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がんになっても地球旅行

病気には無縁と思ってた元バックパッカー、タイの大学で日本語教師をしていた2019年4月バンコクで肺腺癌(1A)手術。2022年6月に日本に帰国後もタイをメインに地球旅行に出かけています。

2021年07月

サミティベート病院のワクチン情報に揺れる

 連日の「new high」(タイのニュースでは感染者最高人数をこう表現している)という言葉に、気分もすぐれないし、ワクチンのことを考えても憂鬱になる。昨日はサミティベート病院からメールとラインが来ていた。私は結局7月20日の申し込みはしなかったのだが、病院のニュースによると13時2分の段階で、割り当て数がいっぱいになったそうだ。 

 コロナワクチンQ&A(7月30日版)というリンクもあり、その情報はプラスになるものもあったが、ストレスを増幅させるものでもあった。(サミティベート病院HPからリンクあり)そこには、アストラゼネカ接種登録のリンクもあったのだが、驚いたのは7月15日から日本人の高齢者、持病などを持つ方がすでに800人接種され、現在2500人が待機中だとの事。きっとモデルナを申し込めなかった60歳以上は一気に申し込んだんじゃないだろうか。

 申し込めるのは、今まで一度もワクチンを打っていない人。大使館のウェビナーでも言われた通り、タイは2回の接種を同じところで行わなければならないという縛りがあるからだ。そしてタイでアストラゼネカを一回、日本でファイザーを一回のような場合、どちらの国もワクチンパスポートの発行はできないそうだ。

 一番悩む原因となったのは、モデルナ接種が11月以降になる予定と書かれていたことだ。モデルナは4週間空ける必要があるので、これ以上予定が遅れれば、年内の2回接種もできないかもしれない。私はBNH病院で予約しているが、私立病院のスケジュールは同じだろう。年内に終わらないとしたら、1月初めまでに一時帰国するという計画がダメになる。

 昨夜、同様に悩んでいる友人から電話があり、1時間ほど話した。彼女は運よくサミティベートのモデルナ予約は取れたのだが、日本語教師という仕事柄、11月からの後期を未接種で始めることに不安を感じている。大学は接種については強制はしていないが、対面授業が始められるときに、自分だけが未接種だと申し訳ないとも思うと言っていた。

 友人と話した後、かなりアストラゼネカ2回に傾きつつあった気持ちのまま、夫と弟に相談のラインをした。今朝返事が入っていて、夫は「ワクチン供給が海外頼みの現状で、何でもいいから早く接種させようというのもなあ。慎重に考えたほうがいいよ」という返事。そして父の一周忌についてもたずねた弟も、「アストラゼネカはまだ不安が残る。一周忌も無理せず、自分の健康、安全を優先すればいい」と言ってくれた。

 実家側で私のがん手術について知っているのは弟夫婦のみだ。だから気遣って帰ってこいとは一言も言わない。夫も2年近くも会えていないが、帰れとは言わない。長女は私が来年春以降に帰るというと、「帰ってきて何をするの?」と言った。一番気になるのは母だが、先日の電話で「来年帰ってくるんやったら、一周忌は無理しなくてもいいよ」と言ってくれた。

 この年になって、家族と離れて好きなことをしている私だが、本当に周りに理解してもらえてありがたいと思う。昨日のワクチンのもやもやは、今朝もらったラインの返事で、ずいぶんすっきりした。やはり、じたばたせずにモデルナを待とう。

 今できることは、日々の暮らしを大切に健康に気をつけることだ。近くの市場やお店も閉まっているところが増えたため、最近はほぼ自炊のみ。だから以外に日本料理を中心に食べている。今まで魚を買うことがなかったが、友人からマクロで冷凍のサバがあると聞き買ってみた。久しぶりの塩焼きは、涙がでるほど美味しかった。日本のナス(タイのナスは緑色の長ナス)も見つけたので、ゆずならぬマナーオ(タイのレモンと言われる)味噌をつくり、田楽で食べた。ニンジン入りのおからも手製なので安心。もう一品はジャーマンポテトだが、日本だと秋の膳というところかなあ。

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(世界肺癌学会議 IASLCの指針を参考に作成)

1) どのようにがんの診療をすべきか?

  • 通常の時と同様に、病理診断、病期診断、および点滴治療が必要な患者さんは入院あるいは外来で診療を行う。現在治療している患者さんは、そのまま継続を試みるが、長期経過観察中やがんサバイバーの方の診察は延期を考慮される。
  • 抗がん薬の点滴による治療は継続する。点滴の投与スケジュールを変更(毎週投与から3週毎への投与、3週毎の投与から4~5週毎への投与)し、外来受診の回数を減らすことも考慮する。病勢が安定していれば、1サイクル分の休薬期間を設けることも考慮する。画像評価を少し延期することも可能である。血液検査は、近医にて施行することを考慮する。

2) 肺がん疑いの患者への検査は?

  • 前もって電話で、あるいは診察室に入る前にCOVID-19に関する症状スクリーニングを行う。
  • CTガイド下針生検が困難になる重大な合併症がなければ、CTガイド下針生検で病理診断を行う(日本ではまず気管支鏡を行うことが多いが、COVID-19流行地域では気管支鏡の施行自体が医療者の曝露リスクが高い)。
  • 気管支鏡やEBUSは、マスクと透明なプラスチック・シールドなどの個人防護具(PPE)を用いて行う。症例により異なるが、緊急性のない検査なら2~4週の延期は可能である(特に病院内にCOVID-19患者が急増しているとき)。

3) 肺がんの疑われる、高齢者や基礎疾患のある患者への生検は?

  • 肺がんが疑われた場合には、COVID-19流行前と同様に、病理診断や病期診断の検査を行う。
  • 経胸壁(CTガイド下あるいはエコー下)針生検による確定診断が望ましい。
  • 症例により異なるが、気管支鏡検査は2~4週の延期を考慮できる。

4) 新しく診断されたがん患者に対する手術は?

  • 術前治療がすでに終了している場合、あるいは新しく診断されたsolid-typeの結節影の場合は、遅延無く手術が行われるべきである。
  • 肺がん部位のsolid componentの程度、PETでのSUV値、solid部分の大きさ、あるいは肺野条件でのすりガラス部分の縦隔条件での消失割合など総合的な判断に基づき手術延期が可能か否かを決定するが、極めて難しい判断となる。
  • 低リスクの早期がん病変、CT画像で微少浸潤腺がん、50%未満のsolid component、3 cm以下の原発巣など比較的早期のがんでは、4週間の手術延期は可能と考える。腫瘍量が大きい場合(例えば4 cm以上、N1陽性、明らかなN2陽性)には、腫瘍内科医は術前の化学療法や化学放射線療法を推奨する。

5) 高齢や基礎疾患を有する患者に対する手術は?

  • 体幹部定位放射線治療(SBRT)などの有効な局所療法が可能な施設が近くにあればそこでの治療が適切であると思われるが、遠距離を移動することは避けたほうが良い。
  • 高齢者や基礎疾患を有する患者であっても、外科手術の対象となるか否かはCOVID-19流行前と同じ基準で判断するのが望ましい。
  • 高齢者や基礎疾患を有する患者の手術適応の判断が難しい場合は、SBRTの可能施設か腫瘍内科へ紹介する。

6)術後化学療法は?

  • 術後再発リスクの高い患者(T3/4 or N2)で、65歳未満で全身状態が良ければ、化学療法が行われるべきである。
  • 再発リスクが中等度の患者(T2b-T3N0 or N1)では、個々の症例のリスクとベネフィット (年齢、基礎疾患の有無、全身状態、副作用など)を考慮するが、治療することが望ましい。
  • 再発リスクが低い患者(T1A-T2bN0)では、個々の症例における化学療法のリスクとベネフィットを考え、治療のメリットが低ければ治療の延期を考慮する。
  • 術後6~12週後の化学療法開始も許容される。
  • 高齢者(年齢≥70歳)や基礎疾患のある患者では、中止も考慮する。
  • 発熱性好中球減少症のリスクが10-15%<のレジメンでは、G-CSF投与を考慮する。
  • 術前・術後療法の適応は、COVID-19流行前と同じ基準で行う。
  • 切除可能なcStage III症例では、術前化学療法を行うべきである。

7)化学放射線療法は続ける?どうして?

