バックパッカーだったころは(もう大昔だが)、いつも「地球の歩き方」や「ロンリープラネット」を持って旅行していたが、今はGoogle様があればどこへでも行ける時代になった。旅行前にあまり下調べをする時間がなく、直前にGoogle Mapで見つけた場所が、この「甘川文化村」だった。

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 この場所のことは聞いたことがなかった。ウィキペディアによると、もともとは1950年代に朝鮮戦争の避難民と太極道教徒で作られた町だとのこと。2009年に「夢を見る釜山のマチュピチュ」という公共美術プロジェクトが、2010年には「ミロミロ(美路迷路)路地プロジェクト」が実施され、その後も公共美術事業が続いた。そして現在では芸術的な雰囲気を醸し出す町となり、「韓国のマチュピチュ」「韓国のサントリーニ」「韓国のチンクエ・テッレ」などと呼ばれることもあるそうだ。

 Googleで行き方を検索すると、地下鉄、土城(トソン)駅からバスで行けるようだ。バス停はすぐわかったが、ハングル文字の案内だけでは、どれに乗っていいのかわからない。でも横にいたおばさんが、乗るバスを教えてくれた。きっと観光客っぽい恰好だったので、どこへ行きたいのかわかるのだろう。

 甘川文化村までは、マイクロバスで坂道をどんどん登っていく。途中、名もないバス停にこんなオブジェがあった。

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 いろいろなところにアートが見られるのだが、下調べが足りなくて、ポイントを押さえ切れなかった。後で知ったのだが、総合案内所で地図を買うと、スタンプラリーに参加できて、コンプリート記念品ももらえたそうだ。

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 いくつかの家はアートギャラリーになっていて、その中に作品が飾られていた
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私にはわからないが韓流スターの絵の前も写真スポット
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不思議なおやつだなと思い写真を撮ったが、後で見ると、横のFrozen Beerって美味しいの?と思った
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 お天気はとても良かったが、かなり風が吹いて、歩いていても気持ちがよかった。ただこの路地のような小道は、普通の人の家の横で、場所によっては家の中が見えることがある。一応午前9時から午後6時(冬は5時)の間しか、村に入れないそうだが、それでも年中観光客が家の周りをウロウロする生活ってどんなだろうと思ってしまった。

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これも普通の人の家の庭
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 この前、美山の茅葺屋根の村に行ったときも同じように感じたのだが、観光で村の収益が上がっても、静かな生活からは遠ざかると思うと、そこに住んでいる人たちはどう考えておられるのだろう。

 私はひとりなので、黙々と歩き、写真を撮るだけだが、中にははしゃぎながら歩く観光客もいるのではないだろうか。その日は平日だったが、観光客の半分くらいが韓国人、残りが外国人のように見えた。日本人の団体も来ていた。観光客のモラルが問われる場所だなあと思いながら、帰りのバスに乗った。

 
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