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がんになっても地球旅行

病気には無縁と思ってた元バックパッカー、タイの大学で日本語教師をしていた2019年4月バンコクで肺腺癌(1A)手術。2022年6月に日本に帰国後もタイをメインに地球旅行に出かけています。

肺がん手術後

術後、初めての風邪

 タイには3つの季節がある。3月から5月ごろが一番暑い暑季、6月ごろから10月ごろまでが雨季、その後が一番過ごしやすい乾季。でもバンコクだと一年中20度を切ることはない。
 
 今は雨季だが、日本の梅雨のように一日中雨が降り続くわけではない。ただ1日に一度は、1時間ほどどしゃぶりの雨が降ることが多い。毎日雨が降るので、気温はそれほど高くならないが、湿気は多いし、大雨の後、急に気温が下がることもある。一方雨が降らないと、いつも通り30度は超える。

 この気候のせいか体調を崩す人も多くて、私もついに風邪をひいてしまった。もう3週間以上前になるのだが、回復にかなり時間がかかり、やはり以前とは違うことを実感した。

風邪をひいていた時の状態

水曜日 何だかいつもより喉がいがらっぽい。それに咳も多い。ちょっと気をつけなきゃ。

木曜日 元々予定されていた夕食会に参加。水木は午前中4時間の授業がある日なので、夜もおしゃべりをするとかなり喉を酷使。咳がかなりひどくなってきた。

金曜日 午後は授業がないので、早めに帰宅。ベッドに横になっていたが、あまり眠れずiPadでダラダラドラマを見ていた。

土曜日 一日中、ダラダラしていただけ。横になったり座ったり。咳は相変わらず。鼻水も出るようになり、ティッシュが欠かせない。

日曜日 午後、どうしても約束していたので、ボランティアに出かけた。行っている間は、咳もそれほど出ず、もう大丈夫かなと思った。でも帰りに買い物に寄って、症状を説明して、咳止めと、鼻水のための薬を買う。外に出ると雨。小雨に濡れながら、バイクで帰宅。帰ってすぐ着替えたが、なんだか不安になる。夜になるとますます咳と鼻水がひどくなる。

月曜日 学校へ行ったが、ずっと鼻をかんで咳もよく出る。とりあえず午後は早めに帰宅。でもなんだか熱っぽく感じたので測ってみると38度の熱が出ていた。夜中に咳がひどすぎて、吐き気をもよおすほど。2回もトイレに駆け込んだ。でも吐くことはなく、咳が止まるまで我慢。涙と鼻水でもうボロボロ。2時ごろ目を覚ました後も寝付かれなかったので、睡眠導入剤を飲んだ。

火曜日 朝は平熱に戻っていた。午前、午後とも授業があり、午前中の授業で2回、ひどい咳に襲われた。一回目は、なんとかお茶を飲んだら止まったが、2回目は無理で、トイレに駆け込み、また吐き気をもよおすほど咳が続いた。鼻水もずっと出るので、ティッシュが離せない。

水曜日 熱はないが、授業中に咳をしだすと止まらない。でも、前日の吐き気を催すほどの咳にはならなかった。鼻水も止まらない。

木曜日 日曜日に買った薬は飲みきった。でも、この前のBNH病院の検診でもらった咳止めの薬があるので、とりあえずそれを飲む。鼻は少し良くなってきた。

金曜日 タイ人の先生から、喉にいいという漢方の飲み薬をいただいた。この日も午後から帰って、おとなしく横になっていたが、眠ることはできず、あいかわらずiPadでドラマを見ていた。夜は睡眠導入剤を飲んで寝た。

土曜日 家からほとんど出ずに、ダラダラ過ごした。咳は時々出るが、月曜火曜のようなことはない。でも何か喉に刺激を受けると、かなり咳き込む状態が続く。夜はやはり睡眠導入剤を飲んで寝た。

日曜日 鼻水は完全に出なくなった。でも咳は、時々でる。タイ人の先生にいただいた薬をずっと飲んでいる。この土日は薬を飲んで寝たので、かなりぐっすり眠れたし、随分ましになってきたように思う。