  • 限局型小細胞癌、切除不能非小細胞肺癌 (stage III)では同時化学放射線療法を行うべきである。
  • 化学放射線療法は、通常がんの根治を目指して行っているので、既に治療が開始されている場合には完遂するべきである。
  • 切除不能非小細胞肺癌 (stage II)の治療オプションとして、化学放射線療法を考慮することができる。
  • 上大静脈症候群、喀血、脊髄圧迫、骨転移による疼痛、他の生命を脅かすようなOncology emergencyに対して放射線照射を行うべきである。

8)新規化学療法の導入は?

新しく診断された患者には、通常化学療法が行われるべきである。患者がCOVID-19に罹患している場合は、肺炎の状態を考慮して治療を少し遅らせるべきかどうかを慎重に判断する。

9)化学療法は続けるべき?

  • 一般に、切除不能肺癌に対する化学療法は続けるべきである。
  • 治療プロトコールを2週間に1回から3週間に1回のものに変更する、可能であれば点滴治療から内服薬に変更する、など受診回数を減らすことが考慮される。
  • 適切な用量調整にもかかわらず発熱性好中球減少症のリスクが10%<の場合には、G-CSFの一次的予防投与を考慮する。
  • 採血検査を近医で行うことも考慮する。
  • 化学放射線療法後の限局型小細胞肺癌に対する予防的全脳照射(PCI)は行うべきである。

10) 維持療法は続けるべき?

  • 続けることが望ましい。
  • 3から4週の休薬期間または治療と治療の間隔を延長することは考慮しても良い。

11) 新規治療は導入すべき?

新しく診断された転移のあるがん患者に対して治療の種類に関わらず標準的治療を提供し、疾患を制御し、生活の質を維持し、より良いPSを維持または達成すべきである。

12) 分子標的治療薬・免疫チェックポイント阻害薬の治療は?

  • 分子標的治療は行うべきである。経過観察の期間は個人の状況により6週から12週程度まで延長しても良い。
  • 抗PD- (L) 1抗体薬の投与では、例えば2-3週サイクルから4-6週サイクルの治療に変更または遅らせることを考慮する。
  • 局所進行非小細胞肺癌の放射線化学療法後の地固め療法としてDurvalumabの適応がある場合は、行うべきである。
  • 抗PD-(L)1抗体薬を12あるいは18ヶ月以上投与している症例では、次サイクルを遅らせる、サ イクル数を減らす、あるいは全体に治療間隔を長くすることを考慮しても良い。

※Content 4 was written referring to the guideline of The International Association for the Study of Lung Cancer (IASLC) with permission of IALC.
以上の内容は世界肺癌学会議の了承を得て、IALCの指針を参考に記載しました。

※各がん腫に対する治療方針の詳細はESMOの診療指針を参照 (ESMOの了解取得済み):
https://www.esmo.org/guidelines/cancer-patient-management-during-the-covid-19-pandemi



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大使館からアストラゼネカの案内が来たけれど

 先週、ウェビナーで話された通り、日本人向けのアストラゼネカの登録案内のメールがきた。大使館HPにも掲載されている。今のところ60歳以上か、政府がいう疾患を持つ人だけだが、私は60歳以上なので申し込むことはできる。私が通うBNH病院もリストに入っていた。

 でも私は7月19日に病院が割り当ててくれたアストラゼネカの予約を、自らキャンセルしたのだ。病院側にしてみれば「何をいまさら」と思われるかもしれない。ただしタイの国内の状況はますますひどくなり、本当に外に出ていけない状態になっている。

 昨年10月の外務省の統計では、タイに住む日本人は8万1,187人、内バンコクに住んでいるのは5万8,783人らしい。でも在留届を出していない人もいるだろうし、またコロナ禍で帰国した人もいるかもしれない。でもそのうちの何割くらいの人が、ワクチン接種を済ませているのだろうか。

 ただどんな情報があろうと、ワクチン接種は個人の問題だ。人がどうするからと言って決めるものではないとわかっている。私は10月半ばまで今のオンラインコースを続けるので、ほとんど外出する機会はない。だからもう少し様子見でもいいかなと思いながらも、ネット上で日本人もアストラゼネカを打ちたいという意見があるたびに、少し心が揺れる。

 話は変わるが、今日10日ぶりに近くの生鮮市場へ行った。実は10日ほど前に、その市場でもコロナが出たというニュースをタイ人の知り合いから聞いて、本当に怖くなり外出しなかったのだ。この10日間は1度トップスへバイクで買い物に行っただけだった。

 生鮮市場は開いていたが、終業時間が夕方6時までになっていた。そして3分の2くらいの店しか開いていなかった。以前大学へはその生鮮市場から細い商店街を抜けて通っていた。小さな食堂、衣料品屋、薬屋、雑貨屋、そこを通れば何でもあった。でも今日その通りを見て驚いた。もうかなりの店が閉まっている。

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 以前ならこの通りはいつでも人がいて、しかもバイクが抜けていくためにちょっと危ない。でもこの人気のなさにびっくりしてしまった。

 市場で生鮮食品を買うのは、ちょっと勇気がいったが、野菜は洗えばいいし、お肉もしっかり加熱すれば大丈夫と思い買うことにした。実際、マクロにいった方が安いかもしれないが、これまで4年間お世話になってきた市場の人たちに、私ができることは買い物することだけだ。日頃はコンビニで買う瓶入りの胡椒も、市場の中で買った。2種類あったので、聞いてみて「高いけどこっちがおいしい」というおばさんの勧めにも従った。

左が前に買ったもの、右がおばさんお勧めの高い胡椒
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 どうか市場のお店が、以前のような活気を取り戻す日が来ますようにと願わずにいられない。



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(世界肺癌学会議 IASLCの指針を参考に作成)

1) どのようにがんの診療をすべきか?

  • 通常の時と同様に、病理診断、病期診断、および点滴治療が必要な患者さんは入院あるいは外来で診療を行う。現在治療している患者さんは、そのまま継続を試みるが、長期経過観察中やがんサバイバーの方の診察は延期を考慮される。
  • 抗がん薬の点滴による治療は継続する。点滴の投与スケジュールを変更(毎週投与から3週毎への投与、3週毎の投与から4~5週毎への投与)し、外来受診の回数を減らすことも考慮する。病勢が安定していれば、1サイクル分の休薬期間を設けることも考慮する。画像評価を少し延期することも可能である。血液検査は、近医にて施行することを考慮する。

2) 肺がん疑いの患者への検査は?

  • 前もって電話で、あるいは診察室に入る前にCOVID-19に関する症状スクリーニングを行う。
  • CTガイド下針生検が困難になる重大な合併症がなければ、CTガイド下針生検で病理診断を行う(日本ではまず気管支鏡を行うことが多いが、COVID-19流行地域では気管支鏡の施行自体が医療者の曝露リスクが高い)。
  • 気管支鏡やEBUSは、マスクと透明なプラスチック・シールドなどの個人防護具(PPE)を用いて行う。症例により異なるが、緊急性のない検査なら2~4週の延期は可能である(特に病院内にCOVID-19患者が急増しているとき)。

3) 肺がんの疑われる、高齢者や基礎疾患のある患者への生検は?

  • 肺がんが疑われた場合には、COVID-19流行前と同様に、病理診断や病期診断の検査を行う。
  • 経胸壁(CTガイド下あるいはエコー下)針生検による確定診断が望ましい。
  • 症例により異なるが、気管支鏡検査は2~4週の延期を考慮できる。

4) 新しく診断されたがん患者に対する手術は?

