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がんになっても地球旅行

病気には無縁と思ってた元バックパッカー、タイの大学で日本語教師をしていた2019年4月バンコクで肺腺癌(1A)手術。2022年6月に日本に帰国後もタイをメインに地球旅行に出かけています。

シーカーアジア財団

プリンター他をシーカーアジア財団に寄付 帰国準備③

 Mac miniやiPadは売れるだろうと思っていたので、マープンクロンセンターに持っていったが、プリンターはどうすればいいのか迷っていた。最近はプリンターはあまり必要とされていないらしい。確かに私もPCやiPadにPDF化したもので保存し、紙の書類は大量に処分した。

 しかもタイで買ったこのプリンターは、横に大きなインクボックスがついているので、持ち運びも大変だ。もし掲示板でやり取りして、持っていったのにいらないと言われたらどうしようもない。

 それでコロナ以前にずっと通っていたクロントイスラムの中にあるシーカーアジア財団に連絡してみた。するとプリンターだけでなく、まだきれいな服や文房具なども受け取ってくれることになったのだ。

プリンター、予備インク、印刷用紙も大量に残っていた
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 クリアファイルの下に細々とした文房具ー封筒、赤ペン、付箋紙、マジック、クリップなどいろいろ仕事で使っていたんだなあと思う。服は大学のネーム入りのTシャツ(行事の時にもらって、その時にしか着ない)や買ったのにほとんど着なかったもの。あまり物や服を買わない生活をしていたと思うのに、こんなに出てきたことに自分でも驚いた。

 高価なものはひとつもないが、受け取ってもらえてよかった。そして誰かが使ってくれると思うとうれしい。

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 コロナになってから、シーカーアジアに行けたのはたった1度きり。確か去年の2月末に一度だけ図書館のお手伝いに行けたのだ。でも4月にバンコクでクラスターが起こって以来、またそんな機会はなくなった。

 図書館は専従の先生2人だけで、細々と続けておられるそうだ。子どもたちの人数制限もあるらしい。そして残念なことに、外部からの見学者やボランティアはすべて中止している。登録していた日本人ボランティアも、かなりの人が日本に帰国されたそうだ。駐在の奥様方が多かったので、任期が終わった人も多いのだろう。その中で少し親しくしていた人も、3月に帰国のご挨拶ラインをもらった。

 シーカーアジアでは、スラムや少数民族の女性たちの経済的自立を目的とした職業訓練の場を提供している。そのブランド名をFee Mue(ฝีมือ 技術や手工業という意味)と言い、カバンやマスクを作って売っている。今回は物を増やせないので買えなかったが、以前にアクセサリーを買ったことがある。

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 これまで中心となってやってくださったボランティアの方も帰国されたが、今も日本からオンライン販売のお手伝いをされているそうだ。私も何らかの形でかかわることができたらと願っている。

 お世話になった図書館のペン先生と事務局のリアンくん(日本語が上手です)が、最後まで見送ってくださった。またボランティアや見学者を受け入れてもらえる日が来たら、日本から子どもたちの好きなお菓子を持って、遊びに行きたい。


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クリスマスに思う

 先週は、クリスマス会のお手伝いで、3日間もシーカーアジアの図書館へ行った。特に日曜日は、午前中はいつものクロントイスラム にある図書館へ行き、顔なじみになった子どもたちのクリスマス会を手伝い、午後は、また違うスラムにある図書館のクリスマス会も見に行った。こちらは手伝いというより、見学していただけだが。

 この図書館は、祝日以外はいつも空いていて、2人の先生が交代で詰めておられる。でも金曜日に行った時に、若い2人の先生が、今日で最後だと聞かされた。理由を聞くと、日本や国からの援助が減って、職員を削減しなければならなくなったそうだ。

 ボランティアも、絶えずいるわけではない。中心的にやってくださっている方はおられるが、ライングループはあるものの、帰国してしまった人もいるようで、最近、図書館で他のボランティアさんに会うことも少ない。

C0DE2B80-3777-4DF6-90E2-09920165FB12 この写真は、音読コンテスト。もちろん大きい子どもたちが上手なのだが、小さな子どもでも、先生が読んでくれるのを何度も聞いて、その子なりに覚えている。

