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がんになっても地球旅行

病気には無縁と思ってた元バックパッカー、タイの大学で日本語教師をしていた2019年4月バンコクで肺腺癌(1A)手術。2022年6月に日本に帰国後もタイをメインに地球旅行に出かけています。

プラティープ財団

クロントイスラム のチャリティーコンサート②

 日本のニュースでは、スラムの子どもたちが、歌や民族音楽を披露したとあったが、実は色々な催しがあった。有名な歌手も参加していたようで、その時は、会場となったプラティープ財団の中庭は超満員となり、私たちの出店の前から人がいなくなった。

 私はタイの歌手や俳優について、ほとんど知らないのだが、そんな私でも名前を知っているカラバオが来ると聞いて驚いた。日本の若い人は全く知らないかもしれないが、私の世代で、1980年代後半から1990年代にタイへよく行ったり、バックパッカーだった人は、名前を聞いたことがあるかもしれない。
 
 カラバオはタイの有名なバンドで、そのメインボーカルがユンヨン・オーパークンさんだ。でもタイ人でもエート・カラバオと呼んでいる。1984年にリリースされた「メイドインタイランド」は通算500万枚もの売り上げた大ヒットで、その後もずっと活躍されてきた。社会の様々なことに意見や批評するような歌が多く、彼らの歌は「人生のための歌」と言われている。

 お店を準備しているときに、シーカーのタイ人スタッフが「今日はカラパオが来るんだけど、エート・カラバオだけだから大丈夫」と言った。「どういうこと?」「バンドみんなで来ると、よく騒動を起こすのよ。」

 観客も興奮してしまうためだろうか。まあとにかくどんなだろうと楽しみに待った。 

37484FCA-DD8A-4027-8B87-9C9AEFE1F03Aカラバオは割と早い時間の登場だった。でももう会場は超満員。
後で調べてわかったが、彼はもう64歳になっているそうだ。とてもそんな年には見えないし、歌声もパワフルだった。

実は、この写真は最初、もっと大きなサイズにしていたし、激写写真も、貼っていた。でもタイとはいえ、やはり肖像権が問題?と思い、はっきり顔がわからない程度にした。

 彼の車は、ちょうど私たちの出店の前に停まっていたので、コンサートが終わって車に乗り込む所を激写!でもそれを撮った直後に、私はもう70代くらいに見えるおじいさんに押しのけられた。やっぱり60代70代の人にとっては、カラバオは大スターなんだろうと思う。

 社会批判のような歌を作っても、2014年に、国家芸術家に指定され、政府の依頼で曲を作ってきたエート・カラパオ。このスラムのコンサートも、ボランティアで参加されたのだと思う。これからもお元気で活躍されていくことだろう。

 メイドインタイランドの最後の部分は、かなり辛辣な歌詞だ。でも当時のタイでは、本当に「あるある」だったのだと思う。(私が要約しているので、完訳ではありません)
 
 Made in Thailand  お店につるす時は、 Made in Japanとラベルをつける
 そうすればよく売れて、高い値段がつく
 買った人は、外国製だと自慢して、最新の品物だという
 店が私たちを騙しているのではない 私たちを騙しているのは、私たち自身だ

 


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クロントイスラム のチャリティーコンサート ①

 11月22日に「ドゥアン・プラティープ財団」が主催するチャリティーコンサートが開かれた。ネット検索してみると、日本でもいくつかの新聞やネットニュースにも取り上げられていた。yahoo news

 このニュースだと日本の被災者支援のためだけのように書いてあるが、実は、タイも東北部ウボンラーチャーターニーでは、洪水のためにかなりの被害が出ていて、タイ各地から支援の手が差しのべられている。今回のチャリティーは、日本とタイ東北部のための支援だった。

865D995C-6B83-431D-AB73-6BB8BD6B6F0A プラティープ財団のあるソイ(小道)の入り口で、入場料20バーツ(70円)を支払う。そして色々な団体が、食べ物の屋台を出した。私がボランティアをしているシーカー財団は、日本式の餃子を売ることになった。

