalumabの適応がある場合は、行うべきである。
  • 抗PD-(L)1抗体薬を12あるいは18ヶ月以上投与している症例では、次サイクルを遅らせる、サ イクル数を減らす、あるいは全体に治療間隔を長くすることを考慮しても良い。

※Content 4 was written referring to the guideline of The International Association for the Study of Lung Cancer (IASLC) with permission of IALC.
以上の内容は世界肺癌学会議の了承を得て、IALCの指針を参考に記載しました。

※各がん腫に対する治療方針の詳細はESMOの診療指針を参照 (ESMOの了解取得済み):
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ワクチン接種で7日間の隔離に

久しぶりにお茶を一服、タイの豆でできたお菓子は甘すぎなくてぴったり 
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 ようやく入国時の隔離が短縮されるというニュースが入った(正式決定は来週の閣議が終わってかららしい)。現在は14日間の強制隔離(実際は14泊15日)を自己費用で指定ホテルに滞在しなければならない。最低でも30,000バーツ以上で、日本人が納得するレベルだと50,000バーツ近くになるそうだ。

 それが4月から、3ヶ月以内のワクチン接種証明と陰性証明があれば7日間、陰性証明だけだと10日間の隔離になると報道された。旅行者にとっては、まだ7日間でも厳しいと思うかもしれないが、ビジネス関係者には朗報だと思う。

 タイは、基本的にはタイ国内でビジネスビザ(Non Immigrant B)を取ることができない。これまでは、タイ在住の人であれば、一旦ラオスやマレーシアに出て取ってくるのが一般的だった。私は、タイから送られた書類や自分で用意した書類を持って、大阪領事館でビザを取った。実はこの時も、一悶着あって大変だった。

 私が勤めていた大学もそうだが、今、日本から日本語教師に来てもらえなくて困っているところが多いそうだ。コロナで帰国したり、辞めて欠員になったままのところもあると聞く。それは、ビザの書類は用意できても、2週間隔離の費用まで出せるところがないからだ。つまり渡航費、隔離費用を含めると、50万円以上の応募者自己負担となる。

 実は日本語教師はタイ日本人社会の中ではかなり低賃金なので、その費用まで自己負担してタイに来ようと思ってくれる人は、あまり多くない。本来、日本人は法律で50000バーツ以上の賃金と決められているのだが、日本人教師にはその法律は適用されず、基本的にタイ人と同じ給与だ。タイの国立大学は一律21000バーツくらいで、それに住宅手当がつくのみ。だから本当に贅沢な生活はできない。

 話をワクチンに戻すと、さあ自分はどうしようと悩んでいる。お金を出せばなんでもできそうなタイなので、半年もすれば、きっと外国人でも自腹でワクチンが接種できるようになるのではないか。この前、バムルンラートやBNH病院からアンケートが来ていたから、有名私立病院は予定しているに違いない。それにバンコク病院を含む3つの私立病院が具体的にワクチンを輸入する計画を進めているというニュースもあった。

 実は私は日本に住民票がある。ここで手術を受けて帰国した際、保険のために住民票を戻しそのままになっている。だから秋くらいには、私にもワクチン接種の案内が届くのではないだろうか。ただ2回の接種に1ヶ月以上かかり、帰国時の自主隔離を2週間とすると2ヶ月近くの帰国が必要かもしれない。となるとそれも厳しい。

 今、リタイヤメントビザで滞在している日本人の皆さんはどう考えておられるのだろう。私もこれまでなら、年1回の帰国で、日本の物資を持ち込んだり、日本の生活を楽しむことができたが、もう1年半近く帰国していない。

 タイでワクチンを打つのは、不安が大きい。今のところ中国製か、死者が出たと言われているアストラゼネカ社製しか輸入されていない。とにかく後半年くらいは、様子を見るしかないのかなあと思う。   
 
 
 
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(世界肺癌学会議 IASLCの指針を参考に作成)

1) どのようにがんの診療をすべきか?

  • 通常の時と同様に、病理診断、病期診断、および点滴治療が必要な患者さんは入院あるいは外来で診療を行う。現在治療している患者さんは、そのまま継続を試みるが、長期経過観察中やがんサバイバーの方の診察は延期を考慮される。
  • 抗がん薬の点滴による治療は継続する。点滴の投与スケジュールを変更(毎週投与から3週毎への投与、3週毎の投与から4~5週毎への投与)し、外来受診の回数を減らすことも考慮する。病勢が安定していれば、1サイクル分の休薬期間を設けることも考慮する。画像評価を少し延期することも可能である。血液検査は、近医にて施行することを考慮する。

2) 肺がん疑いの患者への検査は?

  • 前もって電話で、あるいは診察室に入る前にCOVID-19に関する症状スクリーニングを行う。
  • CTガイド下針生検が困難になる重大な合併症がなければ、CTガイド下針生検で病理診断を行う(日本ではまず気管支鏡を行うことが多いが、COVID-19流行地域では気管支鏡の施行自体が医療者の曝露リスクが高い)。
  • 気管支鏡やEBUSは、マスクと透明なプラスチック・シールドなどの個人防護具(PPE)を用いて行う。症例により異なるが、緊急性のない検査なら2~4週の延期は可能である(特に病院内にCOVID-19患者が急増しているとき)。

3) 肺がんの疑われる、高齢者や基礎疾患のある患者への生検は?

