5年間住んだコンドの最後の夜は、やはり眠れなかった。パッキングは早めに終わり、夕食も残り物をすべて平らげて、持っていくものは保冷バックにいれて冷蔵庫でスタンバイ。シャワーも浴びて、お風呂も軽く掃除をした。そして何もやることがなくなり、Youtubeを見た後ベッドに入ったのだが・・・

 「もう2度とここで寝ることはないんだろうなあ」と思うと、いろいろ頭に浮かんでくる。最初の2年間は仕事で毎日出ていたし、土日も出かけることが多かったから部屋の思い出は家族や友人が泊まったときのことくらいだ。でもがん手術後の1ヶ月は、部屋の家事をしながらリハビリをした。そして2年前のコロナの非常事態宣言以来、かなりの時間を部屋で過ごすことになった。

 幼い頃から外で遊ぶ方が好きだった私は、大人になってからも家にずっといることはほとんどなかった。なのにコロナのために、3,4日に一度買い物に行くだけの生活を過ごすことになり、人生初めての内こもり生活をしたが、あの部屋だったから平気だったのだなと思う。

 結局ちゃんと眠れたのかわからないまま朝を迎えた。昨日買っておいたクロワッサンとカフェオレの朝食を取り、冷蔵庫から保冷パックを取り出し、スーツケースに入れた。そしてスーツケースの重さをこのスケールで測ってみると・・・

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 ヤバい!23㎏もある。これは許してもらえるのだろうか。しかもこれ以外にショルダーポーチ、2,3泊旅行に使える大きさのリュックサック、その上、ウレタン枕とヨガマットを無理やり詰め込んだビニールバッグがあるのだ。

 実は枕は5年前に日本から持ってきたもの。私は寝つきがあまりよくないので、枕は大切なのだ。日本には同じものがあるので持って帰らなくてもいいが、あと2ヶ月はこの枕で寝たい。ヨガマットもせっかく朝ヨガが習慣になったので、持っていきたい。

 飛行機は午後1時半ごろなのだが、9時半にはGrabを呼んだ。Boltと比べてみると、Boltは400バーツ以上で出てくるが、Grabは320~420バーツとなぜか幅が広い。高速料金は確か75バーツだったように思う。

 結局Grabで良かった。9時40分に来てくれて、スワンナプーム空港へはちょうど1時間で着いた。そして料金は高速代とGrab手数料20バーツ込みで386バーツだった。
ただ途中かなり大粒の雨が降ってきて驚いた。空港に着いた時は止んでいたけれど、チェンマイはどうだろう。

 チェックインはすでにネットで済ませてある。さあこのスーツケースの重さは大丈夫なのか。そして手荷物が3つというのも許されるのか。

 結論から言うと、スーツケースはOKだった。でもそれに枕のビニールバック3㎏は追加料金を払う必要があったので、持ち込むことにした。そして大きな手荷物2つ+ショルダーポーチも、何も言われなかったし、飛行機の上の収納棚も、他の人の荷物が少なかったのか全然大丈夫だった。

 飛行機は定刻より10分ほど早く到着し、チェンマイに入るためのワクチン接種のチェックもなかった。(スワンナプームのチェックインカウンターはあり)荷物のターンテーブルの横にタクシーカウンターがあり、荷物を待つ間に申し込めた。旧市街までは150バーツで、それ以外は200バーツ以上。チェンマイ空港から大した距離じゃないのに割高だなあ。

 でもそこで申し込んだ紙を持ってゲートを出たとたん声をかけられて、荷物も運んでくれた。そしてすぐタクシーに乗れて、20分ほどでコンドに到着した。コンドでTM30の手続きをしてもらい、すでに届いていた荷物の箱も受け取った。 

 夕食はコンドから歩いて10分ほどのMayaショッピングセンターへ行った。ちょっと外が暗く感じたので、一応傘も持って出た。でもこれが正解。5分ほど歩いたところで雨が降り出し、Mayaが見えたころには、まるで嵐のような雨で、傘がひっくり返ってしまう。ちょうど入口の手前に来たところでは、傘は役に立たず、本当に風で吹き飛ばされそうになった。

 先日ドーンムアン空港の屋根が風で飛ばされたというニュースを見たが、昨日の雨風もそれを思い出すほどひどかった。傘が飛ばされそうになった10秒間で、私の左側はびしょぬれ。あわてて拭いたけれど、エアコンのきいたMayaで寒さに震えた。

 温かいものをとカオソーイを食べ(でも実はアツアツじゃなくてがっかり)、スーパーで少し買い物をして外に出たら、もう雨は止んでいた。一体なんだったのか。

 タイで経験したことのない嵐のような風雨に襲われたが、まあ私のチェンマイ生活は順調に始まった。2ヶ月なんてあっという間だが、のんびり楽しみたい。