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 当日、3時ごろから準備にかかり5時ごろから売り出した。でも他の屋台を見ると、私も食べたいものがたくさんあり、競争相手が多すぎる。私は終了1時間前の7時半頃まで販売を手伝ったが、残念ながら在庫が残っていた。

 スラムに住み港で働く人たちの収入は、一日350バーツ(約1300円)から500バーツ(約1800円)だということだ。月収で5万円に満たない。そんな人たちが、自然災害で苦しんでいる人たちのことを思い、わずかでも寄付をする。

 以前にも書いたがプラティープ財団創立者のプラティープさんのパートナーは日本人で、またシーカーアジア財団も曹洞宗ボランティア会から生まれたものなので、スラムの人たちは、日本にとても感謝してくれて親近感も持ってくれている。だから2011年の東北大震災の時も、スラムで寄付が集まり東北に送られた。

 でも何よりもタイ人は国民の94%が仏教徒で、「タンブン(徳を積むこと)」の意識が高い。日本人が神社で入れるお賽銭の額も、5円から100円くらいらしいが、タイ人は、お参りセットに20バーツ(70円)出して、それとは別にお賽銭も入れる。タイ人の収入から考えると、日本人のお賽銭は少なすぎると思われそうだ。

 豊かな国の日本に生まれ育った私なのに、時々、タイ人を見て自分が恥ずかしくなることも多い。もちろん日本には、タイよりも素晴らしい面もある。でも、タイの庶民の生活を見て、自分の子ども時代を思い出すことも多い。私が育った大阪の下町は、人々の優しさも、ごみごみした感じも、今私が住んでいるところに似ているように思える。

 前にも書いたが、クロントイスラムは全然怖いところではない。人々は優しくて、貧しくても笑いながら精一杯生きている。私もそこで、少しは役にたてていると思いたい。


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クロントイスラム②

 タイトルとは関係がないが、私はバレーボールが好きだ。今はありがたいことに、海外にいても日本で開催されているワールドカップを見ることができる。

 これまでもTVerのおかげで、家族の誰よりも日本のドラマを見続けているが、今回ほどありがたく思ったことはない。もし見逃しても、全試合見ることができるからだ。そのために、最近は仕事から帰宅するとすぐiPadでワールドカップを見る日々が続いている。

 それで前回に続いて書きかけていたクロントイスラムの問題の更新が、少し遅れてしまった。ただ、これも肺がんとは全く関係のない話なので、病気ブログと思って来てくださった方には、申し訳ないけれど。

 前回、初めてのスラム訪問は「プラティープ財団」だったと書いたが、タイに頻繁に来ている人でも、プラティープ・ウンソンタム・秦さんの名前を聞いたこともないかもしれない。彼女はクロントイスラムで生まれ育ち、まだ10代半ばでお姉さんと一緒に、親が働きに出ている子どもたちを預かって、「一日1バーツ(当時10円)学校」を始めた。1978年にアジアのノーベル賞と呼ばれるマグサイサイ賞を受賞し、その賞金で「ドゥアン・プラティープ財団」を設立された。

 財団のHPは、日本語のページもあるので、ぜひ見ていただきたいと思う。

 「ドゥアン・プラティープ財団」http://www.dpf.or.th/jp/

 プラティープさんは、私がボランティアに行っている「シーカーアジア財団」の代表顧問でもある。またご主人の秦辰也さんも副理事を務めておられる。この「シーカーアジア財団」は曹洞宗ボランティア会の活動から1991年に現地法人化されたそうだ。私もずっと名前は知っていた。

 こちらも日本語のホームページがあり、私はそのページからボランティアの申し込みをした。

 「シーカーアジア財団」 http://sikkha.or.th/jp/

 このクロントイスラムに、立ち退き問題が持ち上がっている。タイでは7月に新政権が発足した。といっても、2014年のクーデター以降暫定政権だった軍事政権から民政に復帰したとはいえ、暫定首相だったプラユット首相の続投。そして8月初めにクロントイスラム の再開発事業が発表された。

 その計画だと、現在このスラムに住む6万人の人が立ち退きをしなければならず、このシーカーアジア財団の場所も含まれるのだ。立ち退きをした住民には、高層アパートを提供するそうだが、それは土地の権利書を持つ人のみ。つまりここで住居を借りている人たちは、行き場を失ってしまうことになる。

 
クロントイスラムで検索すると、3D243265-E512-4E81-AE83-0F57359EC4CA廃線のような線路のすぐ近くにある家の写真が出てくる。スラム内を歩いてみたというYoutubeもたくさんある。私も8月の初めに図書館の先生に案内してもらって歩いた。







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 そして8月末、日本から来た人を、私が案内した。
すると線路が撤去されていたのだ!











 図書館の先生に聞いてみると、やはり再開発計画のためだという。本当にこのクロントイスラムは無くなってしまうのだろうか。そしてここに住む人たちは、どうなってしまうのだろう。

 私は、まだテレビのニュースを見て、理解できるわけではないので、ネット上の日本語の記事や、シーカーアジア財団の方の話しか情報はわからない。でもみんなこれからどうなるかはわからないようだ。

 スラムなど無くしてしまった方がいいと思うタイ人もたくさんいるかもしれない。でもそこに住む人たちの生きる権利を奪わないでほしい。子どもたちの笑顔が消えないでほしい。


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クロントイスラム

 私が初めてクロントイスラムを訪れたのは、もう30年くらい前になる。独身時代は毎年タイに来ていて、ある年、日本人ボランティアの方に「プラティープ財団」に連れていってもらった。そこでプラティープさんと結婚されて間もない秦辰也さんにお話を伺った。

 その時にスラムの中を案内していただいたが、本当にショックだった。水路の上に、板が通してあるだけの通路は、腐りかけたところも多く、歩くのも危ないと思ったし、匂いもひどかった。でも、遊んでいる子どもたちの笑顔は明るかった。

 タイに住み始める前年の2016年8月、再び「プラティープ財団」を訪れる機会があった。その時もスラムの中を案内していただいたが、私の記憶とはかなり変わっていた。確かにまだまだ貧しい暮らしをしている人は多いが、スラムの中心の通りは他の町とあまり変わらず、昔とは大違いだった。

 タイに来る前から、何かクロントイスラムでボランティアをしたいと思っていた。1年目は仕事に慣れるまでそれどころではなく、2年目は問い合わせをしたものの、授業数が前年よりも増えてしまったため、そのゆとりがなかった。

 そして今年、日本から戻ってすぐ去年に問い合わせをした「シーカー財団」にメールをした。今回は、すぐに話を聞きに行くこともでき、6月終わり頃から週1回をめどにボランティアに出かけている。

 ボランティアと言っても大したことをしているわけではなく、一番多いのは、図書館で子どもたち過ごすこと。子どもたちは容赦無くタイ語で話しかけてくるので、いつもしどろもどろになる。でもタイ人の先生方は、私にもわかりやすいようにゆっくりと話してくださる。



 図書館にはいろいろな人がボランティアに来ている。タイに住んでいる日本人だけでなく、いろいろな国の人もやってくる。この写真の時は、ちょうどフランス人学生がインターンシップとして参加していた。

 これは大きな絵本を使った読み聞かせで、子どもたちの大好きな「大きなかぶ」。先生の話し方が本当に上手で、私もすでに何度か聞いているが、いつも楽しい。

 タイ人の中にも、まだまだスラムに偏見を持つ人は多いという。タクシーも乗車拒否をされることも多いらしい。タイ人の同僚にボランティアのことを話してみたが、クロンとイスラムには行ったことがないと言われた。

 子どもたちは昔と同じように、誰にでも明るい笑顔を向けてくれる。私ができることは限られているけれど、これからもずっとその笑顔を見に行きたいと思う。

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