 今の私のタイ語力では、小学校に入る前くらいの子ども向けの本しか読めない。しかも発音が、あまり上手くないので、読み聞かせをしてあげることはできず、子どもと一緒に声を出して読むだけだが。でもこれは自分のタイ語の勉強にもなっている。

 昨日のネットニュースで、中学校の先生にサンタクロースがいないことをバラされ、ショックを受けたという記事があった。中学生になるまでサンタクロースの存在を信じることができるのは、なんて幸せなお子さんなんだろうと思った。お母さんがものすごく努力されて、「嘘」をつき続けたおかげだろう。

 実は、私は自ら次女の夢を砕いてしまった。娘たちが小さい頃は、私も必死で嘘をついて、サンタクロースがプレゼントを持ってきてくれると話していた。ある年は、娘たちが欲しがった「シルバニアファミリーの家」がなくて、仕方なく「森の学校」を買い、娘にはサンタさんからママの携帯(すでに使っていたので)に電話があったと話した。

「ママ、サンタさんは英語でお電話してきたの?」
「もちろんだよ。サンタさんは外国にいるからね。」
あの頃が懐かしい。子どもたちにもう1度小さくなってほしいと思うのは、すべての親の夢じゃないだろうか。

 次女が小学校3年生の時、私たちはオーストラリアにいた。
「クリスマスプレゼント、何がいいの?」
「なんで、ママが聞くの?」と次女。
「えっ!!!」
「ママ!ダメ!」と長女。

 長女は数年前の私の失敗(クリスマスツリーの下にプレゼントを置き忘れて、慌てて「サンタさんが場所を間違えたんじゃない?」と寝室に取りに行った)以来疑っていて、その上、学校でクラスメートから教えられたそうだ。でも優しい長女は、次女にはサンタさんはいると説明していたらしい。
 それから長い間、長女から「ママが妹の夢をこわした」と非難され続けた。
 
 でもサンタクロースを信じられるのは、豊かな生活をしている子どもたちだけだと思う。スラムの子どもたちに聞くことはしなかったが、あの子たちの家にクリスマスツリーがあるとは思えないし、親が子どもの好きなものを聞いてプレゼントを用意することも無理だろう。つまり子どもの夢でさえ、お金が必要なんだと実感させられる。

 図書館に来た子どもたちは、シーカーアジア財団が用意したプレゼントを受け取って嬉しそうだった。子どもたちに些細な夢を与えるために、シーカーアジア財団のことをもっと知ってもらって、僅かでも寄付してくださる方が増えればいいと思う。

 


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タイの経済格差

 先日も日本から来られたある団体のお世話のお手伝いで、シーカーアジアに行ってきた。今回は、シーカーアジア財団のプレゼンテーションも一緒に見せていただいて、その後、またスラムの中を歩いた。

 タイが経済格差が大きいことは、ずっと前から知っていたが、実際住んでみて、やはりはっきりと経済的な格差があることを実感する。私は普通の人が乗るソンテウやバスに乗るが、同僚のタイ人教員は、ほぼ全員が車通勤。バスに乗ったことはほとんどないそうだ。そしてスラムと呼ばれるところに足を踏み入れたこともない。もう住んでいる世界が違うとはっきりしている。

 スイスの銀行であるCredit Swissが、毎年、世界各国の収入格差などを調査している。3年前、2016年には第3位だったタイは、2018年12月の発表で、上位のロシア、インドを抜いて世界一の格差社会だとされた。2016年度にはタイは人口の1%(約50万人)が、タイの富の58%を保有していたのが、昨年末には66.9%になってしまったそうだ。ロシアは57.1%、インドは51.5%で、タイとは随分差がついている。

 私はなんとなく、世界一格差が大きい国はインドだと思っていた。インドへ行ったのはもう30年以上も前なので、その当時とはすっかり様変わりしているのかもしれない。それでも、ネットなどの情報からインドの貧富の差は、かなりひどいと思っていた。

 普通にバンコクで働いている日本人には、その経済格差は見えてこない。バンコクは、もう東京や大阪と変わらないし、治安もかなりいい方だと思う。外国人が凶悪犯罪の犠牲になることも少ない。でも地方の辺境に行くと、隣のミャンマーやラオスから来た人たち、山岳民族でタイの国籍を持っていない人たちなど、日々の暮らしを保証されていない人も、数多くいる。

