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がんになっても地球旅行

病気には無縁と思ってた元バックパッカー、タイの大学で日本語教師をしていた2019年4月バンコクで肺腺癌(1A)手術。2022年6月に日本に帰国後もタイをメインに地球旅行に出かけています。

要支援1

ヘルパーさんと介護内容を話す

 昨日は、ケアマネージャーさんと今後お世話になる介護施設のヘルパー担当さんと話し合い、母の今後の介護計画を決めた。まだ要支援1なので、本格的な介護ではないが、今後、良くなることはないのだから、相談できるところができてほっとしている。

 介護施設の人は、また母の日常生活の自立度について、いろいろ質問をした。でもそのほとんどに母は「大丈夫です。毎日ちゃんとやってます」と答える。買い物も1㎞離れた大きなスーパーにも歩いて行けると言っている。

 でもそれはいつのことなんだろう。母は4,5年前のことでもつい最近のことのように言っている。先日の病院へ行ったときのケンカの元になった「頭の検査の後、先生がきれいでなんともないと言ってた」というのも、後で領収書を見たら4年前のことだった。

 「お茶会があったら、電車でどこでも行ってますから。」
お母さん、それはコロナ以前だから、少なくとも2年間は、電車に乗ったのはたぶん4,5回だよ。

 毎回母が大丈夫、何でもできると言うたびに、私は口をはさみたくなる。でもこれも良くないのかなあ。あとでこっそりケアマネさんたちに現状を話したほうがいいのだろうか。

 まあケアマネさんが上手に話を持っていってくれたおかげで、とりあえず週1回1時間程度の家事をしてもらうことになった。一応、トイレと風呂の掃除を主にやってもらい、時間があれば食卓の郵便物やチラシといった紙類の分類を母と一緒にやってもらう。

 ヘルパーさんは、飲食はしてはいけないとのことだ。これが少し残念。母は人をもてなすことが好きなので、もし一緒にお茶やコーヒーを飲めたら、きっと喜んでお菓子も用意するだろうに。

 4種類ほどの契約関係書類があり、それを記入するだけで1時間ほどかかった。母と弟、私の氏名、住所を書く欄がたくさんあり、つい自分の名前を旧姓で書いてしまい、訂正印を押した。

 毎回ストレスはたまるが、とにかくここまで進んでよかった。来月から週1回ヘルパーさんに来てもらえる。冬に私がタイに2ヶ月行っても、ゴミ屋敷になることはないだろう。

ランニング中に河川敷から見えた景色
アヒルの親子かなあ
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母の介護認定結果

 8月末に市役所の方が問診に来てくださった。結果は1ヶ月以上かかると言われたが、今月初めにようやく結果が送られてきた。
 母は要支援1で、一番軽度ではあるが、介護保険を使わせてもらえることになった。

ネット上にあった表、でも説明文はどれも同じだった
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 でもそのサービスを受けるには、居住区の地域包括センターに相談し、介護計画を立ててもらわなければならないそうだ。私も初めてのことで(姑の時は、夫が中心でやってくれたし、もう20年近く前のことなので、まったく覚えていない)、その包括センターに電話をすると、ケアマネージャーさんが面談に来てくださることになった。

 それが、朝から2回もケンカをした昨日の午後。この時もまた、私は母に怒りまくり、ケアマネさんの前だと言うのに、かなりきつい言い方をしてしまった。

 弟にも連絡をして、その面談のときはラインでビデオ通話として参加してもらった。でもほとんど聞いているだけの状態だったが。

 昨日の午前中の病院でも同じだが、母は「1人でなんでもやってます」と自慢げに言う。確かにルーティンワークについては、1人でこなしているのは事実だ。でも3年間帰らなかった実家は、私の目から見れば「ゴミ屋敷になりつつある」と言いたい。ただプライドの高い母なので、仏壇のある座敷(お寺さんが毎月来られる)、玄関、1階のトイレ(和式なので、母はほとんど使わない)については、ちゃんときれいにしている。台所の床も、まあ歩くところはちゃんと拭き掃除もしているようだ。

 「掃除も洗濯も料理も、何でもやってますよ」と言うが、来るたびに冷凍庫や冷蔵庫、保存食品の棚をチェックしても、口で言うほど、ちゃんと料理をしていると思えない。まあ洗濯と掃除はできる範囲でやっているようだ。それでも2階のトイレは、かなり汚れが目立ったので、この前こっそり掃除した。

 要支援1だと、週1回、45分間だけのヘルパーさんしか頼めないが、私はそれで十分だと思う。これから冬場になって、お風呂やトイレの掃除は大変になるから、それをやってもらうだけでもいいと思う。なのに母は、「自分でやれる」と言い張るし、「人に家をはいってもらうのは・・・」と嫌な顔をする。「散らかしてる家を見られるのが嫌なだけでしょ?」とつい言ってしまった。

 私がありがたいと思ったのは、要支援1でも、介護に必要な物品購入やレンタルが、一定額まで1割負担で済むとのこと。
「お風呂やトイレの手すりもつけられますよ。1割だがら1000円くらいですみますし」と言ってもらって、私は「ぜひ!」と言ったのに、母はそれも渋い顔。

 実際ケアマネさんにお風呂を見てもらったら、やはり高齢者には危険が多い浴室だと言われた。実家を建てたのはもう35年以上になるので、浴槽がかなり深いタイプでステンレス製だ。実は我が家は姑と同居だったので、姑のことを考えて、お風呂、トイレ、階段、玄関に手すりをつけてある。最近、お風呂の手すりは楽だなあと私でさえ思う。

「別にこのままでも立ち上がるのも出るのも問題ないです。」と母が言うので、さすがに腹が立って、「お母さん、毎日めまいがするって言ってるよね。お風呂で血圧があがって、フラッとすることもあるよね。裸で倒れて、誰かに助けてもらわなあかんようになったら、どうする気なん!?」と言ってしまった。

 私がいるから余計にえらそうに言うのかもしれないと思い、来週のケアマネさんとの話は、もう行かないことにした。ちょうどその日は他の用事もはいっている。ケアマネさんが、介護プランを考えてきてくださり、手すりなどの施工業者さんも下見にきてくれるそうだ。

 最後に母に「お母さん、これから若返ることはないでしょ。まだまだずっとこの家にすむつもりやったら、ちゃんといろいろ準備しないと」と言うと、さすがにもう何も言わなかった。

 いやーホントに100歳くらいまで生きるんじゃないの?と思ってしまう。人間はストレスがない方が長生きするはずだから、ずっと専業主婦で、好きな茶道華道をやって、無鉄砲な娘と一緒に、あの世代では行かない外国にも旅行して、同居もせず夫の介護もなかったのだから、お母さんのストレスは、私のストレスの10分の1もないんじゃないの?私の方が先に逝くかもしれないよと言いたいところをぐっと抑える。口に出したら、まるでがんが再発しそうで怖い (; ̄Д ̄)
 
 一応言い訳しておくと、私は結婚時から夫と姑との3人暮らし、姑介護に5年間、30年以上ストレスだらけのフルタイムで働き続けた。私がストレスから解放されていると感じたのは、オーストラリア留学時と、この前までタイにいたときだ。だからお酒もたばこも一切無縁の私のがんは、長年のストレスが引き起こしたんだと思っている。

 まあ来週のケアマネさんとの話がどうなるか楽しみにしておこう。少なくとも、お風呂と玄関の手すりがつくことは期待しよう。 
 
 実家へ行くときに、淀川を渡る橋の上が、時々渋滞する。ふと横を見ると、空の色と雲の形が不思議だった。

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