  • 肺がんが疑われた場合には、COVID-19流行前と同様に、病理診断や病期診断の検査を行う。
  • 経胸壁(CTガイド下あるいはエコー下)針生検による確定診断が望ましい。
  • 症例により異なるが、気管支鏡検査は2~4週の延期を考慮できる。

4) 新しく診断されたがん患者に対する手術は?

  • 術前治療がすでに終了している場合、あるいは新しく診断されたsolid-typeの結節影の場合は、遅延無く手術が行われるべきである。
  • 肺がん部位のsolid componentの程度、PETでのSUV値、solid部分の大きさ、あるいは肺野条件でのすりガラス部分の縦隔条件での消失割合など総合的な判断に基づき手術延期が可能か否かを決定するが、極めて難しい判断となる。
  • 低リスクの早期がん病変、CT画像で微少浸潤腺がん、50%未満のsolid component、3 cm以下の原発巣など比較的早期のがんでは、4週間の手術延期は可能と考える。腫瘍量が大きい場合(例えば4 cm以上、N1陽性、明らかなN2陽性)には、腫瘍内科医は術前の化学療法や化学放射線療法を推奨する。

5) 高齢や基礎疾患を有する患者に対する手術は?

  • 体幹部定位放射線治療(SBRT)などの有効な局所療法が可能な施設が近くにあればそこでの治療が適切であると思われるが、遠距離を移動することは避けたほうが良い。
  • 高齢者や基礎疾患を有する患者であっても、外科手術の対象となるか否かはCOVID-19流行前と同じ基準で判断するのが望ましい。
  • 高齢者や基礎疾患を有する患者の手術適応の判断が難しい場合は、SBRTの可能施設か腫瘍内科へ紹介する。

6)術後化学療法は?

  • 術後再発リスクの高い患者(T3/4 or N2)で、65歳未満で全身状態が良ければ、化学療法が行われるべきである。
  • 再発リスクが中等度の患者(T2b-T3N0 or N1)では、個々の症例のリスクとベネフィット (年齢、基礎疾患の有無、全身状態、副作用など)を考慮するが、治療することが望ましい。
  • 再発リスクが低い患者(T1A-T2bN0)では、個々の症例における化学療法のリスクとベネフィットを考え、治療のメリットが低ければ治療の延期を考慮する。
  • 術後6~12週後の化学療法開始も許容される。
  • 高齢者(年齢≥70歳)や基礎疾患のある患者では、中止も考慮する。
  • 発熱性好中球減少症のリスクが10-15%<のレジメンでは、G-CSF投与を考慮する。
  • 術前・術後療法の適応は、COVID-19流行前と同じ基準で行う。
  • 切除可能なcStage III症例では、術前化学療法を行うべきである。

7)化学放射線療法は続ける?どうして?

  • 限局型小細胞癌、切除不能非小細胞肺癌 (stage III)では同時化学放射線療法を行うべきである。
  • 化学放射線療法は、通常がんの根治を目指して行っているので、既に治療が開始されている場合には完遂するべきである。
  • 切除不能非小細胞肺癌 (stage II)の治療オプションとして、化学放射線療法を考慮することができる。
  • 上大静脈症候群、喀血、脊髄圧迫、骨転移による疼痛、他の生命を脅かすようなOncology emergencyに対して放射線照射を行うべきである。

8)新規化学療法の導入は?

新しく診断された患者には、通常化学療法が行われるべきである。患者がCOVID-19に罹患している場合は、肺炎の状態を考慮して治療を少し遅らせるべきかどうかを慎重に判断する。

9)化学療法は続けるべき?

  • 一般に、切除不能肺癌に対する化学療法は続けるべきである。
  • 治療プロトコールを2週間に1回から3週間に1回のものに変更する、可能であれば点滴治療から内服薬に変更する、など受診回数を減らすことが考慮される。
  • 適切な用量調整にもかかわらず発熱性好中球減少症のリスクが10%<の場合には、G-CSFの一次的予防投与を考慮する。
  • 採血検査を近医で行うことも考慮する。
  • 化学放射線療法後の限局型小細胞肺癌に対する予防的全脳照射(PCI)は行うべきである。

10) 維持療法は続けるべき?

  • 続けることが望ましい。
  • 3から4週の休薬期間または治療と治療の間隔を延長することは考慮しても良い。

11) 新規治療は導入すべき?

新しく診断された転移のあるがん患者に対して治療の種類に関わらず標準的治療を提供し、疾患を制御し、生活の質を維持し、より良いPSを維持または達成すべきである。

12) 分子標的治療薬・免疫チェックポイント阻害薬の治療は?

  • 分子標的治療は行うべきである。経過観察の期間は個人の状況により6週から12週程度まで延長しても良い。
  • 抗PD- (L) 1抗体薬の投与では、例えば2-3週サイクルから4-6週サイクルの治療に変更または遅らせることを考慮する。
  • 局所進行非小細胞肺癌の放射線化学療法後の地固め療法としてDurvalumabの適応がある場合は、行うべきである。
  • 抗PD-(L)1抗体薬を12あるいは18ヶ月以上投与している症例では、次サイクルを遅らせる、サ イクル数を減らす、あるいは全体に治療間隔を長くすることを考慮しても良い。

※Content 4 was written referring to the guideline of The International Association for the Study of Lung Cancer (IASLC) with permission of IALC.
以上の内容は世界肺癌学会議の了承を得て、IALCの指針を参考に記載しました。

※各がん腫に対する治療方針の詳細はESMOの診療指針を参照 (ESMOの了解取得済み):
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