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がんになっても地球旅行

病気には無縁と思ってた元バックパッカー、タイの大学で日本語教師をしていた2019年4月バンコクで肺腺癌(1A)手術。2022年6月に日本に帰国後もタイをメインに地球旅行に出かけています。

2021年09月

安い郵便料金にびっくり!

 日本へ手紙や荷物を送ったことはあるが、タイ国内への郵便は、イミグレに送った90日レポートのEMSと、チェンマイにいる娘の友達に小包を送ったことがあるだけだ。だから普通郵便の料金は知らなかった。

 バンコクにいる友人に書類のコピーを送る必要ができた。こんな時期でなければ直接渡すのだが、まだお互いに公共の乗り物にあまり乗りたくない。ということで郵便局へ行った。

「これを普通郵便で送りたいのですが、いくらですか?」
「3バーツです。追跡番号をつけますか?」
 たった3バーツ!?10円ちょっとだ。
「追跡番号をつけたらいくらですか?」
「16バーツです。」
 え!? 再びびっくり、56円くらいかな。
「じゃあ、追跡番号をつけてください。」
「IDカードをお願いします。」
 私はパスポートは持ち歩かないが、免許証をいつも持っているので、それを出す。タイの免許証はパスポート番号も書いてあるので、ほとんどの場所でIDカードとして使える。

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 当分日本で手紙を出したことがないので、調べてみた。25gまでの定型郵便物で84円、50gまでで94円だった。日本だと追跡番号に当たるのは特定記録だろうか。これは160円だった。つまり日本だと同じものを送って、244円で4倍以上だ。

 最近のタイは物価が上がって、特にバンコクだと日本と同じくらいの価格のものもある。安いものは日本の半分以下だが、この4分の1の料金には驚いた。私がその友人の家まで行くとしたら、MRTとバスを乗り継ぐので、郵便の3倍はかかるところだった。

 この違いは何だろう。私がオーストラリアに住んだのはもう20年ほど前のことになるが、その時も日本より郵便料金は安いと思った。他の国は知らないが、日本の郵便料金は高すぎるんじゃないのと思う。それでなくても手紙や葉書の需要は減っているので、ますます郵便を利用する人が少なくなるのじゃないだろうか。

 さて話は変わるが、昨日の昼食は自分で作ったサンドイッチ。蒸し鶏ときゅうりのサンドイッチともう一つの海苔巻きに見えるのは、ワカメと人参を入れた海苔巻きサンドイッチだ。この海苔巻きサンドイッチは、母の定番だった。中学高校時のお弁当にも、サンドイッチといえば、1種類はこれが入っていた。中身は卵だったりソーセージだったりしたが、友達からは「何でサンドイッチにお寿司が入っているの?」とよく言われた。

 母は今もよく自分のお昼ご飯にこれを作って食べているらしい。私も久しぶりに作ってみたが、何だかとても懐かしかった。我が家にとっては、これも「おふくろの味」かもしれない。
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(世界肺癌学会議 IASLCの指針を参考に作成)

1) どのようにがんの診療をすべきか?

  • 通常の時と同様に、病理診断、病期診断、および点滴治療が必要な患者さんは入院あるいは外来で診療を行う。現在治療している患者さんは、そのまま継続を試みるが、長期経過観察中やがんサバイバーの方の診察は延期を考慮される。
  • 抗がん薬の点滴による治療は継続する。点滴の投与スケジュールを変更(毎週投与から3週毎への投与、3週毎の投与から4~5週毎への投与)し、外来受診の回数を減らすことも考慮する。病勢が安定していれば、1サイクル分の休薬期間を設けることも考慮する。画像評価を少し延期することも可能である。血液検査は、近医にて施行することを考慮する。

2) 肺がん疑いの患者への検査は?

  • 前もって電話で、あるいは診察室に入る前にCOVID-19に関する症状スクリーニングを行う。
  • CTガイド下針生検が困難になる重大な合併症がなければ、CTガイド下針生検で病理診断を行う(日本ではまず気管支鏡を行うことが多いが、COVID-19流行地域では気管支鏡の施行自体が医療者の曝露リスクが高い)。
  • 気管支鏡やEBUSは、マスクと透明なプラスチック・シールドなどの個人防護具(PPE)を用いて行う。症例により異なるが、緊急性のない検査なら2~4週の延期は可能である(特に病院内にCOVID-19患者が急増しているとき)。

3) 肺がんの疑われる、高齢者や基礎疾患のある患者への生検は?

  • 肺がんが疑われた場合には、COVID-19流行前と同様に、病理診断や病期診断の検査を行う。
  • 経胸壁(CTガイド下あるいはエコー下)針生検による確定診断が望ましい。
  • 症例により異なるが、気管支鏡検査は2~4週の延期を考慮できる。

4) 新しく診断されたがん患者に対する手術は?

  • 術前治療がすでに終了している場合、あるいは新しく診断されたsolid-typeの結節影の場合は、遅延無く手術が行われるべきである。
  • 肺がん部位のsolid componentの程度、PETでのSUV値、solid部分の大きさ、あるいは肺野条件でのすりガラス部分の縦隔条件での消失割合など総合的な判断に基づき手術延期が可能か否かを決定するが、極めて難しい判断となる。
  • 低リスクの早期がん病変、CT画像で微少浸潤腺がん、50%未満のsolid component、3 cm以下の原発巣など比較的早期のがんでは、4週間の手術延期は可能と考える。腫瘍量が大きい場合(例えば4 cm以上、N1陽性、明らかなN2陽性)には、腫瘍内科医は術前の化学療法や化学放射線療法を推奨する。

5) 高齢や基礎疾患を有する患者に対する手術は?

  • 体幹部定位放射線治療(SBRT)などの有効な局所療法が可能な施設が近くにあればそこでの治療が適切であると思われるが、遠距離を移動することは避けたほうが良い。
  • 高齢者や基礎疾患を有する患者であっても、外科手術の対象となるか否かはCOVID-19流行前と同じ基準で判断するのが望ましい。
  • 高齢者や基礎疾患を有する患者の手術適応の判断が難しい場合は、SBRTの可能施設か腫瘍内科へ紹介する。

6)術後化学療法は?

  • 術後再発リスクの高い患者(T3/4 or N2)で、65歳未満で全身状態が良ければ、化学療法が行われるべきである。
  • 再発リスクが中等度の患者(T2b-T3N0 or N1)では、個々の症例のリスクとベネフィット (年齢、基礎疾患の有無、全身状態、副作用など)を考慮するが、治療することが望ましい。
  • 再発リスクが低い患者(T1A-T2bN0)では、個々の症例における化学療法のリスクとベネフィットを考え、治療のメリットが低ければ治療の延期を考慮する。
  • 術後6~12週後の化学療法開始も許容される。
  • 高齢者(年齢≥70歳)や基礎疾患のある患者では、中止も考慮する。
  • 発熱性好中球減少症のリスクが10-15%<のレジメンでは、G-CSF投与を考慮する。
  • 術前・術後療法の適応は、COVID-19流行前と同じ基準で行う。
  • 切除可能なcStage III症例では、術前化学療法を行うべきである。

7)化学放射線療法は続ける?どうして?

  • 限局型小細胞癌、切除不能非小細胞肺癌 (stage III)では同時化学放射線療法を行うべきである。
  • 化学放射線療法は、通常がんの根治を目指して行っているので、既に治療が開始されている場合には完遂するべきである。
  • 切除不能非小細胞肺癌 (stage II)の治療オプションとして、化学放射線療法を考慮することができる。
  • 上大静脈症候群、喀血、脊髄圧迫、骨転移による疼痛、他の生命を脅かすようなOncology emergencyに対して放射線照射を行うべきである。

8)新規化学療法の導入は?

新しく診断された患者には、通常化学療法が行われるべきである。患者がCOVID-19に罹患している場合は、肺炎の状態を考慮して治療を少し遅らせるべきかどうかを慎重に判断する。

9)化学療法は続けるべき?

  • 一般に、切除不能肺癌に対する化学療法は続けるべきである。
  • 治療プロトコールを2週間に1回から3週間に1回のものに変更する、可能であれば点滴治療から内服薬に変更する、など受診回数を減らすことが考慮される。
  • 適切な用量調整にもかかわらず発熱性好中球減少症のリスクが10%<の場合には、G-CSFの一次的予防投与を考慮する。
  • 採血検査を近医で行うことも考慮する。
  • 化学放射線療法後の限局型小細胞肺癌に対する予防的全脳照射(PCI)は行うべきである。

10) 維持療法は続けるべき?

  • 続けることが望ましい。
  • 3から4週の休薬期間または治療と治療の間隔を延長することは考慮しても良い。

11) 新規治療は導入すべき?

新しく診断された転移のあるがん患者に対して治療の種類に関わらず標準的治療を提供し、疾患を制御し、生活の質を維持し、より良いPSを維持または達成すべきである。

12) 分子標的治療薬・免疫チェックポイント阻害薬の治療は?

