今日バンコクに戻ってきたが、まだ写真も整理していないので、この間読んだネット記事のことについて書きたいと思う。
11日付けの日本経済新聞ネット記事に「ブラック校則5項目廃止、都立校、下着の色や黒染め」というのがあった。プライバシーや人権にかかわる不合理な校則は「ブラック校則」と呼ばれ、各地で見直しが進められているそうだ。
頭の側面を刈り上げ段差をつける髪型「ツーブロック」の禁止や、校内別室ではなく自宅での謹慎、「高校生らしい」など嫌味な表現の指導などが廃止されるが、私が働いていた高校でもあった「地毛証明」や「くせ毛証明」は生徒や保護者から残してほしいと要望があったとのことで、一部の高校では継続されるそうだ。
もう何十年も前になるが、私の高校は「自由な高校」だった。制服はあったが、かなり甘かったと思う。でも私が勤めたほとんどの学校は、かなり細かい規則があった。確か15,6年前ならピアス禁止のため、預かり指導と言って学期末まで生徒指導室にチャック袋に入れて保管した。でもあまりにも預かる量が増えて、結局なしくずしになっていった。
頭髪についても厳しかった。もし生まれつき茶色であれば、入学時に親子で担当者と会い、地毛証明を出させる。その時は、美容院が使うカラースケールで色の確認もする。もしそれより色が変われば、指導対象にする。
染めてきた子がいれば、呼び出して話をする。そして基準の色(確かスケールで8までは良かった)内に染め直すようにいう。でも長期休暇はかなりの生徒が染色するので、学期始めはその指導に追われてたいへんだった。
「なんで、染めたらあかんの?みんな染めてるやん。」
そう、生徒たちがいつも言うのは「みんながしてる」という言葉。でもそのみんなは一体だれを指すのか。
娘たちが通ったオーストラリアの小学校は、髪の色や肌の色も様々だった。だから娘たちが、そんなことで人から何かを言われたことはない。日本に戻って仕事に復帰したのが2003年だが、その頃からますます染髪指導が厳しくなったように思う。
なぜ染めたらいけないのか・・・本当のところ、私自身の答えはなかった。心の底で、茶色だろうが金髪だろうがかまわないと思っていた。でも教師という立場上、そう言えなかった。でも一つだけ生徒たちに本心で答えることがあった。
「うちの学校の生徒が茶色に染めてたら、近隣の人が「やっぱりあの高校は・・」て言うよね。世間は茶髪は不良って思ってる人が多いのよ。だから世間の大人の考えが変わるまでは、認められないやろうね。」
私が勤めていた高校は、学力的には地域の中でかなり低い学校だったからだ。実際、地域の進学校の生徒たちは、その制服を着て茶髪でも、何も言われない。
私が公立高校を退職して5年。現場は変わっただろうか。「学生服に茶髪は似合わない」とか「茶髪の子は不良だ」とかいう大人たちは減っただろうか。ブラック校則が減っても、見かけで判断する大人たちが減らないと、子どもたちの個々の権利や個性は守られない。

11日付けの日本経済新聞ネット記事に「ブラック校則5項目廃止、都立校、下着の色や黒染め」というのがあった。プライバシーや人権にかかわる不合理な校則は「ブラック校則」と呼ばれ、各地で見直しが進められているそうだ。
頭の側面を刈り上げ段差をつける髪型「ツーブロック」の禁止や、校内別室ではなく自宅での謹慎、「高校生らしい」など嫌味な表現の指導などが廃止されるが、私が働いていた高校でもあった「地毛証明」や「くせ毛証明」は生徒や保護者から残してほしいと要望があったとのことで、一部の高校では継続されるそうだ。
もう何十年も前になるが、私の高校は「自由な高校」だった。制服はあったが、かなり甘かったと思う。でも私が勤めたほとんどの学校は、かなり細かい規則があった。確か15,6年前ならピアス禁止のため、預かり指導と言って学期末まで生徒指導室にチャック袋に入れて保管した。でもあまりにも預かる量が増えて、結局なしくずしになっていった。
頭髪についても厳しかった。もし生まれつき茶色であれば、入学時に親子で担当者と会い、地毛証明を出させる。その時は、美容院が使うカラースケールで色の確認もする。もしそれより色が変われば、指導対象にする。
染めてきた子がいれば、呼び出して話をする。そして基準の色(確かスケールで8までは良かった)内に染め直すようにいう。でも長期休暇はかなりの生徒が染色するので、学期始めはその指導に追われてたいへんだった。
「なんで、染めたらあかんの?みんな染めてるやん。」
そう、生徒たちがいつも言うのは「みんながしてる」という言葉。でもそのみんなは一体だれを指すのか。
娘たちが通ったオーストラリアの小学校は、髪の色や肌の色も様々だった。だから娘たちが、そんなことで人から何かを言われたことはない。日本に戻って仕事に復帰したのが2003年だが、その頃からますます染髪指導が厳しくなったように思う。
なぜ染めたらいけないのか・・・本当のところ、私自身の答えはなかった。心の底で、茶色だろうが金髪だろうがかまわないと思っていた。でも教師という立場上、そう言えなかった。でも一つだけ生徒たちに本心で答えることがあった。
「うちの学校の生徒が茶色に染めてたら、近隣の人が「やっぱりあの高校は・・」て言うよね。世間は茶髪は不良って思ってる人が多いのよ。だから世間の大人の考えが変わるまでは、認められないやろうね。」
私が勤めていた高校は、学力的には地域の中でかなり低い学校だったからだ。実際、地域の進学校の生徒たちは、その制服を着て茶髪でも、何も言われない。
私が公立高校を退職して5年。現場は変わっただろうか。「学生服に茶髪は似合わない」とか「茶髪の子は不良だ」とかいう大人たちは減っただろうか。ブラック校則が減っても、見かけで判断する大人たちが減らないと、子どもたちの個々の権利や個性は守られない。
今日チェンカーンのホテルから見た朝日


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「青春期の危機」など文字面の世界ではないでしょうか?一例にすぎませんが、進学校の生徒を引き合いにしての議論は的外れです。昔観たC級映画での枯れた爺さんの科白“Growing is hard for any kid.”がいつまでも頭に残っています。
心温まる巡り会いに満ち溢れた、疾風怒濤のようなご旅行の数々に乾杯!
nakko
が
しました