  • 術前治療がすでに終了している場合、あるいは新しく診断されたsolid-typeの結節影の場合は、遅延無く手術が行われるべきである。
  • 肺がん部位のsolid componentの程度、PETでのSUV値、solid部分の大きさ、あるいは肺野条件でのすりガラス部分の縦隔条件での消失割合など総合的な判断に基づき手術延期が可能か否かを決定するが、極めて難しい判断となる。
  • 低リスクの早期がん病変、CT画像で微少浸潤腺がん、50%未満のsolid component、3 cm以下の原発巣など比較的早期のがんでは、4週間の手術延期は可能と考える。腫瘍量が大きい場合(例えば4 cm以上、N1陽性、明らかなN2陽性)には、腫瘍内科医は術前の化学療法や化学放射線療法を推奨する。

5) 高齢や基礎疾患を有する患者に対する手術は?

  • 体幹部定位放射線治療(SBRT)などの有効な局所療法が可能な施設が近くにあればそこでの治療が適切であると思われるが、遠距離を移動することは避けたほうが良い。
  • 高齢者や基礎疾患を有する患者であっても、外科手術の対象となるか否かはCOVID-19流行前と同じ基準で判断するのが望ましい。
  • 高齢者や基礎疾患を有する患者の手術適応の判断が難しい場合は、SBRTの可能施設か腫瘍内科へ紹介する。

6)術後化学療法は?

  • 術後再発リスクの高い患者(T3/4 or N2)で、65歳未満で全身状態が良ければ、化学療法が行われるべきである。
  • 再発リスクが中等度の患者(T2b-T3N0 or N1)では、個々の症例のリスクとベネフィット (年齢、基礎疾患の有無、全身状態、副作用など)を考慮するが、治療することが望ましい。
  • 再発リスクが低い患者(T1A-T2bN0)では、個々の症例における化学療法のリスクとベネフィットを考え、治療のメリットが低ければ治療の延期を考慮する。
  • 術後6~12週後の化学療法開始も許容される。
  • 高齢者(年齢≥70歳)や基礎疾患のある患者では、中止も考慮する。
  • 発熱性好中球減少症のリスクが10-15%<のレジメンでは、G-CSF投与を考慮する。
  • 術前・術後療法の適応は、COVID-19流行前と同じ基準で行う。
  • 切除可能なcStage III症例では、術前化学療法を行うべきである。

7)化学放射線療法は続ける?どうして?

  • 限局型小細胞癌、切除不能非小細胞肺癌 (stage III)では同時化学放射線療法を行うべきである。
  • 化学放射線療法は、通常がんの根治を目指して行っているので、既に治療が開始されている場合には完遂するべきである。
  • 切除不能非小細胞肺癌 (stage II)の治療オプションとして、化学放射線療法を考慮することができる。
  • 上大静脈症候群、喀血、脊髄圧迫、骨転移による疼痛、他の生命を脅かすようなOncology emergencyに対して放射線照射を行うべきである。

8)新規化学療法の導入は?

新しく診断された患者には、通常化学療法が行われるべきである。患者がCOVID-19に罹患している場合は、肺炎の状態を考慮して治療を少し遅らせるべきかどうかを慎重に判断する。

9)化学療法は続けるべき?

  • 一般に、切除不能肺癌に対する化学療法は続けるべきである。
  • 治療プロトコールを2週間に1回から3週間に1回のものに変更する、可能であれば点滴治療から内服薬に変更する、など受診回数を減らすことが考慮される。
  • 適切な用量調整にもかかわらず発熱性好中球減少症のリスクが10%<の場合には、G-CSFの一次的予防投与を考慮する。
  • 採血検査を近医で行うことも考慮する。
  • 化学放射線療法後の限局型小細胞肺癌に対する予防的全脳照射(PCI)は行うべきである。

10) 維持療法は続けるべき?

  • 続けることが望ましい。
  • 3から4週の休薬期間または治療と治療の間隔を延長することは考慮しても良い。

11) 新規治療は導入すべき?

新しく診断された転移のあるがん患者に対して治療の種類に関わらず標準的治療を提供し、疾患を制御し、生活の質を維持し、より良いPSを維持または達成すべきである。

12) 分子標的治療薬・免疫チェックポイント阻害薬の治療は?

  • 分子標的治療は行うべきである。経過観察の期間は個人の状況により6週から12週程度まで延長しても良い。
  • 抗PD- (L) 1抗体薬の投与では、例えば2-3週サイクルから4-6週サイクルの治療に変更または遅らせることを考慮する。
  • 局所進行非小細胞肺癌の放射線化学療法後の地固め療法としてDurvalumabの適応がある場合は、行うべきである。
  • 抗PD-(L)1抗体薬を12あるいは18ヶ月以上投与している症例では、次サイクルを遅らせる、サ イクル数を減らす、あるいは全体に治療間隔を長くすることを考慮しても良い。

※Content 4 was written referring to the guideline of The International Association for the Study of Lung Cancer (IASLC) with permission of IALC.
以上の内容は世界肺癌学会議の了承を得て、IALCの指針を参考に記載しました。

※各がん腫に対する治療方針の詳細はESMOの診療指針を参照 (ESMOの了解取得済み):
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「日本大使館主催ウェビナー」からメモ

 
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 先週、日本大使館主催のワクチンに関するウェビナーのことを知り申し込んでみた。いつもなら平日の午後はオンライン授業をを受けているのだが、27日は最初に政府が休日としていたため、私は5連休中なのだ。

 何人の定員だったか知らないが、私は先週木曜日の午後にはZoomのリンクを受け取った。時間は今日の午後2時から3時半。前半の話は、大使館のHPにPDFの資料も出ていて、私自身はタイのニュースなどで知っていることが多かった。近いうちに録画ビデオも公開されるそうだ。
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 後半はそれまでに寄せられた質問やZoom内での質問に対して答えられた。全てではないが、私が気になったものをメモしたのが以下だ。

Q. 1回目と2回目を違う病院で受けることができるか?
A.  タイ政府は2回とも同じ場所で接種を原則としている。引越など事情がある場合は配慮される可能性もある。

Q.  タイのアストラゼネカの接種を開ける期間は?
A.   8週間から12週間、でも16週間の可能性あり。

Q.   日本で接種証明を取ればプーケットサンドボックスは利用できるのか。(私の質問だ!もちろん複数人がしているかもしれないけど)
A.    できるが直行便がない。バンコク–プーケット間をサンドボックス専用便を利用する必要があるので、現状では難しい。

Q.   帰国便特別フライトの可能性は?
A.   現状ではないが、今後必要性があれば考える。

Q.   なぜ日本からのアストラゼネカを日本人優先にしないのか?
A.    他国へも含めて人道的支援のため。でも日本人も接種の機会を増やせるようタイ政府には要求している。それで近日中に、日本人用の接種窓口を開く予定。

Q.    日本で2回接種をしてきた場合、タイでワクチンパスポートをつくれるか?
A.    不可。逆も不可。つまりワクチン接種をした国でのみパスポートを作れる。

Q.    タイでアストラゼネカを一回打ち、帰国してファイザーを打つことはできるか?
A.    できないことはないが、日本ではまだ混合接種を認めていないので、副作用などが出ても自己責任となる。またワクチンパスポートは出せない。大使館としては、今後そのようなケースも増えてくるかもしれないから、政府に救済措置を要求していきたい。

Q.    ワクチンパスポートで隔離免除は?
A.    今後タイ政府と交渉していきたい。

Q.    大使館の言う「在留邦人」とはワークパーミットを持っている人だけか?
A.    タイに住む全ての日本人のことである。

 最後の質問は大使館への嫌味としか考えられないなあ。ワークパーミットを返却した私は、そう考えたくなるのもよくわかる。まあでも今日のウェビナーで、梨田大使はかなり丁寧に低姿勢で話されていたと思う。

 上記のメモはライブを見ながら理解したものなので、間違いもあるかも知れない。後日アップされるビデオで確認するつもりだが、もし間違っていてもご容赦いただきたい。


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(世界肺癌学会議 IASLCの指針を参考に作成)

1) どのようにがんの診療をすべきか?