  • 分子標的治療は行うべきである。経過観察の期間は個人の状況により6週から12週程度まで延長しても良い。
  • 抗PD- (L) 1抗体薬の投与では、例えば2-3週サイクルから4-6週サイクルの治療に変更または遅らせることを考慮する。
  • 局所進行非小細胞肺癌の放射線化学療法後の地固め療法としてDurvalumabの適応がある場合は、行うべきである。
  • 抗PD-(L)1抗体薬を12あるいは18ヶ月以上投与している症例では、次サイクルを遅らせる、サ イクル数を減らす、あるいは全体に治療間隔を長くすることを考慮しても良い。

※Content 4 was written referring to the guideline of The International Association for the Study of Lung Cancer (IASLC) with permission of IALC.
以上の内容は世界肺癌学会議の了承を得て、IALCの指針を参考に記載しました。

※各がん腫に対する治療方針の詳細はESMOの診療指針を参照 (ESMOの了解取得済み):
https://www.esmo.org/guidelines/cancer-patient-management-during-the-covid-19-pandemi



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ミャンマー旅行⑤ やってしまった、脱水症!

 帰りのトラックも、人がいっぱいだった。下りなのでそこそこスピードが出るのに、豪快にカーブを回っていく。ここで睡眠不足と疲労のためか、少し車酔いをしてしまった。バスの発着所の近くのホテルでトイレを借りると、私の顔色が悪いのを見たホテルの人が、フロントの前のイスで休んでいいと言ってくれた。本当にミャンマー人はなんて親切なんだろう。

 休ませてもらったおかげで少しましになり、16時のバスに乗った。でもこれがまた最悪なことに、時々渋滞にひっかかる。なんせ今日は2018年12月31日、そりゃ皆さん、車での移動は多いですよね。来るときは4時間ちょっとくらいで到着したと思うのだが、帰りは4時間たってもまだヤンゴンには遠かった。途中休憩もないので、トイレも行けない。のどが渇いてもトイレに行けないと思うと、水も飲めなかった。

 バスがアミンガラ―バスターミナルに着いた時、自分でもちょっとヤバいと思っていた。頭痛がひどくなっている。とにかくGrabで車を呼んで予約していたホテルへ向かう。ここは空港よりも遠いので、渋滞がない時間でもダウンタウンまで1時間以上はかかる。9時を過ぎていたが、大晦日なのに思ったより道路は空いていた。でも車の中でひどい頭痛と吐き気におそわれていた。

 チェックインは娘に任せたが、その最中にもう我慢できなくなり、持っていたビニール袋に吐いてしまった。フラフラな状態で部屋へ向かい、そのままベッドに倒れこんでしまう。娘がスポーツ飲料の粉末でドリンクを作って飲ませてくれたのは覚えている。でもその後は記憶になくそのまま眠り込んだ。

 何時かわからないが夜中に目が覚めた。このホテルのいいところは食堂に無料の水とオレンジジュースがいつでも飲めるようになっている。実は以前にも泊まったことがあるので、それを覚えていた。水2杯とジュースを1杯飲んで部屋に戻った。

 翌朝、吐き気も頭痛もなくなっていた。とりあえずまた水を飲む。このホテルは朝食がついていたのだが、食欲もありちゃんと食べることができた。それにしても私は何回脱水症状を起こしているんだろう。今回はかなりひどかったが、以前にもラオスで脱水症状で吐いたことがある。それより軽い症状の頭痛だと、もう何回もやっている。実はタイに住みだして1,2年は水分の取り方が足りなくて、気づくと脱水症状だった。

 今こんなことを書くといつの時代の話だと言われそうだが、私の中学高校時代は水を飲まずに運動クラブをするのが普通だった。水を飲む代わりに頭から水をかぶってこいと言われたこともある。今考えるとなんて恐ろしい。よくそれで死人が出なかったものだ。

 まあその時代の習慣が残っているせいか、私はあまり水を飲まないほうだ。しかもエアコンもあまり好きじゃない。だからかなり意識しておかないと、この暑い国ではすぐに脱水症状をおこしてしまう。何度も脱水症状になっていることで娘からいつも怒られて、どっちが親なんだと思うときさえある。

 でも幸い一晩で身体の状態はもとに戻り、私はこの日夕方の飛行機でバンコクに戻る予定だった。お土産探しを兼ねて、ヤンゴン最大の高級ショッピングモールと言われるジャンクション・シティへ行った。ここはバンコクのショッピングモールとほとんど変わらない。そこで娘と別れてホテルに戻った。

 このホテルは本当に親切で、チェックした後も従業員用のシャワーを使わせてくれるし、タオルも貸してもらえた。実は私はここに泊まるのは2回目だったのだ。今回はたった一泊してしていないが、やはりスタッフはとても親切だった。

Backpacker Bed & Breakfast
No38/40 Shwe Baon Thar Street, Pabedan Township, Yangon

 空港までは循環バスがあり、市内の中心からだと1時間ほど。ヤンゴン空港にもPriority Passが使えるラウンジがあったので、最後にそこでゆっくりして、このハードスケジュールな旅を締めくくった。

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 お昼を食べていなかったせいでもあるが、写真で見るとこんなに食べたんだとびっくり。前日の脱水による体調不良はどうなったんだ!

 年末28日夕方から1月1日の午後までという短い時間で、移動時間が30時間ほどになるハードスケジュールの旅だった。娘からは「時々あなたが還暦直近ということを忘れるわ」という誉め言葉(?)のラインが来た。でも実はこの2か月後に肺がんが見つかり、手術を受けたので、健康体で行けた思い出の旅行となった。
 
 

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(世界肺癌学会議 IASLCの指針を参考に作成)

1) どのようにがんの診療をすべきか?

  • 通常の時と同様に、病理診断、病期診断、および点滴治療が必要な患者さんは入院あるいは外来で診療を行う。現在治療している患者さんは、そのまま継続を試みるが、長期経過観察中やがんサバイバーの方の診察は延期を考慮される。
  • 抗がん薬の点滴による治療は継続する。点滴の投与スケジュールを変更(毎週投与から3週毎への投与、3週毎の投与から4~5週毎への投与)し、外来受診の回数を減らすことも考慮する。病勢が安定していれば、1サイクル分の休薬期間を設けることも考慮する。画像評価を少し延期することも可能である。血液検査は、近医にて施行することを考慮する。

2) 肺がん疑いの患者への検査は?

  • 前もって電話で、あるいは診察室に入る前にCOVID-19に関する症状スクリーニングを行う。
  • CTガイド下針生検が困難になる重大な合併症がなければ、CTガイド下針生検で病理診断を行う(日本ではまず気管支鏡を行うことが多いが、COVID-19流行地域では気管支鏡の施行自体が医療者の曝露リスクが高い)。
  • 気管支鏡やEBUSは、マスクと透明なプラスチック・シールドなどの個人防護具(PPE)を用いて行う。症例により異なるが、緊急性のない検査なら2~4週の延期は可能である(特に病院内にCOVID-19患者が急増しているとき)。

3) 肺がんの疑われる、高齢者や基礎疾患のある患者への生検は?

  • 肺がんが疑われた場合には、COVID-19流行前と同様に、病理診断や病期診断の検査を行う。
  • 経胸壁(CTガイド下あるいはエコー下)針生検による確定診断が望ましい。
  • 症例により異なるが、気管支鏡検査は2~4週の延期を考慮できる。

4) 新しく診断されたがん患者に対する手術は?

  • 術前治療がすでに終了している場合、あるいは新しく診断されたsolid-typeの結節影の場合は、遅延無く手術が行われるべきである。
  • 肺がん部位のsolid componentの程度、PETでのSUV値、solid部分の大きさ、あるいは肺野条件でのすりガラス部分の縦隔条件での消失割合など総合的な判断に基づき手術延期が可能か否かを決定するが、極めて難しい判断となる。
  • 低リスクの早期がん病変、CT画像で微少浸潤腺がん、50%未満のsolid component、3 cm以下の原発巣など比較的早期のがんでは、4週間の手術延期は可能と考える。腫瘍量が大きい場合(例えば4 cm以上、N1陽性、明らかなN2陽性)には、腫瘍内科医は術前の化学療法や化学放射線療法を推奨する。

5) 高齢や基礎疾患を有する患者に対する手術は?

  • 体幹部定位放射線治療(SBRT)などの有効な局所療法が可能な施設が近くにあればそこでの治療が適切であると思われるが、遠距離を移動することは避けたほうが良い。
  • 高齢者や基礎疾患を有する患者であっても、外科手術の対象となるか否かはCOVID-19流行前と同じ基準で判断するのが望ましい。
  • 高齢者や基礎疾患を有する患者の手術適応の判断が難しい場合は、SBRTの可能施設か腫瘍内科へ紹介する。

6)術後化学療法は?

  • 術後再発リスクの高い患者(T3/4 or N2)で、65歳未満で全身状態が良ければ、化学療法が行われるべきである。
  • 再発リスクが中等度の患者(T2b-T3N0 or N1)では、個々の症例のリスクとベネフィット (年齢、基礎疾患の有無、全身状態、副作用など)を考慮するが、治療することが望ましい。
  • 再発リスクが低い患者(T1A-T2bN0)では、個々の症例における化学療法のリスクとベネフィットを考え、治療のメリットが低ければ治療の延期を考慮する。
  • 術後6~12週後の化学療法開始も許容される。
  • 高齢者(年齢≥70歳)や基礎疾患のある患者では、中止も考慮する。
  • 発熱性好中球減少症のリスクが10-15%<のレジメンでは、G-CSF投与を考慮する。
  • 術前・術後療法の適応は、COVID-19流行前と同じ基準で行う。
  • 切除可能なcStage III症例では、術前化学療法を行うべきである。

7)化学放射線療法は続ける?どうして?

