全体の説明が終わり、写真撮影も終わり、この日の裁判の予定表を見せてもらった。それを写真に撮ったり持って帰ることもできないので、自分が傍聴したい裁判の時間と部屋をメモする。ここで解散となった。

 私が一番傍聴したいと思ったのは、入管法違反。それは初めから見たいので、その前に道路交通法違反の裁判の傍聴に行った。

 被告人の席にいたのはもう70代半ばくらいに見える白髪の男性だった。かなり憔悴しているように見えた。でも裁判官が名前と年齢を確認したとき、その男性は私よりたったひとつ年上だけとわかって驚いた。

 傍聴中にメモを取らなかったので、訴状の内容を100%覚えているわけではない。少し日が経ってしまったので、かなりあやふやな気もする。

 その男性は仕事中に、一旦停止を無視し、自転車との接触事故を起こした。バックミラーで相手がすぐに起き上がったのを見て、大丈夫だと勝手に判断してそのまま行ってしまった。そしてこのままバレなければいいと思ったようだ。

 相手の男性(確か20代)は怒って通報し、厳罰を望むと言っているらしい。そりゃそうだろうな、ひき逃げだし。でも被害者のケガは全治2週間ほどで、保険による賠償もすべて終わっているようだ。そして憔悴した被告人を見ると、少し同情してしまった。

 一瞬の甘い考えで、その被告人はたぶん仕事も失い、信用も失ったのだろう。家族があるかどうかは触れられていなかったが、事故を起こした時点で60歳は超えているので、どんな経済状況かはわからないが、裕福だというイメージはなかった。

 私もずいぶん前にバイクとの接触事故を起こしたことがある。やはり一旦停止線のある狭い道から、また狭い道に右折をしようとしていた。右から来た車が左折で入ってきたので、左から車が来ていないのを確認して車を進めたとき、左折車の後ろから来た50㏄バイクが私の車のバンパーにぶつかって転倒した。

 もう30年ちかく前のことなので、記憶も正確ではないが、私はすぐ119番、110番に連絡し、保険会社にも連絡した。相手の少年も30㎞制限の道を40㎞以上で来ていたようだが、私の不注意もあり、確か7-3の割合で私に非があると判断された。保険会社にすべて任せたので示談となったが、確か自宅までお見舞いに行ったことを覚えている。少年も、素直にスピードを出し過ぎていたからと言っていた。

 逆に自転車で車にぶつかられたこともある。これもまだ20代半ばのころだ。夜、自転車で横断歩道を斜め横断しているとき、左折してきた車とぶつかり飛ばされた。でもバンパーと自転車のタイヤがぶつかったらしく、ポーンと空中に飛ばされ落下。バレーボールで転ぶのが得意だったためか、受け身体制もよく、飛ばされたときに左の膝小僧が自転車にひっかかり、そこを3針縫っただけですんだ。もちろん多少の打撲はあったが、骨折はなかった。

 この時は通りがかった人が、なんと消防隊員で(実は消防署のすぐ近く)、あっという間に救急車が来て、病院に運ばれた。でも自分でもそれほどひどくないと思っていて、救急車から降りるとき自分で立つと、「なんや、歩けるんか」と言われた。確かに歩けたが、3日間くらいは松葉杖のお世話になった。

 でもこれも保険会社が中に入り示談になった。私は全治3週間くらいだったが、新しい自転車と10万円弱の賠償金をもらい、そのお金で初めてのワープロを買った。加害者はまだ若葉マークの学生で、親御さんと一緒に自宅にお見舞いに来てくださったが、夜に全身真っ黒な服を着て(自転車のライトはついていたが)、横断歩道を一気に斜め横断した私も悪いかなと思い、その学生に同情してしまった。

 長々と自分の体験を書いてしまったが、あの被告人も、すぐ車を止めて被害者の対応をしていれば、示談で済んだのではないかと思う。

 バイクや自転車との接触事故は、運転をしていれば1度や2度はあるのではないだろうか。私も上記以外でも、自転車で接触されたり、バイクで無理に曲がってきた車で転倒させられたことがある。その時はケガもなかったので、相手の連絡先を聞いただけで終わったが。だから事故を起こしても、良心的な態度で接すれば、告訴されるような事態にはならないと思うのだ。

 この裁判の結果は2週間後。どうなるのだろう。でも裁判を傍聴したことで、車やバイクの運転をもっと気をつけようという気持ちになった。

今日も母の用事で実家へ
よく行くカフェのお魚ランチ1,200円 メインはハモのフライ
これは日本でしか食べられないなと思いながら美味しくいただいた
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