  • 通常の時と同様に、病理診断、病期診断、および点滴治療が必要な患者さんは入院あるいは外来で診療を行う。現在治療している患者さんは、そのまま継続を試みるが、長期経過観察中やがんサバイバーの方の診察は延期を考慮される。
  • 抗がん薬の点滴による治療は継続する。点滴の投与スケジュールを変更(毎週投与から3週毎への投与、3週毎の投与から4~5週毎への投与)し、外来受診の回数を減らすことも考慮する。病勢が安定していれば、1サイクル分の休薬期間を設けることも考慮する。画像評価を少し延期することも可能である。血液検査は、近医にて施行することを考慮する。

2) 肺がん疑いの患者への検査は?

  • 前もって電話で、あるいは診察室に入る前にCOVID-19に関する症状スクリーニングを行う。
  • CTガイド下針生検が困難になる重大な合併症がなければ、CTガイド下針生検で病理診断を行う(日本ではまず気管支鏡を行うことが多いが、COVID-19流行地域では気管支鏡の施行自体が医療者の曝露リスクが高い)。
  • 気管支鏡やEBUSは、マスクと透明なプラスチック・シールドなどの個人防護具(PPE)を用いて行う。症例により異なるが、緊急性のない検査なら2~4週の延期は可能である(特に病院内にCOVID-19患者が急増しているとき)。

3) 肺がんの疑われる、高齢者や基礎疾患のある患者への生検は?

  • 肺がんが疑われた場合には、COVID-19流行前と同様に、病理診断や病期診断の検査を行う。
  • 経胸壁(CTガイド下あるいはエコー下)針生検による確定診断が望ましい。
  • 症例により異なるが、気管支鏡検査は2~4週の延期を考慮できる。

4) 新しく診断されたがん患者に対する手術は?

  • 術前治療がすでに終了している場合、あるいは新しく診断されたsolid-typeの結節影の場合は、遅延無く手術が行われるべきである。
  • 肺がん部位のsolid componentの程度、PETでのSUV値、solid部分の大きさ、あるいは肺野条件でのすりガラス部分の縦隔条件での消失割合など総合的な判断に基づき手術延期が可能か否かを決定するが、極めて難しい判断となる。
  • 低リスクの早期がん病変、CT画像で微少浸潤腺がん、50%未満のsolid component、3 cm以下の原発巣など比較的早期のがんでは、4週間の手術延期は可能と考える。腫瘍量が大きい場合(例えば4 cm以上、N1陽性、明らかなN2陽性)には、腫瘍内科医は術前の化学療法や化学放射線療法を推奨する。

5) 高齢や基礎疾患を有する患者に対する手術は?

  • 体幹部定位放射線治療(SBRT)などの有効な局所療法が可能な施設が近くにあればそこでの治療が適切であると思われるが、遠距離を移動することは避けたほうが良い。
  • 高齢者や基礎疾患を有する患者であっても、外科手術の対象となるか否かはCOVID-19流行前と同じ基準で判断するのが望ましい。
  • 高齢者や基礎疾患を有する患者の手術適応の判断が難しい場合は、SBRTの可能施設か腫瘍内科へ紹介する。

6)術後化学療法は?

  • 術後再発リスクの高い患者(T3/4 or N2)で、65歳未満で全身状態が良ければ、化学療法が行われるべきである。
  • 再発リスクが中等度の患者(T2b-T3N0 or N1)では、個々の症例のリスクとベネフィット (年齢、基礎疾患の有無、全身状態、副作用など)を考慮するが、治療することが望ましい。
  • 再発リスクが低い患者(T1A-T2bN0)では、個々の症例における化学療法のリスクとベネフィットを考え、治療のメリットが低ければ治療の延期を考慮する。
  • 術後6~12週後の化学療法開始も許容される。
  • 高齢者(年齢≥70歳)や基礎疾患のある患者では、中止も考慮する。
  • 発熱性好中球減少症のリスクが10-15%<のレジメンでは、G-CSF投与を考慮する。
  • 術前・術後療法の適応は、COVID-19流行前と同じ基準で行う。
  • 切除可能なcStage III症例では、術前化学療法を行うべきである。

7)化学放射線療法は続ける?どうして?

  • 限局型小細胞癌、切除不能非小細胞肺癌 (stage III)では同時化学放射線療法を行うべきである。
  • 化学放射線療法は、通常がんの根治を目指して行っているので、既に治療が開始されている場合には完遂するべきである。
  • 切除不能非小細胞肺癌 (stage II)の治療オプションとして、化学放射線療法を考慮することができる。
  • 上大静脈症候群、喀血、脊髄圧迫、骨転移による疼痛、他の生命を脅かすようなOncology emergencyに対して放射線照射を行うべきである。

8)新規化学療法の導入は?

新しく診断された患者には、通常化学療法が行われるべきである。患者がCOVID-19に罹患している場合は、肺炎の状態を考慮して治療を少し遅らせるべきかどうかを慎重に判断する。

9)化学療法は続けるべき?

  • 一般に、切除不能肺癌に対する化学療法は続けるべきである。
  • 治療プロトコールを2週間に1回から3週間に1回のものに変更する、可能であれば点滴治療から内服薬に変更する、など受診回数を減らすことが考慮される。
  • 適切な用量調整にもかかわらず発熱性好中球減少症のリスクが10%<の場合には、G-CSFの一次的予防投与を考慮する。
  • 採血検査を近医で行うことも考慮する。
  • 化学放射線療法後の限局型小細胞肺癌に対する予防的全脳照射(PCI)は行うべきである。

10) 維持療法は続けるべき?

  • 続けることが望ましい。
  • 3から4週の休薬期間または治療と治療の間隔を延長することは考慮しても良い。

11) 新規治療は導入すべき?

新しく診断された転移のあるがん患者に対して治療の種類に関わらず標準的治療を提供し、疾患を制御し、生活の質を維持し、より良いPSを維持または達成すべきである。

12) 分子標的治療薬・免疫チェックポイント阻害薬の治療は?

  • 分子標的治療は行うべきである。経過観察の期間は個人の状況により6週から12週程度まで延長しても良い。
  • 抗PD- (L) 1抗体薬の投与では、例えば2-3週サイクルから4-6週サイクルの治療に変更または遅らせることを考慮する。
  • 局所進行非小細胞肺癌の放射線化学療法後の地固め療法としてDurvalumabの適応がある場合は、行うべきである。
  • 抗PD-(L)1抗体薬を12あるいは18ヶ月以上投与している症例では、次サイクルを遅らせる、サ イクル数を減らす、あるいは全体に治療間隔を長くすることを考慮しても良い。

※Content 4 was written referring to the guideline of The International Association for the Study of Lung Cancer (IASLC) with permission of IALC.
以上の内容は世界肺癌学会議の了承を得て、IALCの指針を参考に記載しました。

※各がん腫に対する治療方針の詳細はESMOの診療指針を参照 (ESMOの了解取得済み):
https://www.esmo.org/guidelines/cancer-patient-management-during-the-covid-19-pandemi



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オリンピックのために普通のニュースが読めない

 オリンピックのために夏休みが早めに始まったと聞くが、ネットの中では、1学期の終業式のニュースなんてひとつも見つからなかった。もうオリンピックだらけで、東京で感染者が増加したというニュースでさえ隅に追いやられている。

 コロナ禍での2回目の夏休みを、子どもたちはどんな風に過ごしているのだろう。まだまだ家族で旅行にも行けないし、友だちと集まって遊ぶこともはばかられるのだろうか。夏に思いっきり体を動かせない子どもたちは、大人になったときに何か悪影響が出ないのだろうかと心配になる。