  • 限局型小細胞癌、切除不能非小細胞肺癌 (stage III)では同時化学放射線療法を行うべきである。
  • 化学放射線療法は、通常がんの根治を目指して行っているので、既に治療が開始されている場合には完遂するべきである。
  • 切除不能非小細胞肺癌 (stage II)の治療オプションとして、化学放射線療法を考慮することができる。
  • 上大静脈症候群、喀血、脊髄圧迫、骨転移による疼痛、他の生命を脅かすようなOncology emergencyに対して放射線照射を行うべきである。

8)新規化学療法の導入は?

新しく診断された患者には、通常化学療法が行われるべきである。患者がCOVID-19に罹患している場合は、肺炎の状態を考慮して治療を少し遅らせるべきかどうかを慎重に判断する。

9)化学療法は続けるべき?

  • 一般に、切除不能肺癌に対する化学療法は続けるべきである。
  • 治療プロトコールを2週間に1回から3週間に1回のものに変更する、可能であれば点滴治療から内服薬に変更する、など受診回数を減らすことが考慮される。
  • 適切な用量調整にもかかわらず発熱性好中球減少症のリスクが10%<の場合には、G-CSFの一次的予防投与を考慮する。
  • 採血検査を近医で行うことも考慮する。
  • 化学放射線療法後の限局型小細胞肺癌に対する予防的全脳照射(PCI)は行うべきである。

10) 維持療法は続けるべき?

  • 続けることが望ましい。
  • 3から4週の休薬期間または治療と治療の間隔を延長することは考慮しても良い。

11) 新規治療は導入すべき?

新しく診断された転移のあるがん患者に対して治療の種類に関わらず標準的治療を提供し、疾患を制御し、生活の質を維持し、より良いPSを維持または達成すべきである。

12) 分子標的治療薬・免疫チェックポイント阻害薬の治療は?

  • 分子標的治療は行うべきである。経過観察の期間は個人の状況により6週から12週程度まで延長しても良い。
  • 抗PD- (L) 1抗体薬の投与では、例えば2-3週サイクルから4-6週サイクルの治療に変更または遅らせることを考慮する。
  • 局所進行非小細胞肺癌の放射線化学療法後の地固め療法としてDurvalumabの適応がある場合は、行うべきである。
  • 抗PD-(L)1抗体薬を12あるいは18ヶ月以上投与している症例では、次サイクルを遅らせる、サ イクル数を減らす、あるいは全体に治療間隔を長くすることを考慮しても良い。

※Content 4 was written referring to the guideline of The International Association for the Study of Lung Cancer (IASLC) with permission of IALC.
以上の内容は世界肺癌学会議の了承を得て、IALCの指針を参考に記載しました。

※各がん腫に対する治療方針の詳細はESMOの診療指針を参照 (ESMOの了解取得済み):
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ミャンマー旅行④ 何が何でもゴールデンロックへ

 ホテルに手配してもらったバスでヤンゴンに戻った。夜行バスは途中休憩が入るので、ずっと寝ていられるわけではないが、飛行機よりはリクライニングの倒れ方も十分なので、まあまあ快適だった。アウンガラバスターミナルに着いたのは、確か6時ごろだったと思う。

 今回の一番の目的はチャイティーヨー(ゴールデンロック)に行くことだった。この場所を知ったのは、テレビの情報番組かなにかだったと思うが、その不思議な姿に魅了された。私はその前年にもヤンゴンを訪れていたが、ゴールデンロックへ行く機会を作ることはできなかった。というのは、ヤンゴンから210kmの距離とはいえ、標高1100mの山頂にあるため行くのにかなり時間がかかるのだ。

 ヤンゴンからキンブン・ベースキャンプまでバスで4時間から4時間半。アウンガラバスターミナルからいくつかのバス会社が1日10便ほど直行バスを出している。
 キンブン・ベースキャンプから政府運営のトラックのみで約1時間。人が集まれば出発。
 つまり日帰りをしようと思うと、往復8〜9時間のバスと、往復2時間のトラックに乗る必要があるということだ。

 確か7時のバスは満席で8時のバスに乗ったのだと思う。だからキンブンには12時過ぎに着いた。到着してすぐに帰りのバスのチケットを買った。それも乗ってきたバス会社はもう売り切れて焦ったが、他のバス会社の16時のチケットを買うことができた。これもラッキーだったと思う。

 キンブンからの政府運営のトラックは、本当に人が乗れるだけ乗せるという感じでギューギュー詰め。写真はまだ出発前なので、空席があるように見えるが、出発時は隣とぴったりくっついて座っていた。
 
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 このトラックがそこそこ大変。道が悪いので乗り心地も悪い。でもまあ山に登っていく景色は良いのだが、あまりにもカーブが多くて気が休まらない。車酔いをしやすい人は、ちょっとつらい道のりだと思う。

 トラックを降りて進むと入山ポイントがあり、ちゃんと外国人料金を支払った。でも大晦日ということもあり、周りはミャンマー人ばかり。

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新年をゴールデンロックで迎えようとしているミャンマー人たち
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ようやく見えてきたゴールデンロック
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石の近くまで行けるのは男性のみ
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 近くまで行けないので、その周りを歩いたが、下から見ると落ちてきそうで怖い。伝説によると、11世紀にある隠者が仏陀の頭髪を持っており、国王に帽子のような形の石を探してほしいと頼んだ。国王が海底から引き揚げた石は、重さにもかかわらず山頂まで運ぶことができて、仏陀の頭髪をその上に祀った。その頭髪のおかげで、この仏塔はバランスを保っていると言われている。

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 6時間近くかけてここまでやってきたが、実際にこの場所にいたのは1時間ちょっとだった。元旦ではないのが少し残念だったが、来年もいい年でありますようにと祈って、帰りのトラックに乗った。

帰りのトラックの中から。途中からケーブルカーも出ている。
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 ずっとゴールデンロックを見たいと思っていたので、前日の夜から数えると14時間もバスとトラックに乗ってやってきたことは苦ではなかった。いい写真も撮れたので、明日この写真を新年の挨拶にしてみんなに送ろうと考えていた。
 でも帰りのトラックの中から、今度は私にトラブルが・・・。やはりあまりにも強行スケジュールだったツケが回ってきた。
 

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(世界肺癌学会議 IASLCの指針を参考に作成)

1) どのようにがんの診療をすべきか?

  • 通常の時と同様に、病理診断、病期診断、および点滴治療が必要な患者さんは入院あるいは外来で診療を行う。現在治療している患者さんは、そのまま継続を試みるが、長期経過観察中やがんサバイバーの方の診察は延期を考慮される。
  • 抗がん薬の点滴による治療は継続する。点滴の投与スケジュールを変更(毎週投与から3週毎への投与、3週毎の投与から4~5週毎への投与)し、外来受診の回数を減らすことも考慮する。病勢が安定していれば、1サイクル分の休薬期間を設けることも考慮する。画像評価を少し延期することも可能である。血液検査は、近医にて施行することを考慮する。

2) 肺がん疑いの患者への検査は?

  • 前もって電話で、あるいは診察室に入る前にCOVID-19に関する症状スクリーニングを行う。
  • CTガイド下針生検が困難になる重大な合併症がなければ、CTガイド下針生検で病理診断を行う(日本ではまず気管支鏡を行うことが多いが、COVID-19流行地域では気管支鏡の施行自体が医療者の曝露リスクが高い)。
  • 気管支鏡やEBUSは、マスクと透明なプラスチック・シールドなどの個人防護具(PPE)を用いて行う。症例により異なるが、緊急性のない検査なら2~4週の延期は可能である(特に病院内にCOVID-19患者が急増しているとき)。

3) 肺がんの疑われる、高齢者や基礎疾患のある患者への生検は?

  • 肺がんが疑われた場合には、COVID-19流行前と同様に、病理診断や病期診断の検査を行う。
  • 経胸壁(CTガイド下あるいはエコー下)針生検による確定診断が望ましい。
  • 症例により異なるが、気管支鏡検査は2~4週の延期を考慮できる。

4) 新しく診断されたがん患者に対する手術は?

  • 術前治療がすでに終了している場合、あるいは新しく診断されたsolid-typeの結節影の場合は、遅延無く手術が行われるべきである。
  • 肺がん部位のsolid componentの程度、PETでのSUV値、solid部分の大きさ、あるいは肺野条件でのすりガラス部分の縦隔条件での消失割合など総合的な判断に基づき手術延期が可能か否かを決定するが、極めて難しい判断となる。
  • 低リスクの早期がん病変、CT画像で微少浸潤腺がん、50%未満のsolid component、3 cm以下の原発巣など比較的早期のがんでは、4週間の手術延期は可能と考える。腫瘍量が大きい場合(例えば4 cm以上、N1陽性、明らかなN2陽性)には、腫瘍内科医は術前の化学療法や化学放射線療法を推奨する。

5) 高齢や基礎疾患を有する患者に対する手術は?

  • 体幹部定位放射線治療(SBRT)などの有効な局所療法が可能な施設が近くにあればそこでの治療が適切であると思われるが、遠距離を移動することは避けたほうが良い。
  • 高齢者や基礎疾患を有する患者であっても、外科手術の対象となるか否かはCOVID-19流行前と同じ基準で判断するのが望ましい。
  • 高齢者や基礎疾患を有する患者の手術適応の判断が難しい場合は、SBRTの可能施設か腫瘍内科へ紹介する。

6)術後化学療法は?