 もちろん日本にも貧困の問題があり、それについて知らない日本人もたくさんいるだろう。でもここバンコクでも、自分の国について知らないタイ人もたくさんいて、経済格差も問題だと思わない人も多いように感じる。反対によく感じるのは、低所得者と言われる人々の方が、本当に親切で優しい人が多いことだ。

 私は、バスやソンテウで席を譲ってもらうことがよくある。でもBTSやMRTだと、滅多に譲られない。お金がなければ生きられないけれど、タイの普通の人たちを見ていると、たくさんお金がなくても、豊かな心を持って生きることはできるのだと教えてもらっているように感じる。


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クロントイスラム②

 タイトルとは関係がないが、私はバレーボールが好きだ。今はありがたいことに、海外にいても日本で開催されているワールドカップを見ることができる。

 これまでもTVerのおかげで、家族の誰よりも日本のドラマを見続けているが、今回ほどありがたく思ったことはない。もし見逃しても、全試合見ることができるからだ。そのために、最近は仕事から帰宅するとすぐiPadでワールドカップを見る日々が続いている。

 それで前回に続いて書きかけていたクロントイスラムの問題の更新が、少し遅れてしまった。ただ、これも肺がんとは全く関係のない話なので、病気ブログと思って来てくださった方には、申し訳ないけれど。

 前回、初めてのスラム訪問は「プラティープ財団」だったと書いたが、タイに頻繁に来ている人でも、プラティープ・ウンソンタム・秦さんの名前を聞いたこともないかもしれない。彼女はクロントイスラムで生まれ育ち、まだ10代半ばでお姉さんと一緒に、親が働きに出ている子どもたちを預かって、「一日1バーツ(当時10円)学校」を始めた。1978年にアジアのノーベル賞と呼ばれるマグサイサイ賞を受賞し、その賞金で「ドゥアン・プラティープ財団」を設立された。

 財団のHPは、日本語のページもあるので、ぜひ見ていただきたいと思う。

 「ドゥアン・プラティープ財団」http://www.dpf.or.th/jp/

 プラティープさんは、私がボランティアに行っている「シーカーアジア財団」の代表顧問でもある。またご主人の秦辰也さんも副理事を務めておられる。この「シーカーアジア財団」は曹洞宗ボランティア会の活動から1991年に現地法人化されたそうだ。私もずっと名前は知っていた。

 こちらも日本語のホームページがあり、私はそのページからボランティアの申し込みをした。

 「シーカーアジア財団」 http://sikkha.or.th/jp/

 このクロントイスラムに、立ち退き問題が持ち上がっている。タイでは7月に新政権が発足した。といっても、2014年のクーデター以降暫定政権だった軍事政権から民政に復帰したとはいえ、暫定首相だったプラユット首相の続投。そして8月初めにクロントイスラム の再開発事業が発表された。

 その計画だと、現在このスラムに住む6万人の人が立ち退きをしなければならず、このシーカーアジア財団の場所も含まれるのだ。立ち退きをした住民には、高層アパートを提供するそうだが、それは土地の権利書を持つ人のみ。つまりここで住居を借りている人たちは、行き場を失ってしまうことになる。

 
クロントイスラムで検索すると、3D243265-E512-4E81-AE83-0F57359EC4CA廃線のような線路のすぐ近くにある家の写真が出てくる。スラム内を歩いてみたというYoutubeもたくさんある。私も8月の初めに図書館の先生に案内してもらって歩いた。







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 そして8月末、日本から来た人を、私が案内した。
すると線路が撤去されていたのだ!











 図書館の先生に聞いてみると、やはり再開発計画のためだという。本当にこのクロントイスラムは無くなってしまうのだろうか。そしてここに住む人たちは、どうなってしまうのだろう。

 私は、まだテレビのニュースを見て、理解できるわけではないので、ネット上の日本語の記事や、シーカーアジア財団の方の話しか情報はわからない。でもみんなこれからどうなるかはわからないようだ。

 スラムなど無くしてしまった方がいいと思うタイ人もたくさんいるかもしれない。でもそこに住む人たちの生きる権利を奪わないでほしい。子どもたちの笑顔が消えないでほしい。


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