 私はずっと高校でバレーボール部の顧問だった。実はバレーボールにはあまりオフシーズンがなく、年中公式戦があるために、生徒たちも顧問の私も、盆正月しか休みはない。高校の運動部にとって、7月後半から8月前半にかけては、合宿のシーズン。私も何度も連れていった。

 自分の高校時代も(もうはるかかなた昔の話だが)、夏合宿があった。練習は朝から晩まで苦しいの一言なのだが、食事や夜の自由時間にチームメイトと過ごした時間は本当に楽しかった。私の生徒たちも、それが楽しくて毎年合宿をやりたがった。でも去年入学した今の高校生は、ほとんど合宿を経験できないのかもしれない。

 長い学校生活の中で、私にとって高校生活が最高だった。勉強よりも部活をしていたとしか言えないが、その合間に友人(といっても結局部活の仲間)と遊びに出かけたことをはっきり思い出せる。夏は午前の練習が終わってプールや映画に行ったし、毎年夏まつりにも出かけた。だから今でも高校時代の部活のメンバーとはつながりがある。

 私の教えていた大学は、今年の1月からずっとオンライン授業で、対面授業のめどは全くたたない。実はタイの大学には、日本の高校のような行事がいくつかある。教師や上級生との対面式のようなもの、体育祭、学科でする文化祭のようなコンテスト。そのたびに学生たちは楽しそうに準備をし、ぜったいに間に合わないと思っていても、当日には立派にしあげてくるのだ。

これは2年前の応援合戦
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 世界中の子どもたちや学生が、仲間と過ごす時間を奪われた学校生活を送っているのだろう。私自身オンライン授業を受けていて、メリットもあるが、やはり対面で先生方やクラスメートと話をしてみたいと思う。

 日本のワクチン供給不足も、オリンピックの陰に隠れている。タイよりはましだとは思うが、私の地元では64歳の夫でさえ、接種は9月以降になるらしい。メダルのニュースに喜んで、厳しい現実から目をそらす人が増えないでいてほしい。



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(世界肺癌学会議 IASLCの指針を参考に作成)

1) どのようにがんの診療をすべきか?

  • 通常の時と同様に、病理診断、病期診断、および点滴治療が必要な患者さんは入院あるいは外来で診療を行う。現在治療している患者さんは、そのまま継続を試みるが、長期経過観察中やがんサバイバーの方の診察は延期を考慮される。
  • 抗がん薬の点滴による治療は継続する。点滴の投与スケジュールを変更(毎週投与から3週毎への投与、3週毎の投与から4~5週毎への投与)し、外来受診の回数を減らすことも考慮する。病勢が安定していれば、1サイクル分の休薬期間を設けることも考慮する。画像評価を少し延期することも可能である。血液検査は、近医にて施行することを考慮する。

2) 肺がん疑いの患者への検査は?

  • 前もって電話で、あるいは診察室に入る前にCOVID-19に関する症状スクリーニングを行う。
  • CTガイド下針生検が困難になる重大な合併症がなければ、CTガイド下針生検で病理診断を行う(日本ではまず気管支鏡を行うことが多いが、COVID-19流行地域では気管支鏡の施行自体が医療者の曝露リスクが高い)。
  • 気管支鏡やEBUSは、マスクと透明なプラスチック・シールドなどの個人防護具(PPE)を用いて行う。症例により異なるが、緊急性のない検査なら2~4週の延期は可能である(特に病院内にCOVID-19患者が急増しているとき)。

3) 肺がんの疑われる、高齢者や基礎疾患のある患者への生検は?

  • 肺がんが疑われた場合には、COVID-19流行前と同様に、病理診断や病期診断の検査を行う。
  • 経胸壁(CTガイド下あるいはエコー下)針生検による確定診断が望ましい。
  • 症例により異なるが、気管支鏡検査は2~4週の延期を考慮できる。

4) 新しく診断されたがん患者に対する手術は?

  • 術前治療がすでに終了している場合、あるいは新しく診断されたsolid-typeの結節影の場合は、遅延無く手術が行われるべきである。
  • 肺がん部位のsolid componentの程度、PETでのSUV値、solid部分の大きさ、あるいは肺野条件でのすりガラス部分の縦隔条件での消失割合など総合的な判断に基づき手術延期が可能か否かを決定するが、極めて難しい判断となる。
  • 低リスクの早期がん病変、CT画像で微少浸潤腺がん、50%未満のsolid component、3 cm以下の原発巣など比較的早期のがんでは、4週間の手術延期は可能と考える。腫瘍量が大きい場合(例えば4 cm以上、N1陽性、明らかなN2陽性)には、腫瘍内科医は術前の化学療法や化学放射線療法を推奨する。

5) 高齢や基礎疾患を有する患者に対する手術は?

  • 体幹部定位放射線治療(SBRT)などの有効な局所療法が可能な施設が近くにあればそこでの治療が適切であると思われるが、遠距離を移動することは避けたほうが良い。
  • 高齢者や基礎疾患を有する患者であっても、外科手術の対象となるか否かはCOVID-19流行前と同じ基準で判断するのが望ましい。
  • 高齢者や基礎疾患を有する患者の手術適応の判断が難しい場合は、SBRTの可能施設か腫瘍内科へ紹介する。

6)術後化学療法は?

  • 術後再発リスクの高い患者(T3/4 or N2)で、65歳未満で全身状態が良ければ、化学療法が行われるべきである。
  • 再発リスクが中等度の患者(T2b-T3N0 or N1)では、個々の症例のリスクとベネフィット (年齢、基礎疾患の有無、全身状態、副作用など)を考慮するが、治療することが望ましい。
  • 再発リスクが低い患者(T1A-T2bN0)では、個々の症例における化学療法のリスクとベネフィットを考え、治療のメリットが低ければ治療の延期を考慮する。
  • 術後6~12週後の化学療法開始も許容される。
  • 高齢者(年齢≥70歳)や基礎疾患のある患者では、中止も考慮する。
  • 発熱性好中球減少症のリスクが10-15%<のレジメンでは、G-CSF投与を考慮する。
  • 術前・術後療法の適応は、COVID-19流行前と同じ基準で行う。
  • 切除可能なcStage III症例では、術前化学療法を行うべきである。

7)化学放射線療法は続ける?どうして?

  • 限局型小細胞癌、切除不能非小細胞肺癌 (stage III)では同時化学放射線療法を行うべきである。
  • 化学放射線療法は、通常がんの根治を目指して行っているので、既に治療が開始されている場合には完遂するべきである。
  • 切除不能非小細胞肺癌 (stage II)の治療オプションとして、化学放射線療法を考慮することができる。
  • 上大静脈症候群、喀血、脊髄圧迫、骨転移による疼痛、他の生命を脅かすようなOncology emergencyに対して放射線照射を行うべきである。

8)新規化学療法の導入は?

新しく診断された患者には、通常化学療法が行われるべきである。患者がCOVID-19に罹患している場合は、肺炎の状態を考慮して治療を少し遅らせるべきかどうかを慎重に判断する。

9)化学療法は続けるべき?

  • 一般に、切除不能肺癌に対する化学療法は続けるべきである。
  • 治療プロトコールを2週間に1回から3週間に1回のものに変更する、可能であれば点滴治療から内服薬に変更する、など受診回数を減らすことが考慮される。
  • 適切な用量調整にもかかわらず発熱性好中球減少症のリスクが10%<の場合には、G-CSFの一次的予防投与を考慮する。
  • 採血検査を近医で行うことも考慮する。
  • 化学放射線療法後の限局型小細胞肺癌に対する予防的全脳照射(PCI)は行うべきである。

10) 維持療法は続けるべき?