  • 術後再発リスクの高い患者(T3/4 or N2)で、65歳未満で全身状態が良ければ、化学療法が行われるべきである。
  • 再発リスクが中等度の患者(T2b-T3N0 or N1)では、個々の症例のリスクとベネフィット (年齢、基礎疾患の有無、全身状態、副作用など)を考慮するが、治療することが望ましい。
  • 再発リスクが低い患者(T1A-T2bN0)では、個々の症例における化学療法のリスクとベネフィットを考え、治療のメリットが低ければ治療の延期を考慮する。
  • 術後6~12週後の化学療法開始も許容される。
  • 高齢者(年齢≥70歳)や基礎疾患のある患者では、中止も考慮する。
  • 発熱性好中球減少症のリスクが10-15%<のレジメンでは、G-CSF投与を考慮する。
  • 術前・術後療法の適応は、COVID-19流行前と同じ基準で行う。
  • 切除可能なcStage III症例では、術前化学療法を行うべきである。

7)化学放射線療法は続ける?どうして?

  • 限局型小細胞癌、切除不能非小細胞肺癌 (stage III)では同時化学放射線療法を行うべきである。
  • 化学放射線療法は、通常がんの根治を目指して行っているので、既に治療が開始されている場合には完遂するべきである。
  • 切除不能非小細胞肺癌 (stage II)の治療オプションとして、化学放射線療法を考慮することができる。
  • 上大静脈症候群、喀血、脊髄圧迫、骨転移による疼痛、他の生命を脅かすようなOncology emergencyに対して放射線照射を行うべきである。

8)新規化学療法の導入は?

新しく診断された患者には、通常化学療法が行われるべきである。患者がCOVID-19に罹患している場合は、肺炎の状態を考慮して治療を少し遅らせるべきかどうかを慎重に判断する。

9)化学療法は続けるべき?

  • 一般に、切除不能肺癌に対する化学療法は続けるべきである。
  • 治療プロトコールを2週間に1回から3週間に1回のものに変更する、可能であれば点滴治療から内服薬に変更する、など受診回数を減らすことが考慮される。
  • 適切な用量調整にもかかわらず発熱性好中球減少症のリスクが10%<の場合には、G-CSFの一次的予防投与を考慮する。
  • 採血検査を近医で行うことも考慮する。
  • 化学放射線療法後の限局型小細胞肺癌に対する予防的全脳照射(PCI)は行うべきである。

10) 維持療法は続けるべき?

  • 続けることが望ましい。
  • 3から4週の休薬期間または治療と治療の間隔を延長することは考慮しても良い。

11) 新規治療は導入すべき?

新しく診断された転移のあるがん患者に対して治療の種類に関わらず標準的治療を提供し、疾患を制御し、生活の質を維持し、より良いPSを維持または達成すべきである。

12) 分子標的治療薬・免疫チェックポイント阻害薬の治療は?

  • 分子標的治療は行うべきである。経過観察の期間は個人の状況により6週から12週程度まで延長しても良い。
  • 抗PD- (L) 1抗体薬の投与では、例えば2-3週サイクルから4-6週サイクルの治療に変更または遅らせることを考慮する。
  • 局所進行非小細胞肺癌の放射線化学療法後の地固め療法としてDurvalumabの適応がある場合は、行うべきである。
  • 抗PD-(L)1抗体薬を12あるいは18ヶ月以上投与している症例では、次サイクルを遅らせる、サ イクル数を減らす、あるいは全体に治療間隔を長くすることを考慮しても良い。

※Content 4 was written referring to the guideline of The International Association for the Study of Lung Cancer (IASLC) with permission of IALC.
以上の内容は世界肺癌学会議の了承を得て、IALCの指針を参考に記載しました。

※各がん腫に対する治療方針の詳細はESMOの診療指針を参照 (ESMOの了解取得済み):
https://www.esmo.org/guidelines/cancer-patient-management-during-the-covid-19-pandemi



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ファイザー2回目、接種証明と副反応

 ファイザーのありがたいところは、1回目と2回目の間隔が短いことだと思う。たった3週間で2回目の接種なので、気がつくとその日が来た。1回目は最初の予定を早めて受けてしまったが、今回は前もっていくつか準備した。
 
 MedParkのキーワードでツイッターを検索していたので、前日の午前中がかなり混雑していたと知った。それで早めに昼食を食べ、出かけることにした。少し雨が降っていたが、ゆっくり歩いてMRTの駅に向かった。というのは前回血圧が高かったので、今回はその予防のためだ。
 
 予想に反して受付はガラガラだった。私の前にたった一人で、パスポートと前回もらった予約票を出す。中に入ると前回同様にずらりとイスが並んでいた。案内の人に言われたところに座ると、すぐに看護師さんが血圧や体温測定に来てくれた。今回は血圧はほぼ正常値だったが心拍数が高い目だと言われた。やっぱり一息つく間もなく測定しているためだろうなあ。

 問診票の受付までも3人しか待たなかった。前回問診票は英語版だったのだが、今回は日本語版だったので、考える事もなく記入。
「今日は空いているんですね」と私。
「午前中はすごく混んでいたんですよ。ようやく人が少なくなったところです。」
それって、ラッキーだったんだ。

 問診票を終えると違う看護師さんがワクチンの種類を聞いてくれて、「ファイザー」と答えるとすぐに「こちらへ」と言ってイスに座らされ、その数十秒後には接種されていた。

 接種後の30分待機時間も、今回は20分ほどで名前が呼ばれ、もう一度血圧を測って終了。血圧も心拍数も普通だった。そして紙の接種証明書を頂いて終了。

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 この右上のQRコードからデジタル証明書が開く。でも国籍がタイになっている!
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 そしてもうひとつモープローム หมอพรอ้ม というアプリをダウンロードしておくと、そこからもデジタル証明書が出る。タイ語だが、名前と生年月日、そして国民番号の代わりに病院でもらった証明書の13桁の番号を入力すると登録が可能だ。

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 はっきり決まっているわけではないが、レストランで食事したり、スパなどでもワクチン接種証明が必要になるかもしれないと言われている。引っ越しを予定している知人は、入居先のコンドミニアムから接種証明かPCR検査結果を出してほしいと言われたそうだ。

 今後いろいろな場面で接種証明やPCR検査結果を要求されるようになるのかもしれない。でもワクチンを打たないと決めている人、そして打てない理由のある人もいるはずだ。なにもかもワクチン接種証明をという世の中になってしまうのは怖いことでもある。

 さて副反応についてだが、1回目はほとんどなかった。腕の痛みも3日目を過ぎるとほとんど感じなくなった。だから2回目もきっと大丈夫だろうと思っていたら、ちょっと違っていた。接種後は全く何ともなく、寝るまで何も以上を感じなかった。でも夜中の3時ごろなんだが暑くて目が覚めて、熱を測ると36.9度。大事を取ってパラセタモールを一錠だけ飲んで寝た。

 翌朝は何だかだるい感じはしたが熱はなかった。食欲も普通。でもちょうど午後オンライン授業が始まった頃から、身体の節々が痛くなってきた。休憩時間に熱を測ると37.9度。やっぱり熱が出たんだ。パラセタモールを2錠飲んで授業に戻る。でも薬が効いたのか、後はそれほど辛くなかった。

 夜、熱はなかったが、だるさがあったのでかなり早めに就寝。そして今朝はいつもより早く目が覚めたが、首と肩がかなり凝っていた。接種した腕の周りもまだ熱っぽく硬くなっていた。でもその首と肩凝りは、昼頃ストレッチをした後あまり感じなくなった。この肩首凝りも副反応の一種なんだろうか。

 年配者には副反応は出にくいと聞いていたが、まあ熱が出たのは若い証拠だと思っておこう。それに大した熱でもなかったわけだし、3日目の今日はもう腕の痛みもほとんどなく、完全に普通の状態に戻った。
 とにかくこれでちょっと安心。まだ当分外食にもマッサージにも行くつもりはないが、とりあえず一仕事終わったという感じだ。


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(世界肺癌学会議 IASLCの指針を参考に作成)

1) どのようにがんの診療をすべきか?

  • 通常の時と同様に、病理診断、病期診断、および点滴治療が必要な患者さんは入院あるいは外来で診療を行う。現在治療している患者さんは、そのまま継続を試みるが、長期経過観察中やがんサバイバーの方の診察は延期を考慮される。
  • 抗がん薬の点滴による治療は継続する。点滴の投与スケジュールを変更(毎週投与から3週毎への投与、3週毎の投与から4~5週毎への投与)し、外来受診の回数を減らすことも考慮する。病勢が安定していれば、1サイクル分の休薬期間を設けることも考慮する。画像評価を少し延期することも可能である。血液検査は、近医にて施行することを考慮する。

2) 肺がん疑いの患者への検査は?

  • 前もって電話で、あるいは診察室に入る前にCOVID-19に関する症状スクリーニングを行う。
  • CTガイド下針生検が困難になる重大な合併症がなければ、CTガイド下針生検で病理診断を行う(日本ではまず気管支鏡を行うことが多いが、COVID-19流行地域では気管支鏡の施行自体が医療者の曝露リスクが高い)。
  • 気管支鏡やEBUSは、マスクと透明なプラスチック・シールドなどの個人防護具(PPE)を用いて行う。症例により異なるが、緊急性のない検査なら2~4週の延期は可能である(特に病院内にCOVID-19患者が急増しているとき)。

3) 肺がんの疑われる、高齢者や基礎疾患のある患者への生検は?

