google-site-verification=O9h17fJGk1A5FQlfgyImCO5Z6jWMmyfZS9djnrInQjI

がんになっても地球旅行

病気には無縁と思ってた元バックパッカー、タイの大学で日本語教師をしていた2019年4月バンコクで肺腺癌(1A)手術。2022年6月に日本に帰国後もタイをメインに地球旅行に出かけています。

共感力

差別反対運動と共感力


 アメリカで黒人男性が白人警察官に殺害されたことで、世界中で人種差別反対の運動が広がっている。アメリカで公民権運動がおこったのは、1950年から60年代にかけてで、英語の教科書にも何度も取り上げられているキング牧師の「I have a dream」の演説は1963年8月23日だ。それからもう60年近い月日が過ぎているのに、まだアメリカでこんなことが起きている。

 反対運動は暴動も起こしていて、被害者のジョージ・フロイトさんの弟さんが、スピーチをされているのをYoutubeで見た。
 「私の怒りや悲しみは、だれよりも深い。でもこんなこと(暴力行為)は望んでいないし、兄も望んでいない。」

 正確ではないかもしれないが、このようなことをおっしゃっていて、涙が出た。そう、だれよりも悲しんでいるのは、フロイトさんの家族や友人のはずだ。

 私たち日本人は、小さいころから「差別はだめだ」と教えられてきた。でも、日本でも、世界中どこの国でも差別はなくならない。最近では、アメリカやヨーロッパで、「コロナ出ていけ」のような罵声を浴びせられたと、海外在住の日本人が発言している。

 差別をなくすために何をすべきか、誰もはっきりした答えを出してくれない。でもいろいろなところにヒントはある。

 私が若いころから好きなアメリカ人女優のグレン・クローズさんが、昨年母校の大学の卒業式でされたスピーチをYoutubeで見つけた。とても素晴らしいスピーチで、考えさせられることがたくさんあった。

 「人間がこの地球で生きながらえることができたのは、共感する能力を進化させたからです。」そしてこうも続けている。「スクリーンではなくお互いの顔を見ることが大切です。なぜならお互いの目を見つめる距離が遠いほど、共感するのが困難だという研究結果もあります。」

 最後に彼女は「自由で自立した社会で行きたいのなら、スクリーンを見るのを減らし、お互いの目を見る時間を増やすべきです。」と締めくくっている。

 人間の進化が共感力のおかげだとすると、非常事態の今こそ、いろいろな視点で物事を考えるのは本当に必要だ。相手の立場にたって、相手の目で物事を見ることで理解し、共感する。

 海外在住者にとっても本当に大切なことだと思う。私は今タイで生活させてもらっている。タイ人の考え方や、視点を無視して生きることはできない。時々、タイ人を下に見るような日本人がいて、悲しくなってしまうのだが、常に共感する気持ちをもちながら、ここで暮らしていきたいと思う。。


にほんブログ村 海外生活ブログ タイ情報へ
にほんブログ村  

(世界肺癌学会議 IASLCの指針を参考に作成)

1) どのようにがんの診療をすべきか?

  • 通常の時と同様に、病理診断、病期診断、および点滴治療が必要な患者さんは入院あるいは外来で診療を行う。現在治療している患者さんは、そのまま継続を試みるが、長期経過観察中やがんサバイバーの方の診察は延期を考慮される。
  • 抗がん薬の点滴による治療は継続する。点滴の投与スケジュールを変更(毎週投与から3週毎への投与、3週毎の投与から4~5週毎への投与)し、外来受診の回数を減らすことも考慮する。病勢が安定していれば、1サイクル分の休薬期間を設けることも考慮する。画像評価を少し延期することも可能である。血液検査は、近医にて施行することを考慮する。

2) 肺がん疑いの患者への検査は?