  • 続けることが望ましい。
  • 3から4週の休薬期間または治療と治療の間隔を延長することは考慮しても良い。

11) 新規治療は導入すべき?

新しく診断された転移のあるがん患者に対して治療の種類に関わらず標準的治療を提供し、疾患を制御し、生活の質を維持し、より良いPSを維持または達成すべきである。

12) 分子標的治療薬・免疫チェックポイント阻害薬の治療は?

  • 分子標的治療は行うべきである。経過観察の期間は個人の状況により6週から12週程度まで延長しても良い。
  • 抗PD- (L) 1抗体薬の投与では、例えば2-3週サイクルから4-6週サイクルの治療に変更または遅らせることを考慮する。
  • 局所進行非小細胞肺癌の放射線化学療法後の地固め療法としてDurvalumabの適応がある場合は、行うべきである。
  • 抗PD-(L)1抗体薬を12あるいは18ヶ月以上投与している症例では、次サイクルを遅らせる、サ イクル数を減らす、あるいは全体に治療間隔を長くすることを考慮しても良い。

※Content 4 was written referring to the guideline of The International Association for the Study of Lung Cancer (IASLC) with permission of IALC.
以上の内容は世界肺癌学会議の了承を得て、IALCの指針を参考に記載しました。

※各がん腫に対する治療方針の詳細はESMOの診療指針を参照 (ESMOの了解取得済み):
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開会式を見て授業を思い出した

 昨夜、開会式だとわかっていたが、特に見るつもりはなかった。でも8時半に昨日から始まると聞いたドラマを見ようと思ってテレビをつけると、あるチャンネルにTOKYO OLYMPICとあるのに気づき、つけてみるとちょうど日本人選手たちの入場シーンだった。

 その後の世界各地域の歌手の方が歌われたのは、ジョンレノンのImagineだった。急に懐かしくなった。というのは、私は高校3年生を教えたときはいつもImagineを取り上げていたからだ。生徒たち自身にImagineに続く歌詞を考えさせていた。あなたたちはどんな世界を望んでいるのかと。そして大人になったあの子たちは、今どんな世界に生きているんだろう。

 もうひとつ目をひいたのはピクトグラムのパーフォーマンス。これも東京オリンピックの時に競技のピクトグラムが作られたことは、ある教科書に取り上げられていたので知ったことだった。今では世界中の場所で見られるピクトグラムに日本が大きく貢献してきたのだと知って、その時は驚いた。

 そして1年半前、大学の授業でも取り上げたことがある。まだコロナでオリンピックが延期されるとは思ってもいなかった2020年2月半ば、私は大学でJapan Todayという科目を教えていて、そのトピックのひとつにオリンピックを選んだ。そしていくつかのピクトグラムが何の競技かを答えさせたのだが、半分以上の学生が柔道、空手、テコンドーの区別がつかなかった。

開会式TVerからのスクリーンショット 
これは著作権侵害にあたるのでしょうか・・・
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 このピクトグラムのパーフォーマンスは本当に素晴らしかった。少しでも腕や足の角度が違えば、あのピクトグラムと同じようにみえないだろうから、徹底的に練習されたんだろうなあ。私の学生たちも、誰か開会式を見てくれただろうか。そして授業でピクトグラムのクイズをしたことを思い出してくれただろうか。

 あの授業をしたとき、学生たちも私もオリンピックは2020年の夏にあると思っていた。その時に日本に帰るつもりはなかったが、タイから応援しようと思っていた。でもあれから1年半、コロナのために世界は変わり、オリンピック開催に関してもいろいろ物議をかもしつつ開催を迎えた。

 無理やり開催に持ち込んだ日本政府やIOCには、私も納得がいかない。でも始まってしまった以上、アスリートたちにはがんばってもらいたい。しかも今、男子バレーボール、ベネズエラ線を見ながらこれを書いている。高校時代から注目していた若手の高橋藍選手、大塚選手たちが活躍してくれることを、楽しみにしている。




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Wise(旧Transfewwise)の送金が、1時間もかからなかった

 今年の1月に最後の給与が振り込まれて以来、無職の私は貯金を食いつぶしながら生活している。日本語教師は薄給なので、4年間で貯めたお金もわずかだった。ついに残高も寂しくなってきたので、久しぶりに日本の口座から送金することにした。

 私はタイに来る前からTransferwiseを使っていて、ニュージーランドの次女に送金するときもこれを使っている。娘も奨学金とアルバイトで、長い間送金のする必要がなく、私自身もタイの銀行口座に送金したのは、2年前くらいにリタイヤメントビザ取得に備えて送金した以来だ。その後会社名がTransferwise から Wiseに変わったというメールはもらったが、使ったことはなかった。

 昨日昼食を食べた後、思いついてWiseのサイトを開いてみた。ログインしてみると、電話番号へコード番号が送られてきたが、これは以前に登録してあったので問題はなかった。日本の銀行もタイから操作できるのはオンラインバンクだけで、その残金も限られているので、とりあえず40万円だけを送金することにした。まあ年末に一時帰国できれば、その時に持ちこめばいいと思った。

 40万円の送金のための手数料は3,268円、だから396,732円分が換金されて、私のタイの銀行に振り込まれる。この会社のことを知らない方のために、ちょっと説明しておくと・・

WiseのHPより 
 TransferWiseは、送金人が自国にあるTransferWiseの口座にお金を振り込み、その金額をTransferWiseが受取人の国の口座へと振り込む、国内送金を生かした仕組みになっています。(例)送金人の銀行口座→TransferWise日本口座 TransferWiseのアメリカ口座→アメリカの受取人の銀行口座

 つまりタイへお金を送りたい日本在住者は、日本のWiseの口座に送金する。日本へお金を送りたいタイ在住者は、タイのWise口座に送金する。お互いの会社にお金をプールしてあれば、すぐに送金されるということだ。

 以前の記憶では、たしか2日ほどかかったような気がする。急いでいないので、まあ今週中かなあと思っていた。すると午後のオンライン授業が始まって間もなく、Wiseからメールが来て、送金完了とのこと。

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 私がオンラインバンクの手続きを終えたのが12時半前、それから数分後に確認され、そして午後1時14分に振り込まれた。まさかと思ったら、すぐにSCB銀行からもSMで入金の確認が来た。いやー本当にびっくりだわ。 
 
 Wiseの便利なところは、金額によって手数料が変わるので、少ない金額でも気楽に送ることができる。確か銀行や郵便局からは手数料が均一で、ちょっと手続きも面倒だったと思う。(ちょっと3,4年前の記憶なのでまちがっていたらすみません)
 まあこれで、今年いっぱいは生きていけるかな。でもこれほど早いなら、あまり心配する必要もないなと思った。


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(世界肺癌学会議 IASLCの指針を参考に作成)

1) どのようにがんの診療をすべきか?

  • 通常の時と同様に、病理診断、病期診断、および点滴治療が必要な患者さんは入院あるいは外来で診療を行う。現在治療している患者さんは、そのまま継続を試みるが、長期経過観察中やがんサバイバーの方の診察は延期を考慮される。
  • 抗がん薬の点滴による治療は継続する。点滴の投与スケジュールを変更(毎週投与から3週毎への投与、3週毎の投与から4~5週毎への投与)し、外来受診の回数を減らすことも考慮する。病勢が安定していれば、1サイクル分の休薬期間を設けることも考慮する。画像評価を少し延期することも可能である。血液検査は、近医にて施行することを考慮する。

2) 肺がん疑いの患者への検査は?

  • 前もって電話で、あるいは診察室に入る前にCOVID-19に関する症状スクリーニングを行う。
  • CTガイド下針生検が困難になる重大な合併症がなければ、CTガイド下針生検で病理診断を行う(日本ではまず気管支鏡を行うことが多いが、COVID-19流行地域では気管支鏡の施行自体が医療者の曝露リスクが高い)。
  • 気管支鏡やEBUSは、マスクと透明なプラスチック・シールドなどの個人防護具(PPE)を用いて行う。症例により異なるが、緊急性のない検査なら2~4週の延期は可能である(特に病院内にCOVID-19患者が急増しているとき)。

3) 肺がんの疑われる、高齢者や基礎疾患のある患者への生検は?