  • 肺がんが疑われた場合には、COVID-19流行前と同様に、病理診断や病期診断の検査を行う。
  • 経胸壁(CTガイド下あるいはエコー下)針生検による確定診断が望ましい。
  • 症例により異なるが、気管支鏡検査は2~4週の延期を考慮できる。

4) 新しく診断されたがん患者に対する手術は?

  • 術前治療がすでに終了している場合、あるいは新しく診断されたsolid-typeの結節影の場合は、遅延無く手術が行われるべきである。
  • 肺がん部位のsolid componentの程度、PETでのSUV値、solid部分の大きさ、あるいは肺野条件でのすりガラス部分の縦隔条件での消失割合など総合的な判断に基づき手術延期が可能か否かを決定するが、極めて難しい判断となる。
  • 低リスクの早期がん病変、CT画像で微少浸潤腺がん、50%未満のsolid component、3 cm以下の原発巣など比較的早期のがんでは、4週間の手術延期は可能と考える。腫瘍量が大きい場合(例えば4 cm以上、N1陽性、明らかなN2陽性)には、腫瘍内科医は術前の化学療法や化学放射線療法を推奨する。

5) 高齢や基礎疾患を有する患者に対する手術は?

  • 体幹部定位放射線治療(SBRT)などの有効な局所療法が可能な施設が近くにあればそこでの治療が適切であると思われるが、遠距離を移動することは避けたほうが良い。
  • 高齢者や基礎疾患を有する患者であっても、外科手術の対象となるか否かはCOVID-19流行前と同じ基準で判断するのが望ましい。
  • 高齢者や基礎疾患を有する患者の手術適応の判断が難しい場合は、SBRTの可能施設か腫瘍内科へ紹介する。

6)術後化学療法は?

  • 術後再発リスクの高い患者(T3/4 or N2)で、65歳未満で全身状態が良ければ、化学療法が行われるべきである。
  • 再発リスクが中等度の患者(T2b-T3N0 or N1)では、個々の症例のリスクとベネフィット (年齢、基礎疾患の有無、全身状態、副作用など)を考慮するが、治療することが望ましい。
  • 再発リスクが低い患者(T1A-T2bN0)では、個々の症例における化学療法のリスクとベネフィットを考え、治療のメリットが低ければ治療の延期を考慮する。
  • 術後6~12週後の化学療法開始も許容される。
  • 高齢者(年齢≥70歳)や基礎疾患のある患者では、中止も考慮する。
  • 発熱性好中球減少症のリスクが10-15%<のレジメンでは、G-CSF投与を考慮する。
  • 術前・術後療法の適応は、COVID-19流行前と同じ基準で行う。
  • 切除可能なcStage III症例では、術前化学療法を行うべきである。

7)化学放射線療法は続ける?どうして?

  • 限局型小細胞癌、切除不能非小細胞肺癌 (stage III)では同時化学放射線療法を行うべきである。
  • 化学放射線療法は、通常がんの根治を目指して行っているので、既に治療が開始されている場合には完遂するべきである。
  • 切除不能非小細胞肺癌 (stage II)の治療オプションとして、化学放射線療法を考慮することができる。
  • 上大静脈症候群、喀血、脊髄圧迫、骨転移による疼痛、他の生命を脅かすようなOncology emergencyに対して放射線照射を行うべきである。

8)新規化学療法の導入は?

新しく診断された患者には、通常化学療法が行われるべきである。患者がCOVID-19に罹患している場合は、肺炎の状態を考慮して治療を少し遅らせるべきかどうかを慎重に判断する。

9)化学療法は続けるべき?

  • 一般に、切除不能肺癌に対する化学療法は続けるべきである。
  • 治療プロトコールを2週間に1回から3週間に1回のものに変更する、可能であれば点滴治療から内服薬に変更する、など受診回数を減らすことが考慮される。
  • 適切な用量調整にもかかわらず発熱性好中球減少症のリスクが10%<の場合には、G-CSFの一次的予防投与を考慮する。
  • 採血検査を近医で行うことも考慮する。
  • 化学放射線療法後の限局型小細胞肺癌に対する予防的全脳照射(PCI)は行うべきである。

10) 維持療法は続けるべき?

  • 続けることが望ましい。
  • 3から4週の休薬期間または治療と治療の間隔を延長することは考慮しても良い。

11) 新規治療は導入すべき?

新しく診断された転移のあるがん患者に対して治療の種類に関わらず標準的治療を提供し、疾患を制御し、生活の質を維持し、より良いPSを維持または達成すべきである。

12) 分子標的治療薬・免疫チェックポイント阻害薬の治療は?

  • 分子標的治療は行うべきである。経過観察の期間は個人の状況により6週から12週程度まで延長しても良い。
  • 抗PD- (L) 1抗体薬の投与では、例えば2-3週サイクルから4-6週サイクルの治療に変更または遅らせることを考慮する。
  • 局所進行非小細胞肺癌の放射線化学療法後の地固め療法としてDurvalumabの適応がある場合は、行うべきである。
  • 抗PD-(L)1抗体薬を12あるいは18ヶ月以上投与している症例では、次サイクルを遅らせる、サ イクル数を減らす、あるいは全体に治療間隔を長くすることを考慮しても良い。

※Content 4 was written referring to the guideline of The International Association for the Study of Lung Cancer (IASLC) with permission of IALC.
以上の内容は世界肺癌学会議の了承を得て、IALCの指針を参考に記載しました。

※各がん腫に対する治療方針の詳細はESMOの診療指針を参照 (ESMOの了解取得済み):
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ミャンマー旅行③ Eバイクでバガン観光

 私たちが泊まったホテルは、観光の中心となるオールドバガンやレストランやお店が多いニャンウー村からもかなり離れていた。ホテルのレストランは屋上にあり、朝夕ともに景色が素晴らしかった。
 
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 朝食をゆっくり食べ、荷物をまとめてからEバイクで遺跡のある村へ向かった。私は昨日かなり回ったので、娘が行きたいところへ向かった。Eバイクは時速20k~30kほどしか出ないので、まるで自転車の2人乗りのようだ。車の交通量も少なくて快適な移動だった。

 ミィンカバー村周辺を回ったが、ちゃんと記録しておかなかったので、写真がどこのものかあまりわからない。

たぶんミンガラ・ゼディ
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ミヤゼディ寺院にあるミヤゼディ碑文
4面にビルマ語、モン語、パーリ語、ビュー語が刻まれている
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マヌーハ寺院
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昼食はオールドバガンの城壁近くにあるレストランへ
昨日と同じくメインのカレーを選ぶと副菜がずらり
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 田舎とはいえ車の通るメインの道路はすべて舗装されている。だからEバイクも快適だったのだが、遺跡となっている寺院の周りは舗装されていないところも多く、しかもかなり砂道だったりでこぼこだったり。そのため一度だけ砂道で滑って転んでしまった。でもスピードはほとんど出ていなかったので、二人ともケガはせずに済んだ。

 遺跡となっているお寺も、現在使われているお寺も、年末のためかミャンマー人がほとんどだった。Eバイクに乗っている欧米人はよく見かけたが、日本人には一度も出会わなかった。ちょうどビザ不要になった時なので、もっと日本人がいると思っていた。

 ヤンゴンへのバスチケットはホテルが手配してくれた。19時発だがその30分前にホテルに迎えに来てくれることになっている。早めに夕食を食べてシャワーも使わせてもらえた。Agodaのクチコミが良かったので選んだけれど、本当に親切でいいホテルだった。3日間で夜行バスが2回、ハードな旅が続く。

Sky View Hotel
No.69 Shwe Knat Kaw Street, Say Y Waddy Quarter ニャンウー、バガン



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(世界肺癌学会議 IASLCの指針を参考に作成)

1) どのようにがんの診療をすべきか?

  • 通常の時と同様に、病理診断、病期診断、および点滴治療が必要な患者さんは入院あるいは外来で診療を行う。現在治療している患者さんは、そのまま継続を試みるが、長期経過観察中やがんサバイバーの方の診察は延期を考慮される。
  • 抗がん薬の点滴による治療は継続する。点滴の投与スケジュールを変更(毎週投与から3週毎への投与、3週毎の投与から4~5週毎への投与)し、外来受診の回数を減らすことも考慮する。病勢が安定していれば、1サイクル分の休薬期間を設けることも考慮する。画像評価を少し延期することも可能である。血液検査は、近医にて施行することを考慮する。

2) 肺がん疑いの患者への検査は?

  • 前もって電話で、あるいは診察室に入る前にCOVID-19に関する症状スクリーニングを行う。
  • CTガイド下針生検が困難になる重大な合併症がなければ、CTガイド下針生検で病理診断を行う(日本ではまず気管支鏡を行うことが多いが、COVID-19流行地域では気管支鏡の施行自体が医療者の曝露リスクが高い)。
  • 気管支鏡やEBUSは、マスクと透明なプラスチック・シールドなどの個人防護具(PPE)を用いて行う。症例により異なるが、緊急性のない検査なら2~4週の延期は可能である(特に病院内にCOVID-19患者が急増しているとき)。

3) 肺がんの疑われる、高齢者や基礎疾患のある患者への生検は?

