お彼岸はプチ家出中だったので、今日お墓参りに行った。帰国して3回目なのだが、最初に行った時は、急に出かけることにしたせいもあり、油断していた。というのは、まさか母が父のお墓の場所を覚えていないとは思わなかったのだ。

 弟に聞いてなんとか見つけたが、それ以後も母は場所を覚えていない。実はその霊園には、母の叔父と叔母のお墓もある。その人は書道家だったので、私は子どもの頃ずっと書道を習っていた。母の親族は、正月2日に、その大叔父の家に集まることになっていて、毎年その日が楽しみだった。だからお墓参りをしたいと思っていたのだ。

 母はこの前の日曜日に従兄弟(つまり大伯父の息子)と一緒にお墓参りに行くと言ったので、場所の目印を覚えておくよう頼んだ。でも今日迎えに来た時、そのことをすっかり忘れてしまっていた。

 仕方がないので、母の従兄弟さんに電話して場所を確認した。行ってみないとはっきりしないと思ったが、わからなかったら電話してと言ってもらえて、ちょっと安心して出かけた。

 でもやっぱりすんなり見つからなかったのだ。お墓というところは、なぜあれほど目印が少ないんだろう。その近くまではわかったが、最後に入る小道がわからない。母は「ちょっと見てくる」と言ってスタスタ歩いて行ったが、結局、全然違う方向だった。

 私はもう一度電話をした時のメモを見て、母が曲がったところよりもっと手前を曲がってみた。そして目指すお墓を見つけた。よかった、無駄足にならなくて。

霊園も紅葉が美しい
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 先に大叔父のお墓参りをして、父のところへ向かった。母はやはりはっきり入口を覚えていないようだ。今年、私が3回連れてきたし、弟と1回、5日前に従兄弟さんとも来ている。なのに覚えていないのだなと悲しくなる。

 母は私と話したことや旅行したことを、今どれほど覚えているのだろう。話をしているとすぐに「〜するの久しぶりやわ」とか「こんなん最近全然食べてない」とか言うが、実は私と一緒に、この5ヶ月間で経験したことが含まれている。

 5年間日本を留守にしたつぐないのような気持ちで、いろいろなことを一緒にやっているが、母の記憶に刻まれていかないと思うと辛い。でも私が楽しそうな母を覚えていればいいのだと思う気持ちもある。だからこれからも思い出を積み上げていこう。


お墓参りの帰りに買ったチーズケーキ
このホールを3人で食べ切れるのか
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