  • 前もって電話で、あるいは診察室に入る前にCOVID-19に関する症状スクリーニングを行う。
  • CTガイド下針生検が困難になる重大な合併症がなければ、CTガイド下針生検で病理診断を行う(日本ではまず気管支鏡を行うことが多いが、COVID-19流行地域では気管支鏡の施行自体が医療者の曝露リスクが高い)。
  • 気管支鏡やEBUSは、マスクと透明なプラスチック・シールドなどの個人防護具(PPE)を用いて行う。症例により異なるが、緊急性のない検査なら2~4週の延期は可能である(特に病院内にCOVID-19患者が急増しているとき)。

3) 肺がんの疑われる、高齢者や基礎疾患のある患者への生検は?

  • 肺がんが疑われた場合には、COVID-19流行前と同様に、病理診断や病期診断の検査を行う。
  • 経胸壁(CTガイド下あるいはエコー下)針生検による確定診断が望ましい。
  • 症例により異なるが、気管支鏡検査は2~4週の延期を考慮できる。

4) 新しく診断されたがん患者に対する手術は?

  • 術前治療がすでに終了している場合、あるいは新しく診断されたsolid-typeの結節影の場合は、遅延無く手術が行われるべきである。
  • 肺がん部位のsolid componentの程度、PETでのSUV値、solid部分の大きさ、あるいは肺野条件でのすりガラス部分の縦隔条件での消失割合など総合的な判断に基づき手術延期が可能か否かを決定するが、極めて難しい判断となる。
  • 低リスクの早期がん病変、CT画像で微少浸潤腺がん、50%未満のsolid component、3 cm以下の原発巣など比較的早期のがんでは、4週間の手術延期は可能と考える。腫瘍量が大きい場合(例えば4 cm以上、N1陽性、明らかなN2陽性)には、腫瘍内科医は術前の化学療法や化学放射線療法を推奨する。

5) 高齢や基礎疾患を有する患者に対する手術は?

  • 体幹部定位放射線治療(SBRT)などの有効な局所療法が可能な施設が近くにあればそこでの治療が適切であると思われるが、遠距離を移動することは避けたほうが良い。
  • 高齢者や基礎疾患を有する患者であっても、外科手術の対象となるか否かはCOVID-19流行前と同じ基準で判断するのが望ましい。
  • 高齢者や基礎疾患を有する患者の手術適応の判断が難しい場合は、SBRTの可能施設か腫瘍内科へ紹介する。

6)術後化学療法は?

  • 術後再発リスクの高い患者(T3/4 or N2)で、65歳未満で全身状態が良ければ、化学療法が行われるべきである。
  • 再発リスクが中等度の患者(T2b-T3N0 or N1)では、個々の症例のリスクとベネフィット (年齢、基礎疾患の有無、全身状態、副作用など)を考慮するが、治療することが望ましい。
  • 再発リスクが低い患者(T1A-T2bN0)では、個々の症例における化学療法のリスクとベネフィットを考え、治療のメリットが低ければ治療の延期を考慮する。
  • 術後6~12週後の化学療法開始も許容される。
  • 高齢者(年齢≥70歳)や基礎疾患のある患者では、中止も考慮する。
  • 発熱性好中球減少症のリスクが10-15%<のレジメンでは、G-CSF投与を考慮する。
  • 術前・術後療法の適応は、COVID-19流行前と同じ基準で行う。
  • 切除可能なcStage III症例では、術前化学療法を行うべきである。

7)化学放射線療法は続ける?どうして?

  • 限局型小細胞癌、切除不能非小細胞肺癌 (stage III)では同時化学放射線療法を行うべきである。
  • 化学放射線療法は、通常がんの根治を目指して行っているので、既に治療が開始されている場合には完遂するべきである。
  • 切除不能非小細胞肺癌 (stage II)の治療オプションとして、化学放射線療法を考慮することができる。
  • 上大静脈症候群、喀血、脊髄圧迫、骨転移による疼痛、他の生命を脅かすようなOncology emergencyに対して放射線照射を行うべきである。

8)新規化学療法の導入は?

