私は大阪の府立高校で30年間ちょっと働きました。ただ産休育休や大学院留学のための休職もあるので、実質は30年弱になります。勤めた学校は全部で5校なので、それほど多いわけではありません。でもその中で今も親しくつき合いのある人というのは、一番困難校と言われた高校の同僚たちです。

 ちょうど二人目の育休を終えてその学校に転勤したのが30代半ば。3年間の留学を挟んでその学校には14年間在籍しました。本当にやんちゃな生徒ばかりで、私も血気盛んな30代から40代だったから、そんな生徒たちと対峙できたのだと思います。

 そして生徒たちが大変だと、教員同士は協力しないとやっていけないので、本当に仲良くなります。逆に進学校だと、授業や補習がメインになるので、教員同士はそれほど協力する必要がありません。そのため、私が最後に勤めた学校の同僚とは、もう連絡を取る人もいません。

 対教師暴力、暴言もあった生徒たちと日々向き合いながら、いろいろなことを話し合った経験はかけがいのないものになりました。だから今でも、定期的に会うことができます。

 その仲間の一人が、昨年脳梗塞を起こし、右半身にかなり麻痺が残りました。もう70歳は超えておられますが、日頃社交ダンスやスポーツもして、とても元気な方だったので、本当に驚きました。外出も難しいと聞いていましたが、親しい仲間でマンションまで送り迎えをすることにしました。

 3人で迎えに行きましたが、私はお酒を飲まないのでドライバーです。お住まいのマンションには訪問者用駐車場はないので、マンション前の道路に停めて私は車内で待機。そして後二人が部屋まで迎えに行きました。段差を歩くのが難しいとのことでしたが、何とか二人が手伝って、車に載せてくれました。

 食事も幹事の人が、トイレに近い個室を取っていました。和室ですが、掘りごたつのようになっているので、座るのもそれほど大変じゃありません。途中のトイレも、男性が付き添って行きました。

 食べること、話すことは全く問題がないようで、6人の食事は話が尽きませんでした。メンバーで一番若くても63歳、だんだん上がっていき、最高齢は迎えに行った方で、ちょうど2日後に72歳でした。まだ再任用や非常勤として教員を続けているのが3人。その3人から現場の話を聞くと、私はもう府立高校の教員に戻るのは無理と感じました。

 話題は色々変わっていきましたが、やはり気になるのは健康のこと。1人を除く全員が、睡眠に問題があるとわかり、「これはやっぱり年のせい?」と笑い合いました。「一度は起きてトイレに行く」とか「朝5時に起きたら、それから眠れない」とか「寝付きが悪い」とか、いつも私が感じていることばかりです。 睡眠導入剤を使用している人も複数いて、やはり睡眠障害を感じている人が多いのだなと思います。

 最近の私は、ずっと「メラトニン」を飲んでいます。そのおかげで、寝付きは悪くないのですが、夜中や明け方に目が覚めると、その後眠れないことに悩んでいます。このところ考えることがたくさんあり、夜中に考え出すと止まらなくなるのです。

 食事会は、身体のことを考えて、3時間ほどで終わりました。また全員でその方をマンションまで送り(私はまた車内待機)、そこで解散しました。もう私たちが一緒に働いていたのが20年前ということが信じられないくらい、「じゃあまたね」と明日会えるような気になりました。

 全員が還暦を超え、違う世界で暮らす人もいます。でもこうやって、昔のこと、今のことを気楽に話せる仲間でいられるのは、本当にありがたいことだと実感しました。

料理は色々頼んだのに、おしゃべりに夢中になりすぎて、
最初の「舟盛り」しか写真を取っていませんでした(T_T)
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