  • 肺がんが疑われた場合には、COVID-19流行前と同様に、病理診断や病期診断の検査を行う。
  • 経胸壁(CTガイド下あるいはエコー下)針生検による確定診断が望ましい。
  • 症例により異なるが、気管支鏡検査は2~4週の延期を考慮できる。

4) 新しく診断されたがん患者に対する手術は?

  • 術前治療がすでに終了している場合、あるいは新しく診断されたsolid-typeの結節影の場合は、遅延無く手術が行われるべきである。
  • 肺がん部位のsolid componentの程度、PETでのSUV値、solid部分の大きさ、あるいは肺野条件でのすりガラス部分の縦隔条件での消失割合など総合的な判断に基づき手術延期が可能か否かを決定するが、極めて難しい判断となる。
  • 低リスクの早期がん病変、CT画像で微少浸潤腺がん、50%未満のsolid component、3 cm以下の原発巣など比較的早期のがんでは、4週間の手術延期は可能と考える。腫瘍量が大きい場合(例えば4 cm以上、N1陽性、明らかなN2陽性)には、腫瘍内科医は術前の化学療法や化学放射線療法を推奨する。

5) 高齢や基礎疾患を有する患者に対する手術は?

  • 体幹部定位放射線治療(SBRT)などの有効な局所療法が可能な施設が近くにあればそこでの治療が適切であると思われるが、遠距離を移動することは避けたほうが良い。
  • 高齢者や基礎疾患を有する患者であっても、外科手術の対象となるか否かはCOVID-19流行前と同じ基準で判断するのが望ましい。
  • 高齢者や基礎疾患を有する患者の手術適応の判断が難しい場合は、SBRTの可能施設か腫瘍内科へ紹介する。

6)術後化学療法は?

  • 術後再発リスクの高い患者(T3/4 or N2)で、65歳未満で全身状態が良ければ、化学療法が行われるべきである。
  • 再発リスクが中等度の患者(T2b-T3N0 or N1)では、個々の症例のリスクとベネフィット (年齢、基礎疾患の有無、全身状態、副作用など)を考慮するが、治療することが望ましい。
  • 再発リスクが低い患者(T1A-T2bN0)では、個々の症例における化学療法のリスクとベネフィットを考え、治療のメリットが低ければ治療の延期を考慮する。
  • 術後6~12週後の化学療法開始も許容される。
  • 高齢者(年齢≥70歳)や基礎疾患のある患者では、中止も考慮する。
  • 発熱性好中球減少症のリスクが10-15%<のレジメンでは、G-CSF投与を考慮する。
  • 術前・術後療法の適応は、COVID-19流行前と同じ基準で行う。
  • 切除可能なcStage III症例では、術前化学療法を行うべきである。

7)化学放射線療法は続ける?どうして?

  • 限局型小細胞癌、切除不能非小細胞肺癌 (stage III)では同時化学放射線療法を行うべきである。
  • 化学放射線療法は、通常がんの根治を目指して行っているので、既に治療が開始されている場合には完遂するべきである。
  • 切除不能非小細胞肺癌 (stage II)の治療オプションとして、化学放射線療法を考慮することができる。
  • 上大静脈症候群、喀血、脊髄圧迫、骨転移による疼痛、他の生命を脅かすようなOncology emergencyに対して放射線照射を行うべきである。

8)新規化学療法の導入は?

新しく診断された患者には、通常化学療法が行われるべきである。患者がCOVID-19に罹患している場合は、肺炎の状態を考慮して治療を少し遅らせるべきかどうかを慎重に判断する。

9)化学療法は続けるべき?

  • 一般に、切除不能肺癌に対する化学療法は続けるべきである。
  • 治療プロトコールを2週間に1回から3週間に1回のものに変更する、可能であれば点滴治療から内服薬に変更する、など受診回数を減らすことが考慮される。
  • 適切な用量調整にもかかわらず発熱性好中球減少症のリスクが10%<の場合には、G-CSFの一次的予防投与を考慮する。
  • 採血検査を近医で行うことも考慮する。
  • 化学放射線療法後の限局型小細胞肺癌に対する予防的全脳照射(PCI)は行うべきである。

10) 維持療法は続けるべき?

  • 続けることが望ましい。
  • 3から4週の休薬期間または治療と治療の間隔を延長することは考慮しても良い。

11) 新規治療は導入すべき?

新しく診断された転移のあるがん患者に対して治療の種類に関わらず標準的治療を提供し、疾患を制御し、生活の質を維持し、より良いPSを維持または達成すべきである。

12) 分子標的治療薬・免疫チェックポイント阻害薬の治療は?

  • 分子標的治療は行うべきである。経過観察の期間は個人の状況により6週から12週程度まで延長しても良い。
  • 抗PD- (L) 1抗体薬の投与では、例えば2-3週サイクルから4-6週サイクルの治療に変更または遅らせることを考慮する。
  • 局所進行非小細胞肺癌の放射線化学療法後の地固め療法としてDurvalumabの適応がある場合は、行うべきである。
  • 抗PD-(L)1抗体薬を12あるいは18ヶ月以上投与している症例では、次サイクルを遅らせる、サ イクル数を減らす、あるいは全体に治療間隔を長くすることを考慮しても良い。

※Content 4 was written referring to the guideline of The International Association for the Study of Lung Cancer (IASLC) with permission of IALC.
以上の内容は世界肺癌学会議の了承を得て、IALCの指針を参考に記載しました。

※各がん腫に対する治療方針の詳細はESMOの診療指針を参照 (ESMOの了解取得済み):
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中絶を決めるのは女性ーサキ米報道官の回答に感動

 今、何気なしにネットでニュースを読んでいたら、HUFFPOSTの「なぜ中絶の権利を支持するのか」男性記者の質問に米報道官がピシャリと回答。「決めるのは女性」という記事を見つけた。

 全く知らなかったのだが、テキサス州では9月1日に、妊娠六週目以降の人工妊娠中絶を禁止する州法が施行されたそうだ。禁止されただけでなく、中絶の手助けをする医師などに、関係ない市民が訴訟を起こすこともでき、「報奨金」を与えるとか。戦争中の治安維持法下の、戦争反対者への密告を思い出すような法律だ。しかもこの法律は、レイプ被害者に対しても適用される。

 この法律を認めた人間は、妊娠6ヶ月がどんな状態かわかっているのだろうか。もし毎月正確に生理が来る女性であれば、妊娠4ヶ月に入ったところで気づく場合もあるかもしれないが、外見上も健康上も全くいつもと変わらない状態であることが多い。実際、私が次女の妊娠に気付いたのは7週目に入った頃で、胸焼けがすると友人に話すと、婦人科受診を勧められたのだ。胸焼けはつわりだったのだが、それがなければもっと遅くまで気づかなかったかもしれない。当時かなり生理不順の状態だったからだ。

 もちろん妊娠を望んでいる人であれば構わない。でもレイプ被害者とか、もし重い病気を持っていて妊娠が自身の命に関わる場合の人もいるはずだ。今だと妊娠発覚後にコロナに感染してしまった場合も、中絶を考える要因になるかもしれない。とにかく出産を望まない理由は一人一人違うのだ。

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 サキ報道官の対応は見事だった。
記者「バイデン大統領は、自身のカトリックの信仰では中絶は道徳的に間違っていると教えているのに、なぜ中絶を支持するのか。」
サキ報道官「彼は、それが女性の権利だと信じています。それは女性の身体であり、その女性の選択なのです。

記者「では彼は、誰が胎児に気を配るべきだと考えているのですか。」
サキ報道官「決めるのは女性次第であり、その決断を医師とともに行うのも女性です。

さらに続けた言葉が素晴らしい!
あなたはそのような選択に迫られたことがないし、妊娠したこともないでしょうが、その選択に直面したことのある女性にとっては、これは信じられないほど難しいことです。大統領はその権利が尊重されるべきだと考えています。
(ハフポストジャパンより)
 
 記事の中ではビデオクリップも見れるのだが、この男性記者はさらに何か言おうとしているが、サキ報道官は「あなたは十分な時間を使ったわ、はい次」と打ち切った。これも見ていてすっきりした。

 アメリカにはカトリック信者も多いので、日本より中絶に対して否定的な考えがあるのは知っていたが、21世期の今、こんな法律が制定されてしまったことに驚きを隠せない。そして記者とサキ報道官のやりとりを見て、かつて私が日本で教師をしていたときのことを思い出した。

 今から10数年前、生理休暇の申請を前日に行うのはダメだという管理職がいた。当日朝、体調が悪ければ直接電話連絡するようにと言うのだ。その当時、管理職はほとんどが年配男性だった。私はすでに中年で図太い性格だったので、そうできないこともなかったが、まだ若い女性やそんなことを言いたくない女性にとっては、その電話は苦痛だった。

 私は組合活動をしていたので、そのことについて教育委員会との交渉で、法的には前日届出も問題がないはずだということ、そして電話連絡を要求するのは管理職のパワハラにも値すると述べた。実際、生理痛は個人差が大きいが、いつも苦しんでいる女性であれば、毎月のその時の体調を予測することもできる。

 その時一番腹立たしかったのは、教育委員会からの出席者の90%が男性だったことだ。その場は女性教員との交渉の場なので、こちら側は全て女性。そして女性特有の問題がほとんどだった。
「どうして女性の問題についての話し合いの場に、男性ばかりが出席されるのですか?生理も妊娠も出産もしたことのない男性に、どうして女性の苦しみが理解できるのでしょうか。そして皆さんの中に、女性教員を配偶者としてお持ちの方が、どれほどいるのですか。」

 結局この答えは得られなかった。ただ、電話を要求する管理職のやり方が間違っていることは認めた。

 男女平等、男女同権という言葉は簡単に使われる世の中になったが、身体的な違いはあり区別は必要だ。サキ報道官の言うとおり、女性が自分の身体のことを決めるのは、その女性自身であり、たとえ夫婦や恋人であってもその女性の意志を尊重しなければならない。そんな当たり前のことを当たり前として受け入れられる社会であるべきだ。



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(世界肺癌学会議 IASLCの指針を参考に作成)

1) どのようにがんの診療をすべきか?

  • 通常の時と同様に、病理診断、病期診断、および点滴治療が必要な患者さんは入院あるいは外来で診療を行う。現在治療している患者さんは、そのまま継続を試みるが、長期経過観察中やがんサバイバーの方の診察は延期を考慮される。
  • 抗がん薬の点滴による治療は継続する。点滴の投与スケジュールを変更(毎週投与から3週毎への投与、3週毎の投与から4~5週毎への投与)し、外来受診の回数を減らすことも考慮する。病勢が安定していれば、1サイクル分の休薬期間を設けることも考慮する。画像評価を少し延期することも可能である。血液検査は、近医にて施行することを考慮する。

2) 肺がん疑いの患者への検査は?

  • 前もって電話で、あるいは診察室に入る前にCOVID-19に関する症状スクリーニングを行う。
  • CTガイド下針生検が困難になる重大な合併症がなければ、CTガイド下針生検で病理診断を行う(日本ではまず気管支鏡を行うことが多いが、COVID-19流行地域では気管支鏡の施行自体が医療者の曝露リスクが高い)。
  • 気管支鏡やEBUSは、マスクと透明なプラスチック・シールドなどの個人防護具(PPE)を用いて行う。症例により異なるが、緊急性のない検査なら2~4週の延期は可能である(特に病院内にCOVID-19患者が急増しているとき)。

3) 肺がんの疑われる、高齢者や基礎疾患のある患者への生検は?

  • 肺がんが疑われた場合には、COVID-19流行前と同様に、病理診断や病期診断の検査を行う。
  • 経胸壁(CTガイド下あるいはエコー下)針生検による確定診断が望ましい。
  • 症例により異なるが、気管支鏡検査は2~4週の延期を考慮できる。

4) 新しく診断されたがん患者に対する手術は?

  • 術前治療がすでに終了している場合、あるいは新しく診断されたsolid-typeの結節影の場合は、遅延無く手術が行われるべきである。
  • 肺がん部位のsolid componentの程度、PETでのSUV値、solid部分の大きさ、あるいは肺野条件でのすりガラス部分の縦隔条件での消失割合など総合的な判断に基づき手術延期が可能か否かを決定するが、極めて難しい判断となる。
  • 低リスクの早期がん病変、CT画像で微少浸潤腺がん、50%未満のsolid component、3 cm以下の原発巣など比較的早期のがんでは、4週間の手術延期は可能と考える。腫瘍量が大きい場合(例えば4 cm以上、N1陽性、明らかなN2陽性)には、腫瘍内科医は術前の化学療法や化学放射線療法を推奨する。

5) 高齢や基礎疾患を有する患者に対する手術は?

  • 体幹部定位放射線治療(SBRT)などの有効な局所療法が可能な施設が近くにあればそこでの治療が適切であると思われるが、遠距離を移動することは避けたほうが良い。
  • 高齢者や基礎疾患を有する患者であっても、外科手術の対象となるか否かはCOVID-19流行前と同じ基準で判断するのが望ましい。
  • 高齢者や基礎疾患を有する患者の手術適応の判断が難しい場合は、SBRTの可能施設か腫瘍内科へ紹介する。

6)術後化学療法は?

  • 術後再発リスクの高い患者(T3/4 or N2)で、65歳未満で全身状態が良ければ、化学療法が行われるべきである。
  • 再発リスクが中等度の患者(T2b-T3N0 or N1)では、個々の症例のリスクとベネフィット (年齢、基礎疾患の有無、全身状態、副作用など)を考慮するが、治療することが望ましい。
  • 再発リスクが低い患者(T1A-T2bN0)では、個々の症例における化学療法のリスクとベネフィットを考え、治療のメリットが低ければ治療の延期を考慮する。
  • 術後6~12週後の化学療法開始も許容される。
  • 高齢者(年齢≥70歳)や基礎疾患のある患者では、中止も考慮する。
  • 発熱性好中球減少症のリスクが10-15%<のレジメンでは、G-CSF投与を考慮する。
  • 術前・術後療法の適応は、COVID-19流行前と同じ基準で行う。
  • 切除可能なcStage III症例では、術前化学療法を行うべきである。

7)化学放射線療法は続ける?どうして?

  • 限局型小細胞癌、切除不能非小細胞肺癌 (stage III)では同時化学放射線療法を行うべきである。
  • 化学放射線療法は、通常がんの根治を目指して行っているので、既に治療が開始されている場合には完遂するべきである。
  • 切除不能非小細胞肺癌 (stage II)の治療オプションとして、化学放射線療法を考慮することができる。
  • 上大静脈症候群、喀血、脊髄圧迫、骨転移による疼痛、他の生命を脅かすようなOncology emergencyに対して放射線照射を行うべきである。

8)新規化学療法の導入は?

新しく診断された患者には、通常化学療法が行われるべきである。患者がCOVID-19に罹患している場合は、肺炎の状態を考慮して治療を少し遅らせるべきかどうかを慎重に判断する。

9)化学療法は続けるべき?

  • 一般に、切除不能肺癌に対する化学療法は続けるべきである。
  • 治療プロトコールを2週間に1回から3週間に1回のものに変更する、可能であれば点滴治療から内服薬に変更する、など受診回数を減らすことが考慮される。
  • 適切な用量調整にもかかわらず発熱性好中球減少症のリスクが10%<の場合には、G-CSFの一次的予防投与を考慮する。
  • 採血検査を近医で行うことも考慮する。
  • 化学放射線療法後の限局型小細胞肺癌に対する予防的全脳照射(PCI)は行うべきである。

10) 維持療法は続けるべき?

  • 続けることが望ましい。
  • 3から4週の休薬期間または治療と治療の間隔を延長することは考慮しても良い。

11) 新規治療は導入すべき?

新しく診断された転移のあるがん患者に対して治療の種類に関わらず標準的治療を提供し、疾患を制御し、生活の質を維持し、より良いPSを維持または達成すべきである。

12) 分子標的治療薬・免疫チェックポイント阻害薬の治療は?

  • 分子標的治療は行うべきである。経過観察の期間は個人の状況により6週から12週程度まで延長しても良い。
  • 抗PD- (L) 1抗体薬の投与では、例えば2-3週サイクルから4-6週サイクルの治療に変更または遅らせることを考慮する。
  • 局所進行非小細胞肺癌の放射線化学療法後の地固め療法としてDurvalumabの適応がある場合は、行うべきである。
  • 抗PD-(L)1抗体薬を12あるいは18ヶ月以上投与している症例では、次サイクルを遅らせる、サ イクル数を減らす、あるいは全体に治療間隔を長くすることを考慮しても良い。

※Content 4 was written referring to the guideline of The International Association for the Study of Lung Cancer (IASLC) with permission of IALC.
以上の内容は世界肺癌学会議の了承を得て、IALCの指針を参考に記載しました。

※各がん腫に対する治療方針の詳細はESMOの診療指針を参照 (ESMOの了解取得済み):
https://www.esmo.org/guidelines/cancer-patient-management-during-the-covid-19-pandemi



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ミャンマー旅行② バガンで娘がダウン!

 娘は初めてのミャンマーだが、私はバガンも2回目だ。と言っても1回目があまりにも昔で、はっきり覚えていない。その時マンダレーにも行ったのだが、バガンはあまりにも田舎で、交通手段もサムローだけしかなかった。夕日を見に行った帰りにサムローで宿に戻る途中、電灯がなく真っ暗な道をおじさんが走ってくれたのを覚えている。

 それからたぶん35年ほど経っているので、バガンはすっかり観光地になっていた。と言ってもまだまだ素朴な田舎だけれども。交通機関もサムローは見かけず、トゥクトゥクと馬車、そしてレンタサイクルにレンタルEバイクがあった。私たちは2日間Eバイクを借りようと思ったのだが、ホテルのEバイクはもう出払っていて、町でEバイクを借りようとホテルから歩き出した。ただこのホテルは少し町から離れていた。

 夜行バスで疲れていた私たちは10分ほどでもう歩くのが嫌になり、トゥクトゥクを捕まえた。そしてもうこれで一日観光することにした。

 最初に連れていってくれたのが、シュエズィーゴォン・パヤー(パゴダ)。パガンを代表する仏塔で本当に豪華だ。ヤンゴンのシュエタゴンパヤーを思い出させるような金色。遺跡ではないので、ミャンマー人の参拝者のほうがずっと多かった。

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 次に行ったのが、たぶんティーロミィンロー寺院。1215年に建てられたそうなので、もう900年以上前のことになる。

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四面に表情の違う仏像があり、この仏像が一番穏やかなお顔だった。
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 ここでアクシデント。娘の顔色がよくないと思っていたら、やはり気分が悪いと言い出した。初日が深夜到着、昨夜が夜行バスで2日間睡眠不足の上、冬の日本から来ているので、暑さにもまいってしまったようだ。トゥクトゥクのおじさんに、娘をホテルまで連れていってほしいと頼んだ。おじさんは、全然嫌な顔もせず、ホテルまで行ってくれた。

 それからおじさんはパガンで一番美しい寺院と言われるアーナンダ寺院へ連れていってくれた。この本堂の中にも美しい4体の仏像が四方に収められている。この写真は南側の迦葉仏。

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 時間はもう12時半を過ぎていた。私が何も言わないのに、おじさんは食堂(レストランとは決して言えない)へ連れていってくれた。ミャンマーではメイン料理を選ぶと、他の副菜は無料でついてくる。写真のメニューのメインはご飯の左上のチキンカレーで、後はお代わりもできるらしい。でもご飯の量も私には多すぎて、とても全部食べられなかった。

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1144年建造 タビィニュ寺院
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1215年建造 マハーボディパヤー
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 川岸にあるブーパヤー。7,8世紀ごろに建てられたが、1975年の地震で粉々になって川に流されてしまい、その後修復されたもの。
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ゴドーパリィン寺院
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シィンビンターリャウン内にある寝仏、11世紀に作られ全長18m。
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 ここに写真を載せていない場所にも行っているので、たぶん十数カ所を回ったと思う。私も夜行バスの疲れで、もうかなりクタクタ。なのにおじさんは、「サンセットを見に行こう」とニコニコしながら言う。

 途中で首に輪を巻いている女性たちを見かけた。布を織っていて、お土産として売っているようだ。タイのメーホーンソーンに住むパドゥン・カレン族の女性も首に輪を巻いて首を長くしている。彼らはミャンマーからの難民だったそうなので、この習慣は元々ミャンマーのものなんだと思った。

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夕日の中で牛の放牧
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 途中でホテルに戻ってもらったり、日没まで観光をさせてもらったが、トゥクトゥクのおじさんは、最初に決めた金額以上は要求もせず、私をホテルまで送ってくれた。いくら払ったかは覚えていないが、ケチな私だから相場以上を払ったとは思えない。空港のタクシーのおじさんに続いて、この時も本当にいい人に巡り合えてよかった。


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(世界肺癌学会議 IASLCの指針を参考に作成)

1) どのようにがんの診療をすべきか?

  • 通常の時と同様に、病理診断、病期診断、および点滴治療が必要な患者さんは入院あるいは外来で診療を行う。現在治療している患者さんは、そのまま継続を試みるが、長期経過観察中やがんサバイバーの方の診察は延期を考慮される。
  • 抗がん薬の点滴による治療は継続する。点滴の投与スケジュールを変更(毎週投与から3週毎への投与、3週毎の投与から4~5週毎への投与)し、外来受診の回数を減らすことも考慮する。病勢が安定していれば、1サイクル分の休薬期間を設けることも考慮する。画像評価を少し延期することも可能である。血液検査は、近医にて施行することを考慮する。

2) 肺がん疑いの患者への検査は?

  • 前もって電話で、あるいは診察室に入る前にCOVID-19に関する症状スクリーニングを行う。
  • CTガイド下針生検が困難になる重大な合併症がなければ、CTガイド下針生検で病理診断を行う(日本ではまず気管支鏡を行うことが多いが、COVID-19流行地域では気管支鏡の施行自体が医療者の曝露リスクが高い)。
  • 気管支鏡やEBUSは、マスクと透明なプラスチック・シールドなどの個人防護具(PPE)を用いて行う。症例により異なるが、緊急性のない検査なら2~4週の延期は可能である(特に病院内にCOVID-19患者が急増しているとき)。

3) 肺がんの疑われる、高齢者や基礎疾患のある患者への生検は?

  • 肺がんが疑われた場合には、COVID-19流行前と同様に、病理診断や病期診断の検査を行う。
  • 経胸壁(CTガイド下あるいはエコー下)針生検による確定診断が望ましい。
  • 症例により異なるが、気管支鏡検査は2~4週の延期を考慮できる。

4) 新しく診断されたがん患者に対する手術は?

  • 術前治療がすでに終了している場合、あるいは新しく診断されたsolid-typeの結節影の場合は、遅延無く手術が行われるべきである。
  • 肺がん部位のsolid componentの程度、PETでのSUV値、solid部分の大きさ、あるいは肺野条件でのすりガラス部分の縦隔条件での消失割合など総合的な判断に基づき手術延期が可能か否かを決定するが、極めて難しい判断となる。
  • 低リスクの早期がん病変、CT画像で微少浸潤腺がん、50%未満のsolid component、3 cm以下の原発巣など比較的早期のがんでは、4週間の手術延期は可能と考える。腫瘍量が大きい場合(例えば4 cm以上、N1陽性、明らかなN2陽性)には、腫瘍内科医は術前の化学療法や化学放射線療法を推奨する。

5) 高齢や基礎疾患を有する患者に対する手術は?

  • 体幹部定位放射線治療(SBRT)などの有効な局所療法が可能な施設が近くにあればそこでの治療が適切であると思われるが、遠距離を移動することは避けたほうが良い。
  • 高齢者や基礎疾患を有する患者であっても、外科手術の対象となるか否かはCOVID-19流行前と同じ基準で判断するのが望ましい。
  • 高齢者や基礎疾患を有する患者の手術適応の判断が難しい場合は、SBRTの可能施設か腫瘍内科へ紹介する。

6)術後化学療法は?

  • 術後再発リスクの高い患者(T3/4 or N2)で、65歳未満で全身状態が良ければ、化学療法が行われるべきである。
  • 再発リスクが中等度の患者(T2b-T3N0 or N1)では、個々の症例のリスクとベネフィット (年齢、基礎疾患の有無、全身状態、副作用など)を考慮するが、治療することが望ましい。
  • 再発リスクが低い患者(T1A-T2bN0)では、個々の症例における化学療法のリスクとベネフィットを考え、治療のメリットが低ければ治療の延期を考慮する。
  • 術後6~12週後の化学療法開始も許容される。
  • 高齢者(年齢≥70歳)や基礎疾患のある患者では、中止も考慮する。
  • 発熱性好中球減少症のリスクが10-15%<のレジメンでは、G-CSF投与を考慮する。
  • 術前・術後療法の適応は、COVID-19流行前と同じ基準で行う。
  • 切除可能なcStage III症例では、術前化学療法を行うべきである。

7)化学放射線療法は続ける?どうして?

  • 限局型小細胞癌、切除不能非小細胞肺癌 (stage III)では同時化学放射線療法を行うべきである。
  • 化学放射線療法は、通常がんの根治を目指して行っているので、既に治療が開始されている場合には完遂するべきである。
  • 切除不能非小細胞肺癌 (stage II)の治療オプションとして、化学放射線療法を考慮することができる。
  • 上大静脈症候群、喀血、脊髄圧迫、骨転移による疼痛、他の生命を脅かすようなOncology emergencyに対して放射線照射を行うべきである。

8)新規化学療法の導入は?

新しく診断された患者には、通常化学療法が行われるべきである。患者がCOVID-19に罹患している場合は、肺炎の状態を考慮して治療を少し遅らせるべきかどうかを慎重に判断する。

9)化学療法は続けるべき?

  • 一般に、切除不能肺癌に対する化学療法は続けるべきである。
  • 治療プロトコールを2週間に1回から3週間に1回のものに変更する、可能であれば点滴治療から内服薬に変更する、など受診回数を減らすことが考慮される。
  • 適切な用量調整にもかかわらず発熱性好中球減少症のリスクが10%<の場合には、G-CSFの一次的予防投与を考慮する。
  • 採血検査を近医で行うことも考慮する。
  • 化学放射線療法後の限局型小細胞肺癌に対する予防的全脳照射(PCI)は行うべきである。

10) 維持療法は続けるべき?

  • 続けることが望ましい。
  • 3から4週の休薬期間または治療と治療の間隔を延長することは考慮しても良い。

11) 新規治療は導入すべき?

新しく診断された転移のあるがん患者に対して治療の種類に関わらず標準的治療を提供し、疾患を制御し、生活の質を維持し、より良いPSを維持または達成すべきである。

12) 分子標的治療薬・免疫チェックポイント阻害薬の治療は?

  • 分子標的治療は行うべきである。経過観察の期間は個人の状況により6週から12週程度まで延長しても良い。
  • 抗PD- (L) 1抗体薬の投与では、例えば2-3週サイクルから4-6週サイクルの治療に変更または遅らせることを考慮する。
  • 局所進行非小細胞肺癌の放射線化学療法後の地固め療法としてDurvalumabの適応がある場合は、行うべきである。
  • 抗PD-(L)1抗体薬を12あるいは18ヶ月以上投与している症例では、次サイクルを遅らせる、サ イクル数を減らす、あるいは全体に治療間隔を長くすることを考慮しても良い。

※Content 4 was written referring to the guideline of The International Association for the Study of Lung Cancer (IASLC) with permission of IALC.
以上の内容は世界肺癌学会議の了承を得て、IALCの指針を参考に記載しました。

※各がん腫に対する治療方針の詳細はESMOの診療指針を参照 (ESMOの了解取得済み):
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