  • 肺がんが疑われた場合には、COVID-19流行前と同様に、病理診断や病期診断の検査を行う。
  • 経胸壁(CTガイド下あるいはエコー下)針生検による確定診断が望ましい。
  • 症例により異なるが、気管支鏡検査は2~4週の延期を考慮できる。

4) 新しく診断されたがん患者に対する手術は?

  • 術前治療がすでに終了している場合、あるいは新しく診断されたsolid-typeの結節影の場合は、遅延無く手術が行われるべきである。
  • 肺がん部位のsolid componentの程度、PETでのSUV値、solid部分の大きさ、あるいは肺野条件でのすりガラス部分の縦隔条件での消失割合など総合的な判断に基づき手術延期が可能か否かを決定するが、極めて難しい判断となる。
  • 低リスクの早期がん病変、CT画像で微少浸潤腺がん、50%未満のsolid component、3 cm以下の原発巣など比較的早期のがんでは、4週間の手術延期は可能と考える。腫瘍量が大きい場合(例えば4 cm以上、N1陽性、明らかなN2陽性)には、腫瘍内科医は術前の化学療法や化学放射線療法を推奨する。

5) 高齢や基礎疾患を有する患者に対する手術は?

  • 体幹部定位放射線治療(SBRT)などの有効な局所療法が可能な施設が近くにあればそこでの治療が適切であると思われるが、遠距離を移動することは避けたほうが良い。
  • 高齢者や基礎疾患を有する患者であっても、外科手術の対象となるか否かはCOVID-19流行前と同じ基準で判断するのが望ましい。
  • 高齢者や基礎疾患を有する患者の手術適応の判断が難しい場合は、SBRTの可能施設か腫瘍内科へ紹介する。

6)術後化学療法は?

  • 術後再発リスクの高い患者(T3/4 or N2)で、65歳未満で全身状態が良ければ、化学療法が行われるべきである。
  • 再発リスクが中等度の患者(T2b-T3N0 or N1)では、個々の症例のリスクとベネフィット (年齢、基礎疾患の有無、全身状態、副作用など)を考慮するが、治療することが望ましい。
  • 再発リスクが低い患者(T1A-T2bN0)では、個々の症例における化学療法のリスクとベネフィットを考え、治療のメリットが低ければ治療の延期を考慮する。
  • 術後6~12週後の化学療法開始も許容される。
  • 高齢者(年齢≥70歳)や基礎疾患のある患者では、中止も考慮する。
  • 発熱性好中球減少症のリスクが10-15%<のレジメンでは、G-CSF投与を考慮する。
  • 術前・術後療法の適応は、COVID-19流行前と同じ基準で行う。
  • 切除可能なcStage III症例では、術前化学療法を行うべきである。

7)化学放射線療法は続ける?どうして?

  • 限局型小細胞癌、切除不能非小細胞肺癌 (stage III)では同時化学放射線療法を行うべきである。
  • 化学放射線療法は、通常がんの根治を目指して行っているので、既に治療が開始されている場合には完遂するべきである。
  • 切除不能非小細胞肺癌 (stage II)の治療オプションとして、化学放射線療法を考慮することができる。
  • 上大静脈症候群、喀血、脊髄圧迫、骨転移による疼痛、他の生命を脅かすようなOncology emergencyに対して放射線照射を行うべきである。

8)新規化学療法の導入は?

新しく診断された患者には、通常化学療法が行われるべきである。患者がCOVID-19に罹患している場合は、肺炎の状態を考慮して治療を少し遅らせるべきかどうかを慎重に判断する。

9)化学療法は続けるべき?

  • 一般に、切除不能肺癌に対する化学療法は続けるべきである。
  • 治療プロトコールを2週間に1回から3週間に1回のものに変更する、可能であれば点滴治療から内服薬に変更する、など受診回数を減らすことが考慮される。
  • 適切な用量調整にもかかわらず発熱性好中球減少症のリスクが10%<の場合には、G-CSFの一次的予防投与を考慮する。
  • 採血検査を近医で行うことも考慮する。
  • 化学放射線療法後の限局型小細胞肺癌に対する予防的全脳照射(PCI)は行うべきである。

10) 維持療法は続けるべき?

  • 続けることが望ましい。
  • 3から4週の休薬期間または治療と治療の間隔を延長することは考慮しても良い。

11) 新規治療は導入すべき?

新しく診断された転移のあるがん患者に対して治療の種類に関わらず標準的治療を提供し、疾患を制御し、生活の質を維持し、より良いPSを維持または達成すべきである。

12) 分子標的治療薬・免疫チェックポイント阻害薬の治療は?

  • 分子標的治療は行うべきである。経過観察の期間は個人の状況により6週から12週程度まで延長しても良い。
  • 抗PD- (L) 1抗体薬の投与では、例えば2-3週サイクルから4-6週サイクルの治療に変更または遅らせることを考慮する。
  • 局所進行非小細胞肺癌の放射線化学療法後の地固め療法としてDurvalumabの適応がある場合は、行うべきである。
  • 抗PD-(L)1抗体薬を12あるいは18ヶ月以上投与している症例では、次サイクルを遅らせる、サ イクル数を減らす、あるいは全体に治療間隔を長くすることを考慮しても良い。

※Content 4 was written referring to the guideline of The International Association for the Study of Lung Cancer (IASLC) with permission of IALC.
以上の内容は世界肺癌学会議の了承を得て、IALCの指針を参考に記載しました。

※各がん腫に対する治療方針の詳細はESMOの診療指針を参照 (ESMOの了解取得済み):
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マヒドン病院でのインプラント(2本)総費用と時間

 今日はサミティベート病院のモデルナ予約が午後1時から始まる日だった。でも私は午後1時からオンライン授業を受けているので、もう予約はしないと決めていた。まだ授業中だった午後2時27分、「予約受付は終了しました」というラインが来た。やっぱりあっという間に終わってしまったようだ。

 予約をしようとした友人のうち1人は、1時にアクセスして無事支払いも済ませ、最後までいけたそうだ。でももう一人の友人は1時1分にOTPの確認を済ませたのに、接種本数を入力したところで予約一杯の表示が出て止まってしまったそうだ。これは一体どういうことなんだろう。

 去年はタイはコロナ対策の中では優良国だったけれど、今はもう日本よりはるかに悪くなってしまった。お子さんたちがいる家庭だと、日本へ帰りたくなるのは当然だろうなあ。私も予定通りモデルナを年内に2回打てるのであれば、年末年始を日本でと気楽に考えられるが、日本でワクチン接種なら、11月末から1月末まで日本に帰らなければならないかもしれない。

 ワクチン愚痴を書くのもいい加減にしなくてはと思いながら、つい書いてしまった。でも本題のインプラントに戻ろう。

 歯の治療をしようと思ったのは、コロナで日本へ一時帰国できる可能性がなくなったからだ。最初は根幹治療だけで済むかと思ったが、抜くしかないと言われすぐインプラントを決意した。というのも私はすでにインプラントを入れていて、その抵抗がなかった。

 最初にチェックしてもらった日が11月27日、インプラントが終わったのが6月25日、つまりちょうど7か月かかったことになる。でもコロナのために一度予約がキャンセルされ、2週間のタイムロスもある。

費用

 11/27     レントゲン、診察      1,100
 11/28     相談                                            200
 12/7       歯垢取り                                    1,400
 12/8  抜歯            1,400
 3/13       インプラント手術                    61,142                                 
 3/27       経過観察、3Dレントゲン            600
 6/11        型取り                                     34,200
 6/25        義歯入れ、レントゲン           19,806
                           
 合計    119,848バーツ(419,468円 1B=3.5円)

 これはインプラントだけでなく、最初のチェックとクリーニングも含めての総費用だが、日本の費用よりかなり安いと思う。そして技術面だが、今のところ不具合は全く感じないし、担当してくださった医師の方たちの手際も良かった。やはり治療が専門化されているので、その分野専門の先生に診てもらえるのは安心感がある。

 コロナで一時帰国が難しくなったことで、タイでインプラントをする機会ができたのは皮肉だが、奥歯でしっかり噛めるようになったのはありがたい。マヒドンは医学部、歯学部が有名な大学で、しかも国立病院で費用も安い。医師や受付の方は英語も話してくださるので、もしタイ語が分からなくても行くメリットは多いと思う。

 

 
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(世界肺癌学会議 IASLCの指針を参考に作成)

1) どのようにがんの診療をすべきか?

