今朝の新聞に「卵子凍結、企業が助成」という記事があった。働く女性が、責任ある仕事を任される時期と出産したい時期が重なり、キャリアを優先したいために卵子を凍結する女性がいるそうだ。でも卵子凍結の費用は高ければ100万円ほどするそうで、その費用を助成する企業が出てきたとの事。アメリカでは2014年に旧Facebook社が始め、広がっているそうだ。

 確かに自分を振り返ってみても、30代前半は妊娠出産で、仕事は二の次になっていた。私はたまたま年子の娘を授かったので、丸三年はほとんど仕事から離れたが、30代後半はかなり仕事に時間をかけられるようになった。

 教員は産休育休制度にも恵まれていたし、周りの理解もあったが、それでも同僚女性で2人以上子どもを持つ人の方が少なかった。それは子どもができなかったり、仕事のことを考えると一人で精一杯と考える人もいたからだと思う。

 記事には「キャリアか出産か選択肢増」と書いてあったが、本当にそれでいいのだろうか。

 30年前、第一子は35歳までに産んだほうがいいと言われていた。実際、自分が35歳を過ぎた時、急に体力が落ちたり、検診で不具合が見つかったりした。つまり35歳くらいで、身体は少し変わるのだと感じた。私はその体力低下を感じたために、その後、ランニングを始めマラソンにも挑戦した。

 もし卵子凍結をして、30代後半や40代で出産となると、母体へのリスクは上がる。出産は個人差はあるが、かなり大変だ。私も一人目は死ぬかと思うくらいつらかった。それを体力の落ちた年齢で、乗り越えることができるのだろうか。また健康な母体でないと、赤ちゃんのリスクも高まる。

 無事出産を終えても、40代で抱っこ紐にマタニティバッグを持っての移動はつらいと思う。とにかく赤ちゃんの間は荷物が多いのだ。それが終わると、走り回る幼児を追いかけ、小学校に入ると、一緒にドッジボールの練習をしたり、運動会で一緒に走ることもある。私はずっとスポーツをしてきたので、体力には自信があるほうだったが、30代だったから出来たなあとも思う。

 そして問題は50代だ。きっとキャリアを優先したのならバリバリ働いているだろうが、10代の難しい世代の子どもの相手をし、もしかすると70代後半の親の介護が重なってくる可能性も高い。自分の母を見ていて思うが、75歳を過ぎると、それまで元気な人もいろいろな問題が出てくることが多い。

 日本産婦人科学会の副委員長だった方が、「女性の生き方の選択肢が広がること自体は喜ばしいが、卵子凍結より、キャリア形成に影響が出ない環境づくりが必要」とおっしゃられているが、本当にその通りだと思う。

 卵子凍結の助成金を出すのではなく、企業内に保育所を作ったり、時短や在宅で仕事をできるようにすべきだと思う。そしてまだまだ取得率の低い男性の育休も広げていくべきだ。

 話は変わるが、日本は三連休の3日目、フルタイムで働いている友人とランチに行った。小さな日本料理屋だが、お昼時はメインを注文すると、前菜の一品がついてくる。
 
0CB833F0-06BE-4DC6-B5A7-2D07062E421A

 これはイカスミのカレー、色は黒いが、イカスミの風味はそれほどなかった。でもコクのある美味しいカレーだった。前菜付きで1100円。

F8860375-D246-474A-AF38-1FDD2D16A18F



 
このブログランキングに参加しています。
もしよろしければ、ポチっとしていただければ、励みになります

にほんブログ村 海外生活ブログ タイ情報へ