新しく診断された患者には、通常化学療法が行われるべきである。患者がCOVID-19に罹患している場合は、肺炎の状態を考慮して治療を少し遅らせるべきかどうかを慎重に判断する。

9)化学療法は続けるべき?

  • 一般に、切除不能肺癌に対する化学療法は続けるべきである。
  • 治療プロトコールを2週間に1回から3週間に1回のものに変更する、可能であれば点滴治療から内服薬に変更する、など受診回数を減らすことが考慮される。
  • 適切な用量調整にもかかわらず発熱性好中球減少症のリスクが10%<の場合には、G-CSFの一次的予防投与を考慮する。
  • 採血検査を近医で行うことも考慮する。
  • 化学放射線療法後の限局型小細胞肺癌に対する予防的全脳照射(PCI)は行うべきである。

10) 維持療法は続けるべき?

  • 続けることが望ましい。
  • 3から4週の休薬期間または治療と治療の間隔を延長することは考慮しても良い。

11) 新規治療は導入すべき?

新しく診断された転移のあるがん患者に対して治療の種類に関わらず標準的治療を提供し、疾患を制御し、生活の質を維持し、より良いPSを維持または達成すべきである。

12) 分子標的治療薬・免疫チェックポイント阻害薬の治療は?

  • 分子標的治療は行うべきである。経過観察の期間は個人の状況により6週から12週程度まで延長しても良い。
  • 抗PD- (L) 1抗体薬の投与では、例えば2-3週サイクルから4-6週サイクルの治療に変更または遅らせることを考慮する。
  • 局所進行非小細胞肺癌の放射線化学療法後の地固め療法としてDurvalumabの適応がある場合は、行うべきである。
  • 抗PD-(L)1抗体薬を12あるいは18ヶ月以上投与している症例では、次サイクルを遅らせる、サ イクル数を減らす、あるいは全体に治療間隔を長くすることを考慮しても良い。

※Content 4 was written referring to the guideline of The International Association for the Study of Lung Cancer (IASLC) with permission of IALC.
以上の内容は世界肺癌学会議の了承を得て、IALCの指針を参考に記載しました。

※各がん腫に対する治療方針の詳細はESMOの診療指針を参照 (ESMOの了解取得済み):
https://www.esmo.org/guidelines/cancer-patient-management-during-the-covid-19-pandemi



肺がんランキング 

にほんブログ村 病気ブログ 肺がんへ
にほんブログ村 

 

男女に共感力の差はあるのか-女性指導者がコロナを制す

 ロックダウンに入って以来、ネット中毒と言われても仕方のない状態だが、この間に何度か「女性指導者の国がコロナを抑えこむ」という内容の記事を読んだ。台湾、ドイツ、ニュージーランド、デンマーク、フィンランド、特にニュージーランドは感染者数が他国よりはるかに少ない時点でロックダウンを決め、先日、勝利宣言がでた。

 ニュージーランドには次女が暮らし、私自身も若い頃4ヶ月ほど短期留学をしたことがあるので、大好きな国の一つだ。2017年37歳のときに歴代最年少で首相になったアーダーン首相は、翌年には首相で初めて産休を取り、育児をしながら国政を行なっておられる。

 3月始めに国境を封鎖し、6月までは海外からの渡航を禁止。そして3月25日には緊急レベル4(最高)のロックダウンを決める一方、ロックダウン中の給与を保証し、パートタイムでさえも受け取ることができる。実際私の娘はパートタイムで働いているが、そのお給料はちゃんともらっている。

 そして何よりも素晴らしいのは、国民に対する共感力なのだ。彼女は毎日facebookにスピーチを載せ、誰が読んでもわかるように呼びかけている。文章の最後には、「ニュージーランドの皆さんの健康を守ることが一番重要で、必ず情報をシェアし、アドバイスします」と書かれ、「質問はコメントに書いてくれれば、すぐに返事します」とあり実行されている。