  • 通常の時と同様に、病理診断、病期診断、および点滴治療が必要な患者さんは入院あるいは外来で診療を行う。現在治療している患者さんは、そのまま継続を試みるが、長期経過観察中やがんサバイバーの方の診察は延期を考慮される。
  • 抗がん薬の点滴による治療は継続する。点滴の投与スケジュールを変更(毎週投与から3週毎への投与、3週毎の投与から4~5週毎への投与)し、外来受診の回数を減らすことも考慮する。病勢が安定していれば、1サイクル分の休薬期間を設けることも考慮する。画像評価を少し延期することも可能である。血液検査は、近医にて施行することを考慮する。

2) 肺がん疑いの患者への検査は?

  • 前もって電話で、あるいは診察室に入る前にCOVID-19に関する症状スクリーニングを行う。
  • CTガイド下針生検が困難になる重大な合併症がなければ、CTガイド下針生検で病理診断を行う(日本ではまず気管支鏡を行うことが多いが、COVID-19流行地域では気管支鏡の施行自体が医療者の曝露リスクが高い)。
  • 気管支鏡やEBUSは、マスクと透明なプラスチック・シールドなどの個人防護具(PPE)を用いて行う。症例により異なるが、緊急性のない検査なら2~4週の延期は可能である(特に病院内にCOVID-19患者が急増しているとき)。

3) 肺がんの疑われる、高齢者や基礎疾患のある患者への生検は?

  • 肺がんが疑われた場合には、COVID-19流行前と同様に、病理診断や病期診断の検査を行う。
  • 経胸壁(CTガイド下あるいはエコー下)針生検による確定診断が望ましい。
  • 症例により異なるが、気管支鏡検査は2~4週の延期を考慮できる。

4) 新しく診断されたがん患者に対する手術は?

  • 術前治療がすでに終了している場合、あるいは新しく診断されたsolid-typeの結節影の場合は、遅延無く手術が行われるべきである。
  • 肺がん部位のsolid componentの程度、PETでのSUV値、solid部分の大きさ、あるいは肺野条件でのすりガラス部分の縦隔条件での消失割合など総合的な判断に基づき手術延期が可能か否かを決定するが、極めて難しい判断となる。
  • 低リスクの早期がん病変、CT画像で微少浸潤腺がん、50%未満のsolid component、3 cm以下の原発巣など比較的早期のがんでは、4週間の手術延期は可能と考える。腫瘍量が大きい場合(例えば4 cm以上、N1陽性、明らかなN2陽性)には、腫瘍内科医は術前の化学療法や化学放射線療法を推奨する。

5) 高齢や基礎疾患を有する患者に対する手術は?

  • 体幹部定位放射線治療(SBRT)などの有効な局所療法が可能な施設が近くにあればそこでの治療が適切であると思われるが、遠距離を移動することは避けたほうが良い。
  • 高齢者や基礎疾患を有する患者であっても、外科手術の対象となるか否かはCOVID-19流行前と同じ基準で判断するのが望ましい。
  • 高齢者や基礎疾患を有する患者の手術適応の判断が難しい場合は、SBRTの可能施設か腫瘍内科へ紹介する。

6)術後化学療法は?

  • 術後再発リスクの高い患者(T3/4 or N2)で、65歳未満で全身状態が良ければ、化学療法が行われるべきである。
  • 再発リスクが中等度の患者(T2b-T3N0 or N1)では、個々の症例のリスクとベネフィット (年齢、基礎疾患の有無、全身状態、副作用など)を考慮するが、治療することが望ましい。
  • 再発リスクが低い患者(T1A-T2bN0)では、個々の症例における化学療法のリスクとベネフィットを考え、治療のメリットが低ければ治療の延期を考慮する。
  • 術後6~12週後の化学療法開始も許容される。
  • 高齢者(年齢≥70歳)や基礎疾患のある患者では、中止も考慮する。
  • 発熱性好中球減少症のリスクが10-15%<のレジメンでは、G-CSF投与を考慮する。
  • 術前・術後療法の適応は、COVID-19流行前と同じ基準で行う。
  • 切除可能なcStage III症例では、術前化学療法を行うべきである。

7)化学放射線療法は続ける?どうして?

  • 限局型小細胞癌、切除不能非小細胞肺癌 (stage III)では同時化学放射線療法を行うべきである。
  • 化学放射線療法は、通常がんの根治を目指して行っているので、既に治療が開始されている場合には完遂するべきである。
  • 切除不能非小細胞肺癌 (stage II)の治療オプションとして、化学放射線療法を考慮することができる。
  • 上大静脈症候群、喀血、脊髄圧迫、骨転移による疼痛、他の生命を脅かすようなOncology emergencyに対して放射線照射を行うべきである。

8)新規化学療法の導入は?

新しく診断された患者には、通常化学療法が行われるべきである。患者がCOVID-19に罹患している場合は、肺炎の状態を考慮して治療を少し遅らせるべきかどうかを慎重に判断する。

9)化学療法は続けるべき?

  • 一般に、切除不能肺癌に対する化学療法は続けるべきである。
  • 治療プロトコールを2週間に1回から3週間に1回のものに変更する、可能であれば点滴治療から内服薬に変更する、など受診回数を減らすことが考慮される。
  • 適切な用量調整にもかかわらず発熱性好中球減少症のリスクが10%<の場合には、G-CSFの一次的予防投与を考慮する。
  • 採血検査を近医で行うことも考慮する。
  • 化学放射線療法後の限局型小細胞肺癌に対する予防的全脳照射(PCI)は行うべきである。

10) 維持療法は続けるべき?

  • 続けることが望ましい。
  • 3から4週の休薬期間または治療と治療の間隔を延長することは考慮しても良い。

11) 新規治療は導入すべき?

新しく診断された転移のあるがん患者に対して治療の種類に関わらず標準的治療を提供し、疾患を制御し、生活の質を維持し、より良いPSを維持または達成すべきである。

12) 分子標的治療薬・免疫チェックポイント阻害薬の治療は?

  • 分子標的治療は行うべきである。経過観察の期間は個人の状況により6週から12週程度まで延長しても良い。
  • 抗PD- (L) 1抗体薬の投与では、例えば2-3週サイクルから4-6週サイクルの治療に変更または遅らせることを考慮する。
  • 局所進行非小細胞肺癌の放射線化学療法後の地固め療法としてDurvalumabの適応がある場合は、行うべきである。
  • 抗PD-(L)1抗体薬を12あるいは18ヶ月以上投与している症例では、次サイクルを遅らせる、サ イクル数を減らす、あるいは全体に治療間隔を長くすることを考慮しても良い。

※Content 4 was written referring to the guideline of The International Association for the Study of Lung Cancer (IASLC) with permission of IALC.
以上の内容は世界肺癌学会議の了承を得て、IALCの指針を参考に記載しました。

※各がん腫に対する治療方針の詳細はESMOの診療指針を参照 (ESMOの了解取得済み):
https://www.esmo.org/guidelines/cancer-patient-management-during-the-covid-19-pandemi



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