 というように、10日間たっても咳は止まらないし、身体も回復したとはいえなかった。それから1週間以上が経って、ようやく元に戻ってきたように思う。でもやはり咳は時々出るので、咳が出そうになったら暖かいお茶を飲んだり、のど飴を舐めたりしている。

 ただこの咳は、やはり何かの刺激によって引き起こされるようだ。ちょっと甘すぎるキャンディを舐めたら咳が出たし、以前からもあるように何かの匂いに反応することも多い。特に化粧品や香水の匂いにすぐ反応する。

 来月には日本に戻り、がんセンターの検診を受けるし、その直後にBNH病院の定期検診もある。今以上に咳がひどくならなければ、それを待とうと思う。




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ネット記事で思うこと

    今回も、まずヤフーニュースが取り上げてくれた「たたかう産業医!」というブログを書かれている精神科医、井上智介先生の言葉から。

 「100点じゃなくて60点ぐらいで合格と思い、自分を許してあげる生き方のほうが絶対楽しく生きられる。」
 
 「がんになって仕事が半分になった、半分失った、その半分で治療しなければいけない。でもそうではないんです。両立している、両輪を持っているというように、仕事の時間と、治療というか自分の体と向き合う時間、その2つを持っていると思った方がいい。」

 私は日本にいたら今年度で定年を迎える。ただ今の仕事は1年契約更新なので、私が希望すればまだ働き続けることはできる。私が日本語教師の資格を取りバンコクに来たのは、親の介護やその他の理由で好きなことができなくなる前に、どうしてもタイに住みたかったからだ。

 がんになったからといって、早期発見だったおかげで仕事を辞める必要はなかったし、バンコク一人暮らしも続けていられる。でも再発や転移の可能性は少ないとはいえ、人生がずっと続くわけではないということを、じっくり考えることが多くなった。今の私は、仕事と自分の体や人生と向き合う時間のバランスは取れていると思う。

 ブログランキングに登録しているので、他の方のブログもかなり読んでいる。タイ生活や旅行のブログは、読んでいて楽しくなるものが多いが、病気のブログは辛くなることも多い。更新がないということは、もうお亡くなりになっている可能性もあるということだ。

 がんになるのは、どんな世代であれショックであり、大変なことであると思うが、40代、50代でまだまだ働き盛りの方が治療を続けながら仕事をしなければならないとすると、本当に大変だろうと思う。ブログの中には、30代で育児、仕事をしながらという方もおられる。

 がんだと周りに話すことを躊躇して、無理に仕事をしておられる方もいるだろう。がんだと話して、仕事を続けられなくなった方も多いだろう。でも本当に、井上先生がおっしゃるように、がん患者が仕事と治療の時間を両立できるような社会であってほしいと思う。


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ネット記事より

    海外に住むということは、何らかの努力をしないと日本の事情は入ってこない。昔オーストラリアに3年間住んだが、その時はインターネットが普及してそれほど経っていない頃だったので、ネットで少しはニュースが入るものの、日本語の本や新聞に飢えて、スカイプやラインもなかったから、家族と簡単に話もできなかった。

 その当時と比べると、今は別世界だ。月に数回はラインで家族と話し、毎日TVerで配信される日本のテレビドラマも見ている。Yahooニュースを見て、日本で何が起こっているのかも知っている。本当にインターネットさまさまだ。

 それにスマホは賢い。というのは、最近Yahooを見ていると、「がん」に関する記事がかなり目につくのだ。これは私の検索履歴から、興味のある記事を引っ張り出しているのだろう。ということで、このところ毎日「がん」というトピックの記事を目にしているので、その中で心に残ったことを書いてみようと思う。

 「がん哲学外来へようこそ」樋野興夫著より
 海外にいると、簡単に日本の本を買うことができないのは事実だ。ベストセラーになるようなものは、簡単に紀伊国屋(バンコクには数軒ある)で並んでいるが、欲しい本があって探しても、そう簡単に見つからない。
 この本のことも、ネット記事(デイリー新潮編集部)で読んで知った。著者の樋野先生は、順天堂大学医学部教授で、この「がん哲学外来」という「対話の場」を作られたそうだ。

 まだ本を読んでいないので、感想を書くことはできないが、そのネット記事だけでも腑に落ちることがたくさんあり、中でも次の一節が心にささった。

 「がんを心配するのは一日一時間でいい。」

 今でこそ、自分が手術をしたことを忘れてしまいそうになるが、それでも1日中がんのことを考えない日は1日もない。もちろん再発に怯えているわけではなく、がんになったからこそ、いつか来る人生の終わりについて考え、それに向けて自分が何をしたいのか、今何をすべきなのかと考えることが多くなった。だから心配というより、「がんにかかった自分の人生」について毎日考えることは、大切なことだと思っている。

 もうひとつは写真家、幡野広志さんの記事で「病気になった今が幸せだと言える理由」

 私はこの方のことも全く知らなかったが、2017年に余命3年と告知された36歳の写真家だ。彼の言葉に心から納得した。「病気になってから、自分の好きなことだけしかしていない。健康な時なら、嫌なことも無理してやろうかなという気になるけど、病気になってまで、ね。好きなことだけしていればいいかなと。だから今これまでの人生で一番生きやすいです。」

 最近のブログにはとても素敵なウラジオストックの写真が掲載されていた。お仕事で行かれたようなので、お元気にされているのかなと思う。私もそうだが、幡野さんの言葉に励まされている方は、たくさんいるだろう。これからもそんなブログを発信していただいて、私も勇気をもらいたい。




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術後5ヶ月 [2019/09/03]

    仕事が本格的に始まってから、一応週2回の記事をアップできるよう頑張っていたが、先週友人が泊まっていて毎晩おしゃべり三昧だったので、ちょっとP Cに向かう時間がなかった。今回はフエの続きを書こうと思っていたが、それだと闘病記ブログというより旅行ばかりになってしまうので、本来のテーマに戻ったことも書かなくてはと旅行記は中断。

 術後3ヶ月の後すぐ検診もあったので、術後4ヶ月の頃は体調も良く、特に記録するようなことはなかった。しかも8月中旬は試験期間があり、少し体力的にも楽だった。ただちょうどその頃から、夜トイレに行ってベッドに横になると、またすぐ尿意を感じてトイレに行きたくなることが続いた。ただ日中にそれを感じることはなかったし、トイレに行く回数も以前と変わったわけではなかった。

 ただ私は30代の頃から、ひどい膀胱炎に何度かかかったことがある。当時は育児も大変な頃で、仕事も忙しく、気がつくと5、6時間トイレに行けなかったこともよくあった。その上、今もそうだが水分をあまり取らない。だから夏になると脱水症状にもなりやすい。

 その時の膀胱炎は本当にひどくて、夜中に急にお腹が痛くなってトイレに行ったら、もうはっきりとわかる血尿。そのままトイレから立てなくなり、夫を呼ぶこともできず、ようやく立てて水を一気に1リットルほど飲み、そのまま朝までトイレから離れられなかった。

 朝になってすぐ病院へ行き、点滴をしてもらったら尿意は収まり、2、3日点滴をしに通院した後、1週間の投薬で治った。でもその後も半年に1度くらい膀胱炎になってので、当時の病院の先生には、本当に怒られた。

 実は昨年も1度膀胱炎でBNH病院にかかっている。その時は最初の薬があまり効かず、薬を変えて10日ほどで完治した。今回もやはり病院へ行っておいた方がいいかなと思い、まずクレジットカードの保険会社に電話をした。

 今回、まず既往症であるがんのことを伝えておかねばならない。でも膀胱炎はがんと関係がないので、クレジットカード付帯の保険で大丈夫なはずだ。そしてまだ日本出国から3ヶ月が経っていないので、持っているカードならどれでも大丈夫だが、今まで使ったことのないカードの保険会社に電話をかけて、翌日BNH病院で受診をしたいと告げた。

 検尿の結果は、赤血球と白血球の数値が正常よりも少し多かったので、軽い膀胱炎。5日間薬を飲み、1週間後にもう1度検尿。今回の先生はあまり英語が上手ではなかったが、昨年もやっているので、通訳がなくても困ることはなかった。

 1週間後の検査では正常値に戻っていた。ということで終了。2回の費用は2141バーツ(約7500円)と1015バーツ(約3600円)。1回目は薬代が1026バーツかかっている。でも保険のキャッシュレス対応をしてもらったので、私自身の支払いはなし。

 もう一つ、ずっと気になっているのは咳だ。やはりずっと咳は出ていて、以前と同じように急な温度差、何かの匂いに反応して咳が出る。そしてこれもがんになる前から思っていたが、少し疲れていると咳は出やすい。

 もう15年以上も空咳が出る状態は続いているし、この前の3ヶ月半のレントゲンで異常は見つからなかったので、この咳はがんと関係がないと思うが、やはり咳が出るととても気になってしまう。何か普通と違うことがあれば、すぐがんとの関連を疑ってしまうのは、がん患者あるあるなんだろう。
 
    傷口は時々かゆみを感じることはあるが、痛みは全くない。ドレーンの跡も、もう何も感じない。でもピリピリとした肋間神経痛はずっと続いている。それと左を下にして横になると、息を吸うときは何ともないが、吐くときに引っかかる。それが気になるので、どうしても寝るときに左を向いて寝ることができない。

    食欲は4ヶ月を過ぎる頃から戻ってきて、今は以前と同じ食欲だ。食べる量も完全に元どおりになった。でも今のところ体重は戻らない。活動量は、平日は手術前と同じだが、毎週日曜にしているジムでのランニングは、時間は同じだがランニングの時間は半分くらいで、あとはウォーキングをしている。でもゆっくり走っているので、息切れはない。

    時々手術をしたことを忘れている。でも、時々再発におびえている。私のような1Aのがん患者でさえ、毎日がんのことを考えるのだから、もっと厳しいがんとの闘いを続けている人たちの不安は私なんて及びもしない程だろうと思う。


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一時帰国[2019/05]⑤ 友人と食事、病気の告白

 胃カメラでひどい状態の胃の内部を見たが、日本の滞在中友人たちに会って、美味しいものを食べ歩いた。たった10日間くらいで、バンコクの食費の5倍ほどの額を費やした。まあバーツに換算したら、自分でもびっくりしてしまうが。

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まずは、南森町にあるフレンチレストランでランチ。

前菜は、食べるのがもったいないほどきれい。






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メインの魚料理。
白身魚のカダイフ包み焼き
外側がパリパリサクサク。








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新地で鱧づくし。
まだ少し旬には早いかもしれないが、関西の人間にとって、夏の鱧は欠かせない。

 




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焼き鱧のお寿司。
茹でたものより、身がしっかりして美味しい。









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鱧の炭火焼。
タレが少し甘いものと、ポン酢風のものがあり、以外に甘いものタレが、うなぎの蒲焼きのようで合う。








 これ以外にもお寿司、韓国料理、沖縄料理、イタリアン、和食バイキング、居酒屋と、胃が良くなるわけがない日々を過ごしてしまった。でも食欲もしっかり戻ったようだし、1年ぶりに会う友人、そして今回は20年ぶりに会う友人たちもいて、とても懐かしかった。

 そして病気のことは、まず小学校以来の親友に最初に打ち明けた。その後、かなり親しい友人たち5人に打ち明けた。みんな最初は驚いたが、私たちの世代になると、家族や知人ががんで亡くなったり、またがんを持ったまま元気に過ごしているケースもあり、私が早期発見で手術で切除できたと知ると、「良かったね。早く見つかってラッキーだったね」と言ってくれる人がほとんどだった。 

 私自身はあまり身内や友人にがんで亡くなった人はおらず、あまりがんの知識がなかったため、あっさり告知された時のショックは大きかったが、今の時代は、がんはすぐ死に直結する病気ではないことを、多くの人が知っている。そして友人たちが、とても自然に受け止めてくれたことが嬉しかった。


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