 文章だけでなく、ライブ配信もされており、忙しい中、自宅からの配信もあったようだ。中には子ども向けのものもあり、イースターのライブは、子どもでも「家にいなければならない」ことがわかるように、優しい言葉で語りかけておられた。

 子供向けの記者会見は、デンマーク、フィンランド、ノルウェー、ベルギーの女性首相も行なっておられる。日本の政治家は子ども向けに会見を行うことなど、考えもしないのだろうか。ステイホームで我慢しているのは、大人より子どもたちなのに。

 ドイツのメルケル首相は「強い女性」と思っていたが、物理学者として冷静に科学的に判断し、徹底した検査と行動制限を行い、ヨーロッパの中では唯一押さえ込みに成功した国だ。彼女のスピーチも、国民を納得させるだけの根拠と、強い意志で、多くの共感を呼んだそうだ。

 本来は男女に共感力の差はないはずだ。男女ではなく、個々の違いだ。ただ、数々の研究から、女性の方が「人の感情を読み取ったり、感情を表現する力が強い」と言う結果が出ているそうだ。確かに女性の方が、人の気持ちを察し、悲しみや不安に寄り添うことをためらわない人が多いと思う。

 共感力のない政治家を選び続けてきたのは、私たち日本人だ。でも今の日本の政治家は、共感力で支持されている女性指導者を見習ってほしいものだ。



 にほんブログ村 海外生活ブログ タイ情報へ
にほんブログ村  

にほんブログ村 病気ブログ 肺がんへ
にほんブログ村 

指導者に求められる共感力

 以前山形空港で検温拒否した人のことを書いた。またネット記事で読んだのだが、GW中の移動について、岡山県知事が、高速道のパーキングエリアで検温を行うと決め、知事はこう発言されたらしい。

 「声を掛けられた人が、『マズイところに来てしまったな』と、後悔をしていただくようなことになればいいなと思っています。」
 でもこれに対し県庁の抗議の電話やメールが相次いだそうだ。 

 一方島根県は、方言を使ったメッセージを出した。東部の出雲地域用としては「早く会いたいけん、今は帰らんでいいけんね」、西部の石見地域用として「早く会いたいけぇ、今は帰らんでいいけぇね」。そして全県共通のメッセージとして「ここ島根で生まれたそのつながりは、距離に負けるほど弱くはないと思うのです。近いうちに、いつも通り会える日が来ます。」

 公式フェイスブックには、いいねが1200件以上、好意的なコメントが多く書き込まれてたそうだ。

 今、TVerでたくさんのドラマが再放送されているが、その中で「グッドドクター」を見ている。放送当時も見て、山﨑賢人さんの演技に感心させられた。先日の4話、公園から緊急搬送された少女が暴れて逃げ回る中、湊(サヴァン症候群の研修医)が少女に近づき、階段をゆっくり上がり、少女と目線の高さが一緒になったとき、静かに手を出した。すると少女はおとなしくなったのだ。

 それで思い出したことがある。日本で教員をしていた時に、あるベテランの先生がおっしゃったことだ。教室で生徒たちを見て回るとき、しゃがみこんで目線の高さを合わせたほうがいいと。

 目線合わせることで、相手に共感していることを伝える。教師だからと言って、上から目線だけでは、生徒は心を開いてくれない。そのことを何度も実感してきた。

 今、日本の指導者の立場にいる方たちは、普通の人々に共感する気持ちを持っているのだろうか。疑問に感じてしまう。タイの首相も、庶民に共感しているとは言いにくいかもしれないが、実行力で国民の不満を抑え込み、一定の成果をあげていると思う。

 毎日、日本のニュースを見たり読んだりしながら、日本に帰る日が遠いことを感じさせられる。


 にほんブログ村 海外生活ブログ タイ情報へ
にほんブログ村  

にほんブログ村 病気ブログ 肺がんへ
にほんブログ村 

プロフィール

nakko

アクセスカウンター
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

記事検索
読者登録
LINE読者登録QRコード