日本にいた時、日曜日は午後から部活動のことが多かったので、朝はゆっくりコーヒーを飲み、新聞を読みながら「サンデーモーニング」を見るのが好きだった。タイに来てからはほとんど見ていなかったが、最近は日本のニュースを検索するとYoutubeでも見れることに気づいた。
昨日の「風をよむ」で取り上げられたショックドクトリンの話は、本当にその通りだと思った。 サンデーモーニング「風をよむ」
「ショックドクトリン」はカナダのジャーナリスト、ナオミ・クライン氏が2007年に出版したベストセラーで有名になった言葉だそうだ。番組では「惨事便乗主義資本主義」と訳していたが、あるサイトでは「火事場泥棒資本主義」と訳していた。このほうが、わかりやすいかもしれない。
「大惨事が起きると、国民は茫然自失の集団ショック状態に陥る。人々が無防備な状態にあるそのときにこそ、彼らにとっては世界改変の作業に着手するチャンスなのである。」
番組では、ロシア、ブラジル、イスラエル、ハンガリーの指導者たちが、自分の政権を強めるためにコロナ禍を利用し、香港でもコロナ法令をかさにとり、抗議集会参加者230名が逮捕したことが述べられた。
タイでも、政府が非常事態宣言を6月末まで延長しようとしていることに対し、それは政治利用だと反論している野党がいる。実際、今は政府の方針に逆らうことはできないし、以前書いたように、個人情報も政府によって公開されてしまうこともある。
日本はどうだろう。10万円給付は、国民だけでなく、住民票のある外国人にも適用されると聞いて、すこし感心したが、これまでマイナンバーカードを持っていなかった人も、どんどんカードを作ったり、また給付のための銀行口座を出さなければならないとなると、以前よりもっと個人情報が政府によって管理されやすくなる。
でもクライン氏は次のようにも述べている。
「ショックを受けたとき、人間は必ずしも退行するとは限らない。時には危機に直面することで成長することもある。」
ロックダウン生活を、充実したものにしている人もいるし、これを機会に在宅勤務ができる仕事も増えるだろう。地方に住みながら、都会に住むのと同じ仕事ができるチャンスも増えるだろう。
だから危機状況でも、冷静に考え判断することが大切だ。日本がどう進んでいくのかわからないが、次世代のために、私たちは何が大切で、何が必要かを見